リーグを席巻した育成の星２人
周東佑京（うきょう）、和田康士朗（こうしろう）
昨年のパ・リーグ、韋駄天たちの競演は盛り上がりましたね〜。皆さんも、彼らのバラエティに富んだ走りを見比べ、楽しまれたことでしょう。 俊足選手 のスライディングはASMR。スタも動画を繰り返し見ては、スキーやボブスレーのような、シュッ！ザッ！という滑り込み音の快感に浸っていました。
盛り上がりの火蓋を切ったのは、もちろん、 周東佑京 と 和田康士朗 のニュースター対決。一昨年から、プレミア12の大活躍などもあって、一躍名を馳せた周東。「とてつもない速さ」はしばらく彼の独壇場だろうと思われた矢先、これまた突如として現れたのが和田でした。初めての盗塁を、ホークスの甲斐相手に成功させて度肝を抜きます。彼らはただただ足が速い。しつこい牽制もスタートの遅れもものともしない。頭の位置の低さや足の回転数が、他の選手とは明らかに違う。アニメやゲームのキャラみたいなカッコ良さ。良く似た二人の対決は、バチバチ感が半端ない。
■煽りまくるパテレ。（今年も頼みます）
同じ2017年の育成指名。周東は高校で野球をやめる気だったという自己評価低い系。和田に至っては実際に高校で野球をやめ、一度は陸上部入りし、町のクラブチームで再開した異色系。共に這い上がり選手です。そして、頬骨が尖った顔立ちの、目の輝きも一緒です。めっちゃキラキラしている、というかギラギラしている。無駄肉の削ぎ落とされた痩身に相まって、この眼差しの強さが、えも言われぬハングリー感を醸し出します。「僕の代わりはいくらでもいる」という周東。高校野球の華やぎさえ知らない和田。筋金入りのハングリーさがぶつかり合って火花散る。そこがこの対決の魅力です。
■才能に無自覚な周東にプロを目指させた高校の監督さんの記事 2020/3/24 高校野球ドットコムより
■入団時の和田についての梶原広報記事。2018/2/8 ベースボールチャンネルより
※さりげないエピソードや一言で、思いや境遇をサラリと伝える文の技がすごい。
周東は、昨年、盗塁王＆世界記録の大活躍。打撃も急速に向上し、結構チャンスで打っているイメージです。スタが観戦した京セラでも、山本由伸攻略の三塁打を放っていました。今年のオープン戦はまだまだな感じで盗塁も控えめ。でも、よほどの事が無ければ使われる選手ですから、マークがキツくなっても打撃も進化させてくれるでしょう。和田の方は、代走中心で打席を与えられることが少ない状態。牽制死なども目につきましたが、得点に絡む役目はしっかり果たせています。彼の場合はとにかく経験です。
資料の記事を探してみると、周東は技術や数字の分析がほとんど。いかに、盗塁のインパクトが強かったかがわかります。でも、チームメイトとの絡みや喜怒哀楽の表現に、ちょっぴりガーリーな可愛らしさを見せる彼の人となりも、もっと紹介されていってほしいですね。
■周東すごい！の分析記事 2020/11/30 リアルスポーツより
■周東初のお立ち台で 工藤監督に向けたハッピーバースデーを歌う。
和田の方は無口なタイプのようですが、こちらは、超名文コラムを書かれる梶原広報 が付いているから大丈夫！ 貴ちゃんねるずですっかり有名になった梶原広報。動画撮影はイマイチでも文章力は屈指なのです。もちろん和田についても、入団時から素晴らしい記事でバックアップされています。特に、引退した岡田から和田がグラブをもらった話はいいな。
■和田初のお立ち台で はにかむ。
■和田と岡田のエピソード（梶原広報記事）。2020/9/1 千葉日報より
※「手にはめてみるとぴったりだった。……」からのひと続きの文が泣けます。
周東と和田。足の速い選手の魅力を再認識させてくれた二人の若手。今年もどんどん煽り煽られして、熱い対決を見せてほしいと思います。
■ひっそり参考（動画あり）。昨今人を動物に例えにくくなったのですが、スタはこの二人の頭を下げ、いかにもスピードが出そうな走り方をみると、ウィペットという素晴らしいワンコを思い出します。
Puppies inchennall 動画
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