フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【振返り】KOBEリターンを呼んだ4人を選ぶ【日本シリーズ第5戦ヤクルトvsオリックス】

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いやあ、昨日の日本シリーズ、ヤクルトvsオリックス第5戦、何ですか、あれ。
見どころや立役者が多すぎて、どこから話に手をつけていいかわかりません。
ブログ泣かせ😅。

 

やーっとちょっぴり変わった流れ


余韻にまだ浸っていて、セブンで人生初のボジョレ・ヌーボーを買って、飲みながら書き始めています(大して美味くはない)。
何から一番最初に書いたらいいのかな?

 

まずは、ずっと我慢してきた、「取ったら取られるパターン」でしょうか。
やーっと、オリックスの歓喜が最後になるサイクルに変わったようです。
初戦は、オリックスの歓喜が最後。
その後3戦連続でヤクルト側が最後に喜ぶサイクルに。
3試合単位なのか? そうなのか? 
だとしたら、、、、、、。

 

いやいや、そういう先走りが一番いけません。
ちょっとだけ流れが変わってきたぞ、とほくそ笑むくらいにとどめなくちゃ。
深呼吸をして落ち着いて、昨日のオリの立役者と活躍のポイントを振り返ります。
昨日は立役者多すぎるんですけど、4人をピックアップ。

 

元気ハツラツ若手・太田椋の躍動


最初に挙げるべきはやはり、試合前段階での打順変更などの策。
前回記事で極端なことを書きましたけど、中嶋監督は最小限の変更でした。
絶不調の安達を、20歳の若輩者・太田椋に代える。これだけ。

 

この太田が、初打席は解説者の人に感心される積極打撃で幸運ポテンヒット。
続いては、見事な流し打ちでタイムリー三塁打という、たまげるような大活躍。

 

なんだよ!こんなに打てるのかよ!
全然出番が無いから、またお迷い中で練習でもパッとしないのかと思っちゃった。
だから前回記事で、二塁山足選んだのよ。
こんなに調子いいならそう言って!

 

と、筋違いな文句を言いたくなるよな伸び伸びプレー。
守備で一発目のゴロを内野安打にした直後も落ち着いていて、4月頃のオドオドぶりとは別人でした。
いや、ついこの間までのたまに出ていた姿からも、ひと皮剥けた感じがする。

 

19歳ベニー(紅林)と2人、二遊間の弟分コンビで活躍したのが素晴らしい。
形勢とか試合の流れなんて魔物をはねのけてしまう、生き生きした若い力。
プレッシャーに潰れかかっていた兄ちゃんたちをどれほど励ましたことでしょう。


太田が、本当にチームを機能させる一員として参加したいと準備して、やるべきことを自分の中で完全に消化してチャンスに臨んだ結果ですね。
そして、なんの迷いもなくやるべきことをやってのけた。


この、若武者太田の一途な気持ちと、今シリーズ一番平常心でやるべきことをやっていた紅林の落ち着きが化学反応を起こし、暗くなりかけたオリックスを明るくしました。

 

坦々と続く仕事を地道に全うした山﨑福也の投球

 

後のない一戦でサチヤが先発。
不安に思った人も少なくはないはず。
通常の登板でも、どこか淡白さや不用意さを感じさせる時がある。
ペナントレースの最終盤の優勝争いで、すごく乱調なピッチングを見せてしまった。
CSで出番がなくて、本当に久しぶりの先発になる。

 

でも、誰よりもプレッシャーがかかる役割なのに、彼は余裕を感じさせましたね。

いつものようにテンポの速い間合い。
いつものようにロジンの煙幕。
いつものように飛翔癖😅。
ピンチを迎えても、失点をしても、「いつものように」でやり続けました。

この、坦々と続く仕事をいつものようにこなす風情がとても良かった。
それも、「淡々とこなした」ではないんですよね。
試合の意味はしっかり背負いながら投げていたと思う。
ストレート投げ込む時の、前への踏み込み凄かった。
少し体が飛んでくぐらいの勢いで腕を振っていた。

 

最初の守備を捌けなかった太田が二度目を無難にこなしたら、近づいて褒める。
ピッチャー返しもいつものように華麗に処理して、いつものような笑顔を見せる。
ゴロで失点してもWプレーした内野陣に感謝。
交代する時も、過剰に申し訳なさを出すこともなくバトンタッチ。

 

サチヤのこのマウンドでのふるまいが、チームをすごく落ち着かせたと思います。

 

帰ってきた山岡泰輔の冷静と情熱


手術して今年は無理かと思われた泰輔が、本当に帰ってきました。
「日本シリーズまで行ってくれれば戻れるかも」と言っていた泰輔が。
しかも、しっかり投げられることも見せつけました。

泰輔、ちっちゃかったですね。
久しぶりにマウンド姿を見て、こんなに細くて小さかったんだって思い出しました。
それなのに、めちゃくちゃ頼もしかった。
背中を見たら、帽子からはみ出す金髪を見たら、投げたら、安心感が戻った。
ボールが先行しても、ああ、泰輔は修正しちゃうのね、そうだよね、って。

 

ほぼ半年ぶりのマウンドが、あの最悪な雰囲気の中。
やっぱり最初は感覚も戻っていないし、少しずつのズレがある。
その中で、中村へはストレート、オスナへはスライダー等変化球を続けてました。
キャッチャーのトライ(伏見)はそういう偏りやしつこさは無いタイプ。
絶対、泰輔自身が自分の感触を確かめ、微調整するために続けてたと思う。

 

何だかちょっとぞっとするくらい、泰輔のくそ度胸を垣間見た気がします。
オスナへは、「まーだ変化球かい!」と思うぐらいのしつこさのあと、その前の中村で練習したストレートの見事なインズバ。
酷い形での同点3ランの雰囲気を見事に断ち切った1球だったと思います。

 

さらりと登場して、するりと勝利投手持っていった。
惚れさせる男ですよ、泰輔は。

 

中継ぎへの気持ちを語っていた泰輔。
プレミア12の時のブルペンで、仲間を励まし続けていた泰輔が忘れられない。
誰よりも仲間思いの気持ちが熱い。
ここで本当に中継ぎの救世主になるでしょう。

news.yahoo.co.jp

stadienne.xyz

 

アダム・ジョーンズの、ぜーんぶ浄化しちゃった1発

 

ラオウ(杉本)が今日インスタのストーリーでジョーンズを映してましたね。
「神様!」って。
いやもう、確かに神様感に満ち溢れてた。
凄い決勝ホームランでした。

 

何が凄いって、まず技が凄い。
びゅっと振って、ぐわん!って回転するだけの、あの打ち方。
一瞬で弾いてるみたいに見えるけど、バットの面に当ててるから切れない。
内角捌きで決して切れなかった松中ホームラン思い出す。

 

それから、気持ちの上げ方が凄い。
最近のジョンジーさんは、チームプレーに徹した打席が立派だったんですよね。
シリーズ初戦の四球選びもそう。


昨日のあの打席は、何はともあれ「先頭で出て!」が必須のお願い。
四球でもヒットでも、とにかく出塁して代走と交代。
そして、ゆっくりと笑顔でベンチに戻ってくるジョンジーさん。
そんな景色になれば、と誰もが考えたことでしょう。

 

でも、本音のところでは、「ホームラン打ってほしい」に決まってます。
ただ、高望みって叶うこと少ないし。
ホームランだけ狙っての無茶振りなんてされたらたまんないし。
だから、堅実な道をお願いしておくわけです。

 

なのに、ジョンジーさんは、この場面で心の準備してたんですよね。
万一自分の今の力でもぶち込める球が来たら振り抜いてやる、って。
こんな切羽詰まった場面で、1回こっきりの代打で。
つい前日までの打席では、つなぎに徹してたのに。
その切り替えと、1球来た「ぶち込める球」を見逃さない心の準備、凄いです。

 

最後に、何もかも浄化するぐらいの豪快弾だったのが凄い。
だって、オリファンも忘れちゃったでしょ?、そこまでの経緯での落胆や疲れ。


バチコーーーン!!って音聞いて。
レフトポールの右側の上の方を彗星のように飛んでくボールを見て。
そのボールがオリファンの待つビジタースタンドで跳ねるのを見て。

 

ただただ「うわぁ!うわぁ!」「やったぁ!」「すげぇ!」になっちゃったでしょ?
オリの残念だったところにクヨクヨするのがアホらしい気分になる。
浄化されちゃった。

 

しかも、相手のいいイメージも浄化しちゃいましたからね、メジャーレベル弾で。
直前のてっと君(山田)の完璧弾の上を行くスケールを見せて、場内に残っていた余韻やイメージを一瞬で払拭したなあ、って感じました。
被せ効果凄かったと思います。

 

相手が同国の助っ人投手で、思いやる気持ちもあり、まだ裏の回があるということもあり、静かな反応しかしなかったジョーンズ。全てが神々しい一発でした。

 

とりあえず神戸に帰れました。
寒い中大変だけど、両チームケガなく頑張ってほしいです。