フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【TV出演禁止】杉谷の目立ちたがりの思い出と新庄ビッグボスの暗黙メッセージ【頑張れ】

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日本ハム杉谷に、新庄ビッグボスからのテレビ出演禁止令ダメ押しが出ました。
就任当社からそう言っていたものの、冗談抜きの通達だった模様。
やりとりの流れを思い出してみると、ボスの本気度がわかってくる。


11月1日   杉谷、野球での失地回復集中を誓う

www.daily.co.jp

 

■11月3日 杉谷、あ、パフォも忘れません、と「役割」を思い出す

www.daily.co.jp


■11月4日 ビッグボス、あ、杉谷はパフォ気にしなくていいです、と発言

www.sanspo.com


■12月3日 ビッグボス、杉谷のオフテレビ出演禁止令を公言

news.yahoo.co.jp

 

テレビ局のスポーツ番組オフ企画担当者の方々は、頭を抱えたことでしょう。
一見厳しい締め付けにも見えるけど、新庄ボスならではの思いやりだなあ、と思う。
杉谷の立ち場や性格も把握した上で、盾になった感じがします。

 

さすがの杉谷だって、今年のオフが人生の分岐点になるとわかっているはず。
今年は崖っぷちどころのスランプではなかった。
崖から滑り落ちてぶら下がっている、ぐらいの状態。
最後の数試合でヒットが出て、片足が足場を見つけたかな?ぐらい。
本当にこのオフは、とことんやらないとグラウンドでの居場所が無くなる。

 

でもテレビの方はそんなことはお構いなしですから。
1軍選手でありながら頭の回転が速く場を盛り上げられる杉谷は稀有な人材。
成績なんて、杉谷ならいつものように上手い自虐などでいいネタにするさ。
ことによれば、当事者として中田問題もお笑いネタにできるかもしれない。
そんな下心で、ひとつ請けたらいつも以上にオファーが殺到しそうなこのオフです。

 

サービス精神旺盛で律儀な杉谷ですからね、オファーが来れば断り難い。
トップが禁止令を出した、と公言すれば、ゴリ押しオファーはさすがに無いでしょう。
杉谷が不義理だ、という流れになることも無い。
杉谷自身が、これまでのスタイルを自分から翻した、という負い目も少なくてすむ。
新庄ボスが一番先に守ろうと思った選手が杉谷だったんじゃないですかね。

 

それと同時に、杉谷に自分を見つめ直すことを求める厳しさもあるのかと思います。
近年は、野球では1軍常連、パフォーマンスでも視聴数爆上げさせる芸達者の杉谷。
両方をきっちりこなすことで自分の存在感が増す、という自覚はあるでしょう。
そこを1回、パフォーマンスが無くなった時の自分の存在感見つめてみない?
野球だけになったら自分はどのくらいの存在感を示せるか、もう一度挑戦しない?

 

新庄ボスは、かつて、手に入れた色々なものを捨てて誰も自分を知らないメジャーに挑戦しました。
引退後は、野球が自分から全く無くなったような環境にも長年身を置きました。
本当に今の自分にはこれしかない、って思う大切さを十分知ったのかな、と思います。
杉谷にも、一度、野球しかなかった頃に戻ってみない?って示している気がします。

 

杉谷はテスト生あがり。
育成選手はまだ球団からの指名だけど、テスト生は自らの売り込みです。
杉谷の目立ちたがりに性根が座っているのは、プロ第一歩目の影響があると思う。
彼が入団2年目の頃、グラウンドで彼の目立ちたがりを目撃したことがあります。

 

その頃、日本ハムの東京ドーム主催試合だけの年間指定席を取っていました。
当時はぼっち観戦だし、試合数もそこそこ東京でやってくれていて、元が取れた。
企画でサイン会やらがあり、そのひとつにダッグアウトツアーがありました。
2011年9月14日、試合前のダッグアウトツアーに、スタは足を運びます。

 

薄暗い通路を通って裏側を見て、ベンチに座ったりできて楽しかったな。
そして、グラウンド上のベンチ前エリアで選手の練習を間近で見学。
その時でしたね、杉谷って選手を認識したのは。

 

最初はやっぱり有名どころの選手にばかり目が行くんですよ。
ところがね、やがて、なーんかちょろちょろ目の隅に入ってくる選手に気付きます。
ベンチに続く通路で記者などがたむろしている辺り。
ツアー参加のお客さんが写真などを撮ろうと固まっている辺り。
その近くをなかなか離れない小柄な選手がいたのです。

 

杉谷はその年の6月に1軍初出場したばかり。
上がった時にはへぇ〜って思うけど、ほとんど浸透してないですよ。
同じグラウンドに居ても、わざわざ動きを追うマニアは多くない。
ちょろちょろしてても最初は、「誰?」って頭傾げるじゃないですか。
「なんか新米選手だろな」って、たかを括るじゃないですか。

そんなこちらの心を見透かしたように、彼のアピールは露骨でありました(笑)。
練習が一段落する度に、ファンに近いその辺りに寄ってくる。
関係者や記者らしい人たちとやたら立ち話する。
こちらを向いて話していたり、顔つきが完全にファンを意識してるのが伝わってくる。

 

ご多聞に漏れず「誰?」と思ったスタでしたが、まんまと策にハマりましたわ😅。
しっかり写真撮っちゃったわ。
本当に上手いんですから、杉谷。
見てくださいよ。

 

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まず最初の方では背中を向けて、背番号と名前をアピール。
「誰や?、、、、、、ふーん、スギヤか」
小柄だけど、後ろ姿は決して線が細くはなかったですね。
その後はちらちらとファンの方に顔を向けることも忘れません。

 

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そんなに、みんなに覚えてもらいたいのか、スギヤ。
わかった、よくわかった。
写真撮っとくよ。
名前も覚えるよ。
そう思いましたもん、スタも。

 

まあ、その後しばらくは「なんだ、出てこんじゃないか、スギヤ」でしたけどね。
でも、試合で見かけると、『お、いるじゃんスギヤ」ってなりましたもんね。

※2012年6月26日 サード守備。なんか構え変じゃね?て思いました😅。

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どんな形でもいいから人の目に留まること。
それが杉谷の野球人生にとってはすごく重要ポイントでした。
悪目立ちするデメリットもたくさんあると、もちろんわかっているのです。
そのデメリットを明るさと意気地でメリットに変えて這い上がってきたのです。

 

でも、もう知名度も十分だし、ムードメイクもボスに任せれば心配ないから。
ここで一度、野球にだけ集中して、自分の壁にぶつかってみないか。
引っ込み思案だったり世間知らずだったりの若者は、アピール力アップが新しい自分。
アピール力十二分な杉谷にとっては、周囲と関わらずに集中するのが新しい自分。

 

きっと、新しい自分の可能性を見出してほしいと願っている新庄ボスです。
このオフはその気遣いに乗って、何も余計なことを考えずに鍛え直せばいい。
技術も体力も、ひと回りたくましい選手になって戻ってきてほしい杉谷です。