フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【祝❣️マリン通算1000勝】海辺のスタジアムの思い出【空と花火とサトサブ引退試合】

<
にほんブログ村 野球ブログ パ・リーグへ
にほんブログ村 野球ブログへ

ロッテが昨日の勝利でマリン通算1000勝を達成しました。おめでとうございます❣️ 1勝目は29年前。……長いですね〜。色々なメモリアル、ついこの間のことのように感じます。たまにしか行けないけれど、行くといつも楽しいスタジアム。とにかく空間として開放感がある。球場周りも空も海も、何もかも広々としているのですよね。海辺のスタジアム・マリンの思い出といえば、空と花火と、後は里崎、サブローの引退試合かな、スタは。

 

マリンの空と花火

マリンに行く時はいつも海浜幕張の駅からです。大概直行バスに乗りますが、余裕があれば歩きます。球場に着くと空を背景にしたスタジアムが目に飛び込む。海を意識したショップの建物と相まって、ちょっと日本離れした雰囲気。まずは思わず深呼吸をしてしまう。そうするとすぐに、お肉を焼く香ばしい匂いが鼻をくすぐります。今はコロナでお休みかな。でも、マリンは球場メシも本当に美味しい。入場する前に周りをつい散歩したくなるのがマリン。だからなるべく、明るいうちから出かけて行くのがおすすめですね。

f:id:Stadienne:20210901133350j:plain

 

ぐるっと回って裏の方に行くと、小さな植え込みのような場所に、獣道のような短い抜け道があります。生えている植物が浜辺っぽい。そこを通り抜けると海に出られるのです。急に目の前にゆったりとした海が広がる。天気が良ければ右手の遠くにスカイツリーなどが望めます。浜辺に花火台の用意がある時も。夕方になる頃の景色も風情がある。潮の香りがします。

 

f:id:Stadienne:20210901124230j:plain

観客席から見ても、マリンは空が美しい。ぜひ一度は、内野席から海側(外野側)の空を眺めてほしい。海風で雲が伸びやかに流れていくのです。東京などの都会とは違う雲を見られます。空の色が青から紫とオレンジに変わり、やがて静かに暗くなっていく。そうすると今度は、客席の上をぐるりと巡るサークルラインの照明が、ダイヤモンドの指輪のように煌めき始めます。このひと時だけでも至福。そして、マリン名物の花火ですね。風が強い日は中止になったりするけど、内野席の高い方で見られるとすごく近い。花火の色も毎年少しずつ変わりますよね。今年のブラックサマーウイークエンドの時は、同じミントグリーンの花火が上がっていましたね。

f:id:Stadienne:20210901130643j:plain

 

 

初めてのマリン

初めてマリンに行ったのは、メモを見ると1999年9月のオリックスブルーウェーブ戦となっています。友人と幕張メッセの展示会を見に行った帰り道、マリンでこれから試合という所に通りがかったのです。この時一緒のミキさんが、実は大のロッテファンでした。岡山出身の彼女は骨の髄から判官贔屓。お客が少ないわ弱いわでネタになるロッテをたった1人で応援し続け、東京の会社に入ってからは同僚を無理やり誘って川崎球場に観戦に行ったという筋金入りのファンなのです。

  

「負けた試合の帰り道でね、駅までの歩道に自転車がいっぱい倒れててね、悔しいからそれをちょっとだけ蹴ってみたりしちゃって」

 

こんなチャーミングなファンでもあります。仲が良くなったのも、知り合った後にお互いパ・リーグが好きとわかったからでした。なので、マリンに通りがかった時は、自然に「野球も見て帰ろうか」ということになりました。ミキさんも初マリンでした。ホーム1塁側のチケットを買おうとして売り切れと言われた時、彼女思わず叫んでましたね。「え〜?うっそ!信じられない〜!」。もぎりのお姉さんが笑っていました。

 

席に着くと活気のあるスタンド風景。これがロッテとオリックスの試合だと? 川崎球場のガラガラスタンド組だったミキさんと、東京ドームファイターズのガラガラスタンド組だったスタは、「ほぉ〜」と、共に深く感動したものです。結構上の方の席だったので、キャッチボールする選手の見分けもあまりつかない。そんな中、ひとり雰囲気の華やかな選手が目にとまりました。スタイルがいいのです。頭が小さくて足が長い。遠目なのに目が大きくて可愛らしい。若き日のサブローでした。昔のロッテの選手って、いかついタイプが多かったですよね。サブローは何だか軽やかだった。ああ、マリンに移って、選手たちも変わっていくんだなあと感じました。その時は、サブローの引退試合まで見ることになるなんて考えてなかったですけれど。

 

サトちゃんとサブローの引退試合

マリンでは2回、引退試合を観戦しました。どちらも2005年と2010年の日本一で大暴れした時のマリーンズ戦士。最初はサトちゃん、里崎です。試合の予定を聞いてから、慌ててミキさんと行くことにしました。もちろん満員です。セレモニーが始まって、スクリーンで映像が流れ始めた瞬間は、さすがにグッと来ましたね。

f:id:Stadienne:20210901133455j:plain


ところが、セレモニーが進むにつれ、どんどんサトちゃんペースになっていきます。引退試合数々あれど、大爆笑したのはこの時だけですね。唯一無二。だってねえ、ご挨拶が済んで場内1周するときに、外野のファンが見事な紙吹雪を散らすでしょう? マリーンズのファンはその直後、フィールドに入って拾ってお片付けするんです。その時ですね、ひと足早く退場していたサトちゃんが、「そういう所がマリーンズファンのいい所だから、皆さん、しっかりお願いしますね」ってスクリーンからハッパをかけるんですよ。もう面白くて涙なんて出る暇がなかったなあ。その後は場外に移り、サトちゃんを一躍人気者にした伝説の生歌ステージ。「We love Marines」の大合唱で締め。最後の最後まで明るいサトちゃん引退試合でした。

f:id:Stadienne:20210901133604j:plain

f:id:Stadienne:20210901133721j:plain

f:id:Stadienne:20210901133832j:plain


サブローの引退式は別の友人と行きました。それもぎりぎりだったので、チケットは売り切れて入場はできず、場外に設置されたスクリーンの前に座って試合を見ることに。その前にショップの奥のマリーンズミュージアムを見学し、等身大のサブローのパネルなどを見たりしました。やっぱりスタイルが良かったんだな。華があったけど、つなぎの4番とかどちらかと言えばプレーは地味な方だった。でも、ほんとの土壇場に強かったよね。

 

試合が始まると、スクリーンの中には若い頃より少しお腹の出たサブローがいました。スタメンで登場したけれど凡退が続きます。若々しい頃の面影は残っていても、やっぱり長く戦ってきた選手だもの、あちこちボロボロだよね。そりゃそうだよね。スクリーンの前のファンもため息を繰り返す。でも最後の最後の4打席目、サブローは、いかにもサブローらしくボールを弾き返しました。ガチの2ベースヒット。追い詰められたら強い、私達が良く知っている土壇場のサブローです。なんか、やっぱり涙が出ました。


f:id:Stadienne:20210901133202j:plain

 

f:id:Stadienne:20210901131132j:plain

 

時間が取れるようになったのに、コロナやらあれこれあって、ここ数年はマリンに行けていないのです。すごくつまらない。でも、ワクチンも打ち終わったし、きっとまた行こうと決めています。花火が中止にならないように前日から祈ろう、明るいうちから行って、お肉の匂いにうっとりしながら海も見に出よう、海辺のスタジアムの楽しみを、心に思い描いているスタです。