ピッチャーがボールを投げた時、手指が美しいなあって思うことがありませんか?
ボールが小さいので、それを操る手指の動きに自ずと目が行く。野球のピッチャーって、しばしばピアニストのようにきれいな動きを見せてくれますね。指がきれい、とか動きが独特、などなど。球種には詳しくないですが、同じ球でも選手それぞれの個性が出るから面白い。
ということで、「このピッチャーがこう投げた時の手指が好き❣️」をいくつか挙げてみます。たくさんいて困るのですが、今大好きな選手10人選びました(順不動)。
アップがあったり、なるべくわかりやすそうな参考動画を選びましたが、細か過ぎて伝わらないかも?(汗)。皆さんも好きな投げ方探してみませんか?
- オリックス 宮城 大弥(みやぎ ひろや) チェンジアップのリリースの瞬間
- 日本ハム 堀 瑞輝(ほり みずき) ストレート系のリリースの瞬間
- ロッテ 佐々木 朗希(ささき ろうき) フォークボールの握り方
- 楽天 安樂 智大(あんらく ともひろ) リリース時のスナップ
- 西武 水上 由伸(みずかみ よしのぶ) フィニッシュの手の位置と向き
- ソフトバンク 石川 柊太(いしかわ しゅうた) パワーカーブのリリースの瞬間
- ロッテ 石川 歩(いしかわ あゆむ) シンカーのリリース
- 日本ハム 金子 弌大(かねこ ちひろ) 全部
- 楽天 岸 孝之(きし たかゆき) フィニッシュの手指の伸び
- 楽天 牧田 和久(まきた かずひさ) 西武時代のフィニッシュの指の向き
オリックス 宮城 大弥(みやぎ ひろや) チェンジアップのリリースの瞬間
今期一躍、大ブレークの大人気選手になった宮城君。快投が続いています。
もちろん投げ方も素晴らしいのですが、中でもチェンジアップのリリースの時が好き。ボールを親指小指で支えてますが、添えている中3本の指がすんなり伸びて、バランスがめちゃめちゃきれい。人差し指と薬指が長い感じ。神様仏様宮城様、なんて呼ばれてますが、宮城のチェンジアップの時の手指は、仏像の印相に見える(笑)。
公式の練習動画など見ると、ダッシュなども体幹ブレずに他の投手の倍くらい走ってるからびっくりします。さすがにそろそろ疲れも見えますが、我慢強い投球で負けませんね。このまま最後まで頑張ってほしいです。
文の内容にはひと言も出てこないけど、サムネ写真がばっちりチェンジアップになってる記事を貼りますね。
日本ハム 堀 瑞輝(ほり みずき) ストレート系のリリースの瞬間
ほぼほぼどん底だったチーム(底は抜けたと過去形にしたい)で、宮西に変わる勝ちパのセットアッパーとして安定した投球を見せている堀みっちゃん。
何だかいっつも動きがふにゃふにゃクネクネしてるみっちゃんですが、ストレート系を投げたリリースの瞬間は、まあまあ凛々しい。通常だと、指が長い場合に美しいと思うんですが、みっちゃんの場合は指が短い感じが好きなんですね。短い指でピッ!とボールを切ってる感じが小気味いい。
フィニッシュでは、入ったかなー?って感じでキャッチャーミットを見つめていますが、ピンチの場面など、時々すんごいドヤる時があるギャップもいい。侍JAPAN投手コーチの建山が、みっちゃんのふにゃふにゃ返答の間に耐えられなくなる面白インタビューを載せておきます。
ロッテ 佐々木 朗希(ささき ろうき) フォークボールの握り方
1年トレーニングに費やした後の今年のデビュー。順調に育つ国民の弟、ロウキ。
彼の投球では、フォークの持ち方が素晴らしくきれいじゃん?って注目してます。フォークって、人差し指と中指を目一杯開くという握り方だから、美しく投げるの難しいだろなって思うんですよ。ボールを挟んだ指がゴツゴツ曲がって、無骨になりがち。それがロウキは、ピアニストのホロヴィッツかと見紛う細くて長い指で楽々と挟み、スラリと投げちゃう。ゴツゴツした所が全然無い。この華麗なフォークの握り方は画期的。
手首とかもほっそいからまだまだケガが心配だけど、軽い送球がとんでもなく速かったりするのをみると、やはり天性の才能があるんだなあと思います。じっくり大成してほしいです。
楽天 安樂 智大(あんらく ともひろ) リリース時のスナップ
騒がれて入団しながらケガ続き。フォーム改造を経て、やっと安定し始めた大物投手。
ボールをリリースした直後の、スナップの利かせ方が独特なんです。シュッて軽い感じじゃあないんですよね。樹脂製の四角いカードをビヨンッ!って振ってる感じ。シリコン製の手首じゃないかと思うくらい、重しなやか(説明に窮する)。スケールが大きい投げ方でありながら、すごく柔らかさも感じます。タイプも左右も違うけど、下から腕を持ち上げてくる所の形とか、元ロッテの成瀬を思い出したり。
丸い童顔。関節の山にエクボが出そうな、赤ちゃんみたいなふっくらした指。ロールケーキみたいな腕。苦労を感じさせぬ、おおらかな雰囲気が楽しい怪物君です。
西武 水上 由伸(みずかみ よしのぶ) フィニッシュの手の位置と向き
苦戦する西武に登場した、ルーキーにして育成の星。「誰?」って戸惑っている間に無失点継続記録達成。
投げ終えた腕が、体の左側7時の位置にきれいに降りてくるんですよ。腰を超えるくらい勢いよく。そして、掌が必ず後方に向いて、まるでバックトスを投げてるみたい。体も小柄で指も長くはなさそうだけど、手の全部を使って思い切り投げ込んでいるんだろうな、って感じられます。四球で崩れない、と自負しているようですが、小手先で投げてないからかもしれないな、と思いました。
元気一杯のフィニッシュの手の形に、強気で投げっぷりがいい、と言われる彼の心意気が表れてますよ。
ソフトバンク 石川 柊太(いしかわ しゅうた) パワーカーブのリリースの瞬間
中々勝ち星には恵まれないけれど、何年も安定して投手陣の柱をしている実力者。
サイド気味で、体から遠く離れた位置でのリリース。どうしたって手先に目が行くのですが、代名詞のパワーカーブの時、親指と人差し指のサークルが完全に上を向いてます。そのサークルに、アイスクリームみたいにボールが半分浮かんでいるのが、すごくかわいい。飛んでった球はUFOが着陸するように変化します。
動画で見やすくて、ストレートの時の指の掛かりと比べやすいのもいいんですよね。勝ちを逃した時も飄々とツイッター更新。ジョークに流す軽みこそ、彼の心意気ですね。
ロッテ 石川 歩(いしかわ あゆむ) シンカーのリリース
やる気ある?って聞きたくなるぐらい無駄な力感がない所が味わい。「はぁ、やれやれ……」みたいなポーカーフェイスとすごくマッチしてる。
指4本かかってるのが見えるんですよね。ボールを握るというより、指が覆ってる感じ。ボール自体があまり見えないので、挨拶か何かで誰かの肩をポンて叩いてるみたい。あるいは、船旅の人にハンカチでも振ってるみたい。不思議なリリース。
シュッて放るストレートとの対比が際立ちます。ケガからの復帰が楽しみです。五右衛門が帰ってきたらロッテも百人力ですよね。
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日本ハム 金子 弌大(かねこ ちひろ) 全部
ピッチャーの手指の動きが気になるようになったのは、オリックスのエース時代の彼がきっかけです。中々調子が上がらないけど、復活待ってます。
まあ、とにかく美しい。もしかしたら今でも断トツかもしれない。長くて細いスラリとした指で、綿の玉を掴むように柔らかくボールを持って、変化球でカットするにも指先が揃っていて乱れが無いのです。ついでに言うと、1塁送球まで完璧にきれいです。
彼の動画は、嬉しいことにアップのものがありますのでそれもご紹介します。(元野球選手でアンダーアーマー社喜田剛氏の「キダゴチャンネル」)
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楽天 岸 孝之(きし たかゆき) フィニッシュの手指の伸び
大ベテランになっても端麗さは変わりません。人差し指を立てたカーブの握りが有名ですが、スタは、フィニッシュの時に体左側に振り下ろした手の人差し指と中指が、シュッと伸びて揃っている所が好き。西武時代も今も同じ。投げ終えた後、体の左側7時の方向に2本の指が伸びています。
アンティークな時計の針みたいなスマートさが、球筋の美しさと連動している。彼も細くて長い綺麗な指なので、なおさら引き立つのかもしれません。
同じ位置だけど、先に挙げた水上の力強さと比べると面白いですね。
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楽天 牧田 和久(まきた かずひさ) 西武時代のフィニッシュの指の向き
頑張ってほしいアンダースロー会長老。西武時代の投げ方で、フィニッシュ時に体左側に降りた手の、親指の向きが好きでした。ヒッチハイクしてるかのように、親指が上を向いていたんですよね。打者側から見ると、サムアップした感じで面白いなーって思ってました。
今は捻るような感じで、あまり上向いていないように見えますが、どうですか?
動画で見比べてみてください。