フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【超必要】雑草の鑑・石橋良太の再復活【チームのピンチを自分のチャンスにできるヤツ】

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楽天がロッテに3連敗しました。春先からあったささやき声が、だんだん大きくなってきます。「やっぱり今年も夏場過ぎたら急降下か……」。元々戦力が薄いので、近年は、ベテランや実力者に疲労の翳りが見えた途端、勝てなくなることを繰り返しています。今年もここに来て涌井の脱落や松井の故障などがあり、綻びが広がり始めている。今回の3連敗の始まりも、後半戦安定していたかに見えた岸の滅多打ち。なんだか、足元が崩れる音が聞こえるようです。そんな中、ひと筋の光明が射したのが昨日、石橋の6回無失点の好投でした。

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石橋は、大卒社会人という遅いプロ入りだったのに、すぐに育成選手に降格となり、数年かかってようやく2019年に1軍に這い上がって8勝を挙げたことで注目された選手です。この時点でまさに雑草選手。しかし、その活躍も長くは続かず、昨年はわずか1勝に終わり、今年の前半まで鳴りを潜めていました。

 

昨日、やっと初登板のマウンドを踏んだ石橋は、なんだか若手のような表情を見せていました。ふーっと息を吐いてみたり、肩を上げ下げしてみたり、緊張感が伝わってきます。それでも、投げ始めたらきっちりとコーナーを突く抜群のコントロールを見せ、現在絶好調のロッテ打線に付け入る隙を与えません。被安打2、与四球1。たとえブランクがあっても、一度成功体験を経たことのある選手は違うのだなあ、これがキャリアだなあ、と思わせるピッチングでした。

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奇しくも、石橋が2018年に最初の復活登板で勝利を挙げたのもロッテ戦でした。これが相性ってことでしょうか。今回投げていても、最初の時の良いイメージを思い出せたのかも知れませんね。

number.bunshun.jp

 

今年の楽天は豪華な先発投手が並び、割って入るのはなまじなことではありません。でも、重たい敷石の隙間からでも伸びてくる雑草のように、石橋は少ないチャンスをしっかりものにしました。このままスイスイと勝利を得たり、ローテに入ったりというほど簡単には行かないでしょうが、とにかく足場に足を掛けることはできたのです。ひとつまたひとつとコツコツ実績を積み上げ、雑草選手の鑑として、面目躍如の活躍を期待したいものです。

 

いつも夏場以降落ちてしまう楽天。同じ轍を踏まぬために今必要なのは、チームのピンチは俺のチャンスだ!と貪欲に目を輝かせ、元気の無い選手を押しのけて伸びる気迫を持った雑草選手たちだろうと思います。伸び悩みと言われている中堅や若手の選手たち、かつては輝いたこともあった選手たちが、「出番が来たぜ!」と張り切り出した時に初めて、いつもとは違う楽天になるのだろうと思います。その先陣を切ってみせた、昨夜の石橋の快投でした。