3戦連続観戦となってしまった、ベルドでの西武vsオリックス戦2日目。はい、オリックス山本由伸ノーノー試合です。数十年野球見てきて、こういう大記録試合を現地で見られたのは初めてなんです。ちょっと今年頻発し過ぎてレア感が薄まってますけどね。目の当たりにした感動は大きい!と思いきや、意外なほど静かなものでした(多分脳みそが現実に追いつけない結果)。
6月18日(土) 西武(平井克典)●:オリックス(山本由伸)○ 0:2
1日目と同じ由伸ファンのオリ姫お嬢さんと、この日はふたりで観戦。当初は行こうかどうしようかめっちゃ迷ってました。オリ姫さんは泰ちゃん見られただけでもラッキーと言ってくれるけど、せっかくなら由伸も見せてあげたい。でも、リーグ戦再開時のオリのローテがなかなかはっきりしない。やはりお金のかかることだから、確実に登板する日に行きたいわけです。
そんなわけで、直前はちょっとした情報戦の様相でした。再開して最初の試合は安定している泰ちゃんだろうな。次カードからの平日は2週続けて2試合なので、対戦相手(ソフトバンク、楽天)とも相性が良さそうなタジ(田嶋)と宮城が回るかな。だから土日は由伸、サチヤが入りそう。右左右?、でもオールスターも絡むよね?。
由伸、土曜か日曜か。
🤔🤔🤔???。
、、、。
わっかんね〜!💦
オリは意外とこの手の情報が出るのが遅いんですよね〜。中嶋監督無口な方だからかな?。記者さん頑張って引き出してくれ〜😅。ベルドのオリ戦は比較的ビジター側が空いているので、ここまで来たらとギリギリまで待つことにしました。1日違いで逃すのは尚更切ないですものね。他チームが続々ローテ再編ニュースで盛り上がる中、じりじりしながら待った金曜の朝。やーっとローテ決定のニュースが来た〜!。そこから、由伸の写真を撮りたいオリ姫さんの希望も聞いて、なんとかギリギリ前日で席ゲットしたわけです。
滑り込みでの観戦。この時は、まさか推し選手の大記録を目撃できるなんて考えてもいなかった。でも今にして思えば、最初のうちは「まあ見られたらいいね」ぐらいの軽い気持ちだったふたりが、いつの間にか「どうしても由伸見たい!」という思いに変わって行ったのが予兆だったかもしれませんね。
午後2時開始のデーゲーム。到着したベルドの試合前の雰囲気、なんとなく不思議な穏やかさが漂っているなって、ちょっと感じたんですよね。土日で人は多いのに、夕方の薄暮の時間帯のように波立たない静かな空気。ここのビジターに来るオリファン比較的大人しい観戦スタイルなので、それでかなとその時は思いましたけれども。
この空気感、試合が始まってもあまり変わらなかったのです。立ち上がりから由伸の投球は凄かった。ガンガン投げ込むストレート。インもアウトも高めも低めもズバズバと決まって行きます。その度にスタンドからは、「うゎぁ」と溜め息が漏れる。でも、それが静かなんですよね。もちろん座席の位置も関係すると思いますが。「凄い!」「やばい!」とびっくりマークがつくような高揚した声とは違う、息を呑んでいるざわめき。
由伸が、試合のみならずベルドの空気を支配していました。一人目の打者を三振に切った瞬間から、場内のファンも感じ取ったと思います。今日のマウンドには、<圧倒的な由伸>が降り立っていると。スタも、この日の1イニング目で、「あれ?」と思いました。今日は先週までと全然違うじゃない!。
今年の由伸は、勝ち星こそ重ねているものの調子は今ひとつで来てました。この日、これまでと違ってるなと真っ先に感じたのが立ち姿のバランスです。今年はグラブを胸の前で構えた後に、肩だの腰だのの骨格の位置を整えるのに時間をかける姿が目立ちました。でも、土曜日は全然それがなく、坦々と同じリズムで構えては投げ構えては投げ。凄いテンポでした。
前週の阪神戦での初回と比べるとよくわかるのです。阪神戦は8回まで無失点の好投でしたが、初回はバランスを整えるのにすごく時間をかけている。投げ終わって首を傾げる様子も見える。でも、土曜日の初回は全然そういうところが無くて、集中し切って機械のように同じ動作で投げ込んでいました。試合の見逃し配信動画が視聴可能な方は、ぜひ初回の由伸を見比べて見てくださいませ。
・阪神戦
・西武戦(ノーノー)
たった1週間前とガラリと変わったこの集中力。いったいどこから生まれたのか?。交流戦からリーグ戦再開までのお休みの数日で完璧な調整をしたのか。連敗を絶対止めるという気持ちがマックスに高まったのか。今日の公式動画のインタビューで、ブルペンでは力んでいたけど、試合が始まる頃に良くなったと話してますね。大記録って、やっぱりそういう流れが全部いい方向に向く時に生まれるのでしょう。
由伸の場合、去年の日シリを見ても、チームを救いたいという気持ちの部分は大きそう。物腰は柔らかいけれど、気概や矜持が強い。そして、久しぶりに戻ったキャッチャー若月の力も大きかったですねえ。今年は若月本人も苦労していてファームから戻ったばかり。でも、投球練習見ただけですぐに調子の良さを感じ取っての、初回のストレート押しに違いありません。5回に四球を出した時は、結構今年のパターンだったのでちょっと不安だったけど、そこを若月がよく交わしました。終盤はもう阿吽の呼吸だったようです。さすが最優秀バッテリー賞のコンビネーション。とにかく素晴らしい内容でした。
⚾️ オリ山本由伸ノーノー現地目撃
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2022年6月19日
若月もほんとに良かったなあ😭。去年のオフからずーっと打撃特訓してて開幕チャンスもらってたのに結果に出ず調子乱れてしんどかったと思う。ファーム落ちも、リーグ戦再開のための調整だったよね。見事に期待に応えたねえ。バント3回も大変だよね🤣。頑張った!
こうして見届けた大記録。テレビで見てたりすると手が震えてきたりしたので、現地だったら心臓止まるんじゃないかと思ってました。でも、この日はなんか本当に淡々と試合が進んで。7回終わったら、「あ、これはもう、、、」という雰囲気だったんです。由伸の投球、そのぐらい安定してました。達成しない方がよほどのことだという感じ。9回になってやっと、「やばい、、、」と鳥肌が立ってきて、2アウトで初めて心臓がドキドキして。
達成した瞬間は気が抜けて、ただただぼーっと拍手するだけでした。同行オリ姫さんも同じだったらしい。後から考えたら、バンザイとかハイタッチとかガッツポーズすれば良かったなあって思いますけどね。でも、周りの席のオリファンも意外と静かで狂喜する感じはなかったなあ。皆さんしみじみ味わってるように見受けました。グラウンド上のその瞬間の動画などはたくさん上がっていますので、色々探してみてください。
※スタが気に入った動画さんはこちら(良い投稿をありがとうございます)
⚾️ オリ由伸ノーノー バッテリー動画
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2022年6月19日
こちらの画面が一番グッときた(感謝)
けんけん(若月)の心底笑顔の報われた感もそうだし、けんけんのハグの最後が寅威で、ベンチに駆け出すとすぐついて行くのも寅威で、ふと振り返って見たのも寅威なところにしみじみする。https://t.co/mZ1LucEAv7
帰り道の空はまだ明るくて、混んだ電車に乗るとさっきまで凄い試合を見ていたという実感が薄れるほど。球場に入った時から空気の流れを静かに感じていたスタは、この日一日ほとんど気持ちの昂りがありませんでした。いつもは結構ジェットコースターなのに。白昼夢を見たんじゃないかという思いが、今でもまだ心の片隅にあったりします。不思議な日でした。
⚾️ オリ山本由伸ノーノー。人生初の大記録試合目撃。
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2022年6月19日
あれ?もしや?と思っているうちに達成で、その瞬間も感情が弾けず、ぼーっとしていた。用事があってその後出かけたけどまだ外が明るくて、電車の中でもずっと白昼夢を見ていた感じ。今年思い切って球場通い増やしたら神様色々見させてくれる。
きっと、大記録を目の前で見たんだという実感は、時間が経つほどに甦ってくるのでしょう。もしかしたら、もう球場に行けなくなった頃、一番鮮やかに感じるのかもしれません。今はじんわりと、人生初めての大記録に立ち会えた幸せを噛み締めているスタであります。
おめでとう、由伸。