フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【パファン大満足】2022オールスター振返り 第2戦【選手も楽しい】

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オールスター振返り、第2戦分名場面です。

 

 

■第2戦感想

舞台は愛媛県松山の坊ちゃんスタジアム。グラウンドが広く、さすがの一流選手たちもスタンドインさせるのにひと苦労するほど。緑が映える、立派な美しいスタジアムでした。お客さんも大勢入り、滅多に見られぬ生のプロ野球を堪能。普通の試合の真剣みもいいのでしょうが、12球団のトップクラスの選手が一堂に会するオールスターはどれほど貴重な機会かと、あらためて感じました。

 

ひとつ発生した問題は、興奮して大声のヤジを飛ばす観客がいて物議を醸したのですが、地方球場の警備の方だとやはり咄嗟の厳格な対応は難しかったようです。コロナ禍もありますが、今後はNPBとして、メジャー球場のように迷惑行為への断固とした対応をとることやその旨を周知させていくことも考えていく必要があるかも。それにしても、応援と声援とヤジの区別って本当に難しいなと思います。

 

また、平日夜の開催は、地方球場だとちょっと試合が長引けば帰宅の足に苦労したりするから、あまり余興もできなかったりしますね。早い時間のホームラン競争も見られぬ人が多いかも。そういったことも工夫を重ねる必要がありそうです。でも、心配されたお天気も回復し、最後まで盛り上がった(パ・リーグ視線で)第2戦。スタンドのファンが本当に楽しそうな姿が中継に映っていました。

 

オールスター開催の是非の問題についてはまた今後検証されるでしょうが、あの笑顔を見ると、よかったなと思いたくなるのです。取材した記者さんの総括記事で、いいなと感じたものがあったので貼っておきます。

 

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■フィルパリチョイス第2戦名場面11選

 

●コオくんの直球押しに付き合わされた豪華投手陣苦笑いで応える


前半戦のパを席巻し、オールスターも圧倒的人気でファン投票選出された佐々木朗希&松川虎生(M)の完全試合バッテリー。第2戦での先発で、朗希はパ・リーグノーノートリオ(あと2人はB山本とH東浜)登板の先陣を切り、コオくんは他チーム豪華投手陣を受けるという大役を担いました。

朗希は指のマメを潰した影響で約1ヶ月ぶりのマウンド。しかし、女房役のコオくん容赦ありません。ゴリッゴリのストレート押し。朗希の方は四苦八苦。大谷に並ぶスピード記録は出したものの、ヒット打たれるわ失点するわで、インタビューでは相棒へのかわいい恨み節まで出ちゃいました。


その後も、コオくんの直球ゴリ押しリードは朗希だけにとどまりません。変化球要求もストレート系が多く、落ちる系や緩い系は数えるほど。走者が3塁に達した本田と内野がファイアフォーメーションだった水上の時は自粛したようですが、投球比率は以下です。山本由伸と小野に至っては、ほぼ全球ストレート。昭和か😅。


    <投手>           <相手打線>        <直球数/球数(直球率)> 

佐々木朗希(M)…1番〜6番打者     21 / 23 (91%)
本田 圭佑(L)… 7番〜1番打者       8 / 14(57%)
山本  由伸(B)  …2番〜6番打者   12 / 14 (86%) 
東浜   巨(H)  …7番〜9番打者     4 / 6   (67%) 
小野   郁(M)  …1番〜3番打者      14 / 15 (93%) 
水上  由伸(L)   …4番〜7番打者     11 / 17  (65%) 

大変だったのは付き合わされた投手たちです。それでなくても晴れ舞台で力むのに、慣れない地方球場のマウンドが低かったりしたのか、どの投手もストレートは高めに浮きまくり。なかなか空振りが取れません。かわいいルーキー捕手コオくんのサインにうなずきながらも、みんなそこはかとなく苦笑いしてたのが面白かったですねえ。

まあ、彼の子供の頃はきっと、藤川などのストレート対決が印象的だったのでしょうね。お父さんが阪神ファンらしいし。でも、受けたほとんどの投手にこのリード。コオくんの決心は、見栄えを考えたからだけではないように思います。

 

リーグの中でも指折りの投手たちの多彩な変化球。同じ球種でもそれぞれスピードや変化量が全然違う。それに戸惑うぐらいなら、しっかり捕れる自信があるストレート勝負にしてもらった方がいい。そう腹を括ったんじゃないかな。下手に自分が折れるより、総合的なリスクが少ない方を選ぶ。多少のリスクは先輩の方に責任を負ってもらう。そういう割り切りがスパッとできるところが、彼がただ者ではない所以と感じましたね。

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●ギータ「ぐうせい人」という名の宇宙人本性丸出し豪快弾でMVP


ネット界隈に「ぐう畜」「ぐう聖」なんて言葉がありますね。「ぐう」は「ぐうの音も出ない」の略。「畜」は畜生、「聖」は聖人の略。畜生の方は、人情の機微やアヤを理解しない人というニュアンスで、聖人は、本心から計算がなくいい人、みたいな感じでしょうかね。

今回のオールスターで「ぐう聖」ぶりが際立ったのがギータ(H柳田)です。足やら首やら肩やら痛いところがいっぱいあるのに、楽しいお祭りではおくびにも出さない。そして、優しい笑顔でほかの選手や若手を立てる。特に今回は、自主トレから可愛がっているキヨミー(F清宮)が滑り込みで選ばれて、一緒の舞台に上がれたことが嬉しくてしょうがない。ホームラン競争のバッピの使命もそうでしたが、ことあるごとに名前を出して引き立てます。


第2戦ではなんとキヨミーのバットを借りて勝ち越しホームランでMVP。愛弟子を引き立てながら、自分はその上を行く派手さ。やることのスケールが違います。絶対彼は宇宙人です。オールスター第2戦は、超能力宇宙人の本性丸出しでした。シーズンではちょっと苦労してるけど、誰にもマネできない域に達しているギータです。

 

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●山本由伸、島内との「少年とおっちゃん」的ほのぼの会話明かす


登板は1イニングでも、コオくんのストレート押しにきっちり応えた山本由伸(B)。前半戦に念願のノーノーも達成し、オールスターでは日本のエースとして何かと朗希(M)と並べられ、やっぱり様々なところで露出が多かった。彼、公式インタビューになると好感度系のコメントが目立ちます。

今回やたら好感度を上げただろうなあと思うのが、島内(E)に関するコメント。島内の風貌や日頃のおとぼけコメントを思い出すと、公園のベンチで鳩に餌やりながらぼーっと暇を潰すおっちゃんとボール遊びにきた少年の会話みたいな絵が浮かんで、得もいわれぬほのぼの感。

でも、全国区登場時の由伸がいつも優等生過ぎないか?。パ・リーグファンは知っている。彼が自チームの動画やゲームの動画などになると、ニコニコしながらチームメイトをバッサリ切って捨てたり軽やかにディスったりして見る物を楽しませてしまうことを。密かに来年あたりは同僚の宮城や若月をイジる時の「ぐう畜」由伸を炸裂させて、新たなインパクトを与えてほしい、などと悪い考えが頭に浮かんでしまったのはナイショです。

 

●コオくん素直さ丸出しタイムリーで敢闘賞


強引なリードで初回に朗希の失点を呼んでしまったコオくんですが、その次の回、チャンスでタイムリーヒットを放ってすぐに取り返し、大物ぶりを発揮します。オールスター最年少で敢闘賞。インコースは投げてこないと踏んでの流し打ち。バットの出し方が超素直。リードの時もそうですが、くよくよ裏を考えず、一番素直な結論にたどり着き、大変素直に動きが付いていくところは彼の才能ですね。


パの大仏様の山川には「あの肉感がかわいい」といたく気に入られていたコオくん。もうひとりの捕手の森にもマスコットのように可愛いがられていました。頭が良くて鋭いのに愛嬌がある大物ぶりを遺憾無く発揮したオールスター。この素直さがあれば、体や脳みその疲労もだいぶ抑えられるのではないかしら。後半戦もこのまま最後まで維持していってほしいと思います。

 

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●「ヒロミイーファス」にワクワクが隠しきれないやんちゃ小僧森


西武のやんちゃ組、野手代表はキャッチャーの森友哉。若い頃からオールスターの常連で、いろんな投手の球を受けてます。そんな森がウッキウキでリードしたのが伊藤大海(F)。ルーキー年の去年から、SNSで発信したりオリンピックで図太さを見せたり、投球でも様々な試みを披露するファンタジスタ。

 

その伊藤が、オールスターに選出された時から「投げたい」と言っていたのがスローボール。本番で宣言通りに超スローボールを投げました。さすがにセの若手スターのサトテルくん(T)には直球勝負でしたが、次のビシエド(D)にはまたスローボール攻めで初球は見事なストライク。お手本のようなイーファスボールとしてアメリカで紹介されるほど。とうとう全球スローボールだったのですが、これが、「森さんが面白がって」のリードだったそうです。ワクワクしてニヤつく友哉の顔が目に浮かぶ。

打者も待っているところへのスローボール。万一ホームランにでもなったらギータのMVPを消すことになっちゃいます。実際バットに当たったし、結構大きなフライにもなったのですが、森には「大丈夫」という確信があったのかも。しっかり芯は外せるし、グラウンドの広いスタジアムだし、ホームランは大丈夫。

今年の開幕直後はやんちゃが過ぎてケガしちゃった森。不在の間頑張っていた若手に刺激され、復帰してからリードにも冴えを見せています。そんな勉強ぶりが功を奏した強気のスローボールゴリ押しだったのかも。コオくんのストレートゴリ押しと対照的で面白かったですね。

 

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●「サード山川」にワクワクが隠しきれないやんちゃ小僧水上


前半戦、西武黄金の勝ちパ中継ぎの一角として抜群の成績をあげ、文句なしの選出だった水上。育成から這い上がった理由が「面構え」だし、1軍登録されてすぐに辻監督をイジるくらいの鋼の心臓の持ち主です。

 

対戦していた中嶋監督も常日頃から、彼の神経の太さを感じていたのでしょうか。オールスターという大舞台で、水上の時に、ファーストキヨミー(F清宮:とんでもないやらかしする) 、セカンドコブちゃん(E小深田:普段はショート)、サードほたぴ(L山川:ファーストしかやらん)、なんていうファイアフォーメーションを用意しちゃうんですから。「あの子なら平気の平左で投げるでしょ」という確信犯。

案の定、動じなかった水上。ランナー出たってニッコニコで投げてましたね。晴れ舞台の楽しさからかと思っていましたが、それだけではなかったらしい。同僚の山川パイセンが慣れないサードを守ってドキドキしているのを見て、「もしセーフティーバントされたら。。。」って考えたらしい。

「もしセーフティーバントされたら。。。。。。スルーしちゃおうっとwww」


頭の中で慌てふためく山川パイセンの様子を想像し、ワクワクしてたに違いない。それで思わずニヤニヤが止まらなくなっちゃった、ってことですね。こちらの由伸もなかなかの「ぐう畜」です。そしてどこまでも強心臓。この調子なら後半も新人王にロックオンの活躍が続きそうですね。

 

 

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●人見知りジョーカー・マッキー自我が開花し打撃に交流に大活躍


オールスターでパの投手力を見せたい、という中嶋監督の意向で野手が少なかった今回。少ない控えのひとりとして、監督はソフトバンクのジョーカー・マッキー(H牧原)を選びました。迷わず、だったと思います。役割上から規定に乗れないけれど、前半戦は抜群の働きでした。内野に外野に、球宴のジョーカーもしてもらうつもりだったに違いない。

 

しかし、前半終了間際には彼も足を痛めて守りにつけなくなってしまいました。おまけに彼は、チームの名物広報・和子さんが心配するほどのソフトバンク人見知り軍団のひとりとのこと。そんなこんなで、初戦はやっぱりはっちゃけられず、ひっそりと人見知り仲間の今宮とキャッチボール。試合も代打出場のみ。それでも初めての晴れ舞台です。だんだんウズウズしてきたのでしょうね。第2戦ではスタメンでセカンドを守り、堂々の2安打。パのジョーカーここにあり!というところを見せつけました。

 

その上、勇気を奮ってちゃんと交流もやってのけたのですよ。自分のインスタに、照れ臭そうに、でも誇らしそうに、他チームの選手たちとの写真を載せたジョーカー。かわいいですね。3つ年下の泰ちゃん(B山岡)については「なめてます」とひと言。まあ日頃の山岡を見ていればおおよその察しは付くというもの。フレンドリーでオープンで世話好きな泰ちゃんの「なめた態度」に、ジョーカーがどれほど気楽になれたことか、この写真だけで伝わってくる。

 

頑張って来年も出たい、もっと他チームの選手の話も聞きたい。控え目だったジョーカーが欲を覚え、さらにバージョンアップを狙ってくる。他チームにとってはちょっと脅威の小さな覚醒です。

 

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●満身創痍外野陣をカバーしまくった髙部、爪痕を残す

 

外野手は、ファン投票選出の松本(F)がケガで辞退、柳田(H)、吉田(B)はケガを抱え、監督推薦の島内(E)と合わせ、サイドを守るのがやっとの選手ばかり。そんな中、守備範囲の広さが求められるセンターを2試合ひとりで守りきってくれたのが、代替選出の髙部(M)。


開幕時に大活躍して目立っていたし、ちょっぴり打率が下がってしまったもののその後もずっと頑張っていたので、松本の代わりに彼が指名されたことは至極妥当。1戦目はノーヒットだったけど、ずっと明るく張り切って動き、外野を活気づけてくれました。この2戦目は、2回に出塁後にお得意の盗塁を決めて得点につながるチャンスを広げ、7回にはヒットを放ち、しっかり爪痕を残しました。

ジョーカー(H牧原)もケガで走り回るのは無理だったし、髙部がきっちり頑張ってくれたから、パの外野も体裁が整いましたよね。いつも一生懸命なプレースタイルをオールスターゲームでも変わらず見せて、好感度爆上がり。後半もちゃんと自チームに貢献しそう。

 

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●急遽代替出場の本田&小野、2度の登板をもらう


本番のほんの数日前に代替出場が決まった、中継ぎ投手の本田(L)と小野(M)。異例の2試合連投となりました。起用法のブラック・ホワイト論争がかまびすしかった今年のオールスター。彼らの連投に不満なファンもやっぱりいたようです。

 

でも、スタは連投したことで全国区に名も売れたし、何より本人たちが確かな実感と自信を得られたと考えます。本人たちの様子を見ると、あまりにも急なことで、初戦は平常心を保つことで精一杯。球場も公式戦で使うペイドだったし、なんだかいつもの登板と変わりないまま終わってしまったと思うのですよ。


1回目の登板を終えてホッとして、他の選手たちと移動して、地方の球場に行ってそこで登板して。やっとオールスターに来たんだって実感を噛み締めたのじゃないかな。彼らにとって、とても意味ある連投だった。スタはそう感じました。



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●超豪華3守護神一人一殺リレーで圧巻のフィナーレ


ノーノートリオの継投で派手に幕が開いた第2戦。9回のエンディングはさらに派手でスタンドがどよめきました。

 

3チームの絶対的守護神が、一人一殺の黄金リレー。中継だとブルペンなどが映って予感がありますが、球場で「ピッチャーモイネロに代わりまして松井」というアナウンスを聞いたファンの昂ぶり、想像に難くない。ボッティチェリの絵画「春」の3美神のように華やぐ3守護神。ただのクロージングではないフィナーレ。これは花火の最後の乱れ打ちみたいに盛り上がった。

 

3人の投手たちも楽しそうでしたよねえ。特に松井(E)はもう1ファンの顔して目を輝かせてました。いつもの目が座ったオラオラ投球の時とは、ジキルとハイドくらい別人。トリを務めた益田(M)にボールを渡す時の、いたずらっ子みたいな様子がまた良かった。オールスターの松井、いつも明るくはしゃいでて、もう欠かせない存在ですね。

 

中嶋監督が、投げる順番は本人たちで決めてもらったと言ってましたが、ジャンケンで決めたようです。ソフトバンクの動画に様子が映っていました。パ・リーグの守護神、今年は絶好調だった平野(B)と増田(L)が出ていない。来年は彼らが出て、また黄金リレーが見られたらいいですね。

 

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●中嶋監督、華麗な演出の名采配でトレンドに


さて、魅せるぞパ・リーグ&勝ったるぞパ・リーグで2度美味しい采配を繰り広げた中嶋監督。初戦の時からネット界隈がざわざわしていましたが、3守護神黄金リレーで一気にツイッターのトレンドに。大絶賛の嵐となりました。

自チーム以外の選手の実力や個性もちゃんと理解していることが伝わる采配。緊張の度合いまで察した配慮。だから、ファイアフォーメーションや連投についても納得できる。何より当の選手たちが楽しみまくっている。

ツイッターで書いたんですが、中嶋監督が若い頃にテレビで手品したのを見た覚えがあります。細やかに隅々まで神経を使い、人が驚き楽しむのを見るのが心底好きなんですよ、きっと。オールスターの監督ができて本当に嬉しかったんじゃないですかね。アイデアが湧き出て止まらなかったことでしょう。

もう、パ・リーグだけは前年優勝監督じゃなく中嶋名誉永世監督でいいんじゃないかな、なんて思っちゃいました。オールスターで監督がこんなに話題になることも珍しい。だからフィルパリは名シーンに選びます。

 

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以上今年の名場面でした。来年も両リーグ元気で、良い戦いが見れますように!