コラム記事の合い間に、スタスタとは行かない不器用な日々の出来事や雑感を
⚾️ 増えるグッズに悩んでいたら…
年甲斐もなく野球グッズに手を出すようになって数年。去年はやばかった。血迷った。山﨑福也と伏見寅威の2人1組売りに味をしめた日本ハムのあこぎなさちとら商売が、二人の活躍もあって絶好調。次から次へと「これを出されたら買わざるを得ん…」という弱みを突いてくる。たまったもんじゃないわ…。
まあ、お金のことはいい。少しの間、キリギリス生活するぞと決めたのだから。問題は「スペース」である。グッズはスペースを取るのである。狭い部屋をじわじわ侵食するのである。
引出しを占領しまくるタオルはもちろん、アクスタやチャームの類も日に日に数を増していく。そうして、全くもって本当に年甲斐もなく、バッグにキーホルダーをジャラジャラさげて出歩くようになる。
問題はアクスタだ。元々、ガラスに似ているアクリル樹脂が好きだったから、なんとかして飾ってみたい。しかし、数がかさめば思いのほか場所をとる。ちょっと触れば倒れるし、意外と格好よく置けない。ポリ袋に入れたまま、悶々とする日が続いた。
そして秋。アクスタスペース取り過ぎ問題にとどめを刺すグッズが登場してきた。
伏見寅威の、なんと、「神社」。
⚾️ 「寅威神社」とは?
秋に突如告知された、もはやアクスタでもない「神社」とは?。
7月のソフトバンク戦がきっかけで制作された。一度ミットから弾んでファウルチップになりかけた打球を、お手玉しながらも右の素手でキャッチして試合終了させたプレー。それを実況の土井さんが「神の右手」と称したことにちなんだグッズだった。
メインがアクリル樹脂でできた「寅威神社」。それから、ビニール製の「御守り」。それぞれ別売品である。だが、御守りの中の右手を神社に飾って完成するから、実質はセットと言っていい。
神社のご利益は「落とさない」。完全に受験シーズン狙いである。アクスタ系としてはいいお値段だが、出来栄えはしっかりした物で、お社の扉が開いたりする。かつて少しはグッズ制作の仕事を垣間見たので察せるのだが、これだけ凝ったアクリルグッズだと、価格はどうしても高くなる。そして、こういう部品の細かい組立て物は制作も意外と大変なのだ。
販売では、もう一種、韋駄天ということで五十幡神社も出ていたのだが、二種4アイテムを企画してデザインして試作し、3ヶ月で販売に至れたのは、かなり頑張っての特急作業だったに違いないと思う。制作に携わった皆さん、お疲れ様でした。
👇「寅威神社」紹介公式動画
【伏見寅威は落とさない!】
— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) 2024年10月11日
田中正義投手の球を「絶対に落とさない」という意気込みでキャッチした伏見選手の右手✋
そんな"神の右手"がお守り&神社グッズとして登場‼️
受験など「絶対に落としたくない」という時にもご活用ください😊
グッズ詳細は👇https://t.co/q51VOPA8Ux#lovefighters https://t.co/lHT3MmHijI pic.twitter.com/ljsbl3qmUk
元のキャッチシーンはパテレでも大バズりして、2024年のプロ野球特番などでは必ず紹介されるほど。
何度見ても楽しい好プレーなのだが、実は、私はこの試合の直後、「御守りを作ろう」と旧ツイッターのXで呟いている。何せ、「落ちない」という状況を見たら反射的に御守りが頭に浮かぶのだ。昔いた会社、秋に向かうと必ず、学習塾が受験生に配る御守りを作っていたのである。もう、おあつらえじゃん?、神キャッチ。
だから、御守りはあるかも、と淡い期待をして呟いたわけ。が、甘かったなー、読みが。まさか神社まで来るとはなー。
告知を見た瞬間、「くっ…」となる。「そうか…そう来たか…(by武田勝)」。
これかさばるね。場所取るね。どこに飾るの?。御守りだけにしておこうか?。一瞬、そんな考えも頭をよぎる……でも一瞬だった。
あるといいなと夢想した品物が、何倍も面白くて素敵な実物になったんだものね。手に入れられるお値段なんだものね。
手に入れて、組み立てて。
飾る場所に悩むのはそれからだ。
日ハムグッズ担当者様
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2024年7月13日
勝利の女神ピングランマ御守り
+
絶対落ちないトライさん神の右手御守り
を夏期講習〜受験シーズンに合わせて出すのはいかがでしょう?
神の右手御守りはノックオン防止でラグビー方面にもアピールしましょう
⚾️色々盛り沢山だった F vs H
つぶやいたものが本当にできてしまったからには買わないわけにはいかない…受験生じゃないけど…😂
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2024年10月11日
⚾️ 例の御守り https://t.co/3v3t2txgoa
⚾️ 神社の土台はひな壇式
ということで、ポチッとした神社は12月に到着。板から型抜きパーツを押し出して、穴に差し込んで組み立てるだけ。だが、パキッとやるたびに小さなパーツがあっちへこっちへ飛んでしまう。アクリル樹脂は軽くて思わぬところまで飛んじゃうし…透明で見えづらいし…もうね(泣)。這いつくばって絨毯を手探りすること数回(汗)。自分、不器用なんで(健さん風)。
それでも、組立てにはさほど苦労せず完成させた。思ったよりこじんまりとしてかわいい。扉が開け閉めできて楽しい。今のアクリル樹脂は縁のバリも全然ないし、どこに触れてもツヤッツヤのスベッスベで質感もいい。出来上がったら、やっぱりちゃんと飾りたくなる。
が、思ったより小さめとはいえ、選手アクスタよりは幅も高さも奥行きもあって。扉が手前にあく分も計算に入れないといけないし。やっぱり祀っている風にも飾りたいし。神社だもん。できればその周りには、ポリ袋から出した選手アクスタも置いて賑わせたかったりもする。
自分のデスクで野球グッズを置いている棚は奥行き20cm。箱などを仮置きしながら頭をひねる。どうしたって、望み通りに飾れるのは「ひな段棚」だ。これしかないな。
ネットでググると、一番安いところではダイソーに3段ひな段棚があった(現在は無いかも)。池袋の東武デパートに入っているダイソーは、色々ディスプレイグッズが充実している。お出かけのついでに早速チェック。やっぱり安い。だが、全体サイズがちょっと小さ過ぎた。
次に、新宿タカシマヤスクエアの東急ハンズも覗いたが、お値段高めの曲げ加工品。アクリル樹脂の質は価格に見合っていて、安いと黄ばんだり経年劣化が早い。とはいえ、飾るのが気楽な品物だから、あまり高かったら棚のほうが格上になってしまう。さらに他の100均やニトリ等も見たが、アクリル樹脂のその手の棚は無かったのだった。
近場の実店舗にはちょうど良い物が無かったので、次はネット販売を探す。店舗で実寸と大きさを実感したので、サイズの数字でなんとなく目処が立つ。
色々ある中で、奥行が20cmでピッタリの組立式3段ひな壇型ディスプレイ棚をチョイス。2段は低いし4段は奥行がはみ出すのだ。ピッタリサイズがあって良かった!。お値段もほどほど。評判では部品に不備があった人もいたようだけど、自分の注文品に関しては組み立ても簡単で全く問題なし。
出来上がりは思った通り。ただ、神社を置くにはもう一つ高さが欲しい。そこで、これは元々家にあった、奥行きがひな壇の棚と同じで幅が狭いコの字型棚を最上段に置くことにした。
バッチリである。これで神社の土台ができた。
※品物例
私はヤフーで購入したけど
Amazonのほうが多分同じ品で安いものがある模様
(アクリル ディスプレイ 棚 で検索)
👇ヤフー
👇Amazon
👇東急ハンズ(在庫僅少)
⚾️ 神社を祀る
ひな壇棚とコの字ラックのおかげで土台ができたので、早速、一番高い所に寅威神社を置いてみた。大変いい。お山感がある。コの字ラックの幅が神社の幅にぴったりだったので、まるで誂えたようだ。
しばらく見上げて悦に入り、次に選手アクスタを並べていく。去年の半纏姿とオリックス時代のキャッチャー防具姿をすぐ下の両サイドに据えた。色合いとサイズ感がちょうど合っていたし、守る護衛とお祭りの盛り上げ役の雰囲気がある。半纏姿の後ろには、エスコンで食べた選手グルメのおまけの爪楊枝旗を消しゴムの端切れに刺して置いた。神社の縁日感が出た。
残りの段には、寅威と福也のアクスタを並べていく。福也のひとつが背板付きで大きかったが、真ん中に置いたら座りが良い。それぞれの大きさや、ユニフォームの色も、不思議なもので、結構バランスが良かった。 持っていたストックの数や種類がちょうどいいタイミングだったんだなあ。神様の思し召しだな。
こうして、狭い部屋の狭い机上の片隅に、小さな神社が創建された。
⚾️ 伏見山の寅威神社
いい年をしてグッズに目覚めたオールドファンの部屋の片隅の、アクリル樹脂でできている小さな神社。薄い棚と細い脚で組み上がった伏見山。少々グラグラする扉の寅威神社。賑やかしはちょこちょこ買った選手アクスタ。
ポリシーなく思いつきで買い溜めたおもちゃのようなグッズたちなのに、並べてみたら、意外にちゃんとストーリーも感じさせてくれる。不思議なものだ。
考えてみたら、どれも彼らの頑張りの賜物なのだ。たまにしか買わない自分のような気まぐれファンでも、こんなに集められたのは、それだけ何度も活躍してくれた証でもある。数があるから、並べてみたら思い出のストーリーが出来上がる。
去年は復活したさちとら応援で手一杯で、アクスタも彼らのものばかりになったけど、いずれは寅威神社の試合の投手だった伊藤大海も飾りたい。他にも手を携えて戦った仲間が増えていきそうだ。
てっぺんの神社を見上げては、移籍先でこんなグッズを作ってもらえるくらい人気者になった推し選手の頑張りと、決して平坦ではない山道だった彼の日々を思い出し、ひとしきり感慨に耽る。またケガなく頑張れ、と手を合わせる。
うん、なかなかいい年末年始だったじゃないか。