フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

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【フルタの方程式】建山コーチのサイドスロー談義と齋藤綱記の覚醒【プチ記事】

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 今日見た動画「フルタの方程式」の、現日本ハムの建山義紀投手コーチが元ヤクルトの古田敦也氏、館山昌平氏と野球のサイドスロー談義、めちゃ面白かったです!。最新より少し前の動画です。タテヤマン(建山コーチ)とヤクルトOBの館山さんとの投げ方の違いの話がすごく興味深い。同じ球種を投げてるはずなのにそれぞれに個性があります。受け手である名捕手・古田氏の感想も面白い。

 実際に投げて見せてくれたのでタテヤマンの昔の投げ姿を思い出せたし、今の投手のことでも思い当たる節が出てくるし。御三方とも喋りが歯切れ良くて達者だから、次々と興味深いポイントを話してくれちゃう。かなり長いので、動画は時間のある時にゆっくりご覧くださいね。

 タテヤマンが得意の変化球の話を繰り出してくれるんですが、彼の現役時代、ベルドのブルペンの投球練習の変化球をちょっと遠い上方の席から見てびっくりしたことがあるんですよ。遠いのに、スライダーの曲がり具合がはっきりわかる。ホームベースの端から端とか、そんなもんじゃなかったですね。両サイドのバッターボックスを右から左に渡っていくように蛇行してましたよ。打席にいたら怖そう〜って思いましたもん。

 この動画の中では、「ぼんやりしたスライダー」と「角のあるスライダー」っていう表現が面白い。そういう細かい投げ分けをしてるし、そのぐらい投げ分けられなきゃプロ野球の一流打者は打ち取れないんだなあ、とあらためて感心します。

 それから「体を止めて腕を走らせる」という話も「ほお、ほお」と思いながら聴きましたよ。スタはテニスしてるんですけど、この競技もやっぱり「ラケットを走らせる」という言い方が出てくるんですよ。スタはこれが下手なんですよねー。まずは足の踏み込みが大事なんですけど、体重移動の重心がかなり前に行っちゃってから腕を振るからラケットが中々走りません。野球のバットのように硬い用具なら、パチンと当てただけで飛んでってくれるかもだけど、ラケットは走らせないと伸びのある打球になりにくいんです。

 タテヤマンが言ってるのは、そういうダラダラしちゃう体の流れを意識して止めるということかなと思いました。体幹をそうやって止めて、慣性の勢いで腕を走らせる。これをスムーズにできるとキレのある球が行くってことかな、と素人ながらなんとなく腑に落ちました。

 で、この話で頭に浮かんだのが最近の投手のことですね。動画の中に名前の出てくる現役選手(B比嘉、M横山等)には入っていなかったんですが、スタの頭にふと浮かんだのが、オリックス→日本ハム→中日と移籍して、今や防御率0点台の中継ぎ投手としてブレイクしている齋藤綱記。

 彼はもうサイドスローというよりスリークォーターっぽいけど、動画で去年の日本ハムキャンプでの投球と中日で開眼してからの投球を見比べると、タテヤマンが言っていた「腕を走らせる」コツを掴んだんじゃないかな、と思いました。腕を「振る」のではなく「走らせる」。振ろうとするとブレが出ちゃうけど、一番力の入る場所から素直にそのまま走らせてイキのいい球を制球できるようになったんじゃないかって憶測しました。

 そして、なんで腕が走るようになったのかなーと思って動画を見比べると、中日に行ってからのほうが上体が姿勢良く立ってるなあという印象を持ちます。ぐらぐらせず、しっかり自分の投げた球の行方を見据えているように見えます。タテヤマンの気づきのように、体を止めることを覚え、腕を走らせられるようになったのかな、と感じました。

  中日に行ってすごく短い期間で覚醒できたのはコーチのアドバイスが効果的だったというニュースもありました。ポイントは、投げる腕ではなくグラブを持つほうの腕の扱いだったとのこと。そちらを意識することで、体が止まって流れなくなったのかも。とにもかくにも、長らく苦労した後に、色々模索していた感覚を最後にまとめ上げられる出会いがあったわけで、本当に良かったなあと思います。

 最近の投手について、と言えば、動画の中で山本由伸などのリリースポイントのことも面白いなあと思いました。昔は「球持ちが良い」とか評価されたけど、由伸なんかは頭の後ろぐらいでリリースしちゃう、とのこと。これも自分がやってたスポーツのバレーボールに置き換えると、スパイクやらサーブやらでボールにドライブ掛けようとしたら頭の後ろぐらいからミートするよなあ、前方で打って回転かけるのは難しいもんなあ、と思いました(回転かけない変化球サーブは前でコツンと打つ)。

 あとは、近年の選手の体の使い方とトレーニングとケガの話も面白い。投手の体の使い方とトレーニングが変わってきたから、最近は「内転筋のケガ」が少なくなっているのだそう。そういえば、昔の投手は内転筋を傷める選手がすごく多かった。日本ハムで言ったら、タテヤマンもそうですし、スタが大好きな投手だった西崎選手も内転筋が持病みたいになって苦労してました。再発しやすい厄介なケガなんで、それが減っているのはすごくいいことですよね。

 これはとても大事なことを具体的に教えてもらった話でした。理論や方法論が昔とは正反対になってさえいる今、指導者もしっかり勉強して現役選手たちに接していかないと相当な齟齬が生まれちゃうというわけですね。昔と言ったって、まだまだその当時やってた人たちが現場にたくさん関わっているわけですからね。勉強は大変だと思いますけど、指導者になる人たちは、しっかり最新の情報を確認して選手たちに接していってほしいなと思いました。

 いかがでしょう、気楽に楽しみながら、今に即した良い勉強をさせてもらえる動画。オススメです!。ぜひご覧になってみてください。

 

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