フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【2022シーズン開幕前夜】風の時代のパ・リーグへ【自由に自在に羽を広げよう】

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いよいよ明日からプロ野球開幕です。2年にわたるコロナ禍制限を乗り越えての通常開催。まだまだ完全に安全なわけではない。リスクをいつも心の隅に置いておき、細心の注意や気配りを忘れるわけにはいきません。そしてまた、今この瞬間にも大きな災厄に巻き込まれている人々がいることも覚えておかねばなりません。しかし、そんな日々だからこそ、ああまた明日からプロ野球に心を躍らせることができるのだなあと思う、その感慨は無量です。

 

「風の時代」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。占星術とかスピリチュアルとか、まあそういう方向の言葉です。2020年の12月頃から世の中の空気が変わるというのです。そういう思想に傾倒してはいませんが、まさにその頃自分が組織や血縁の輪から離れて境遇が変わり、気持ちに微妙な変化が生じ、その後「土の時代から風の時代に」という言葉を知って「これだったか」と感じたのです。

 

「風の時代」がもたらす影響は色々あるらしいのですが、細かいことはちょっとよくわからない。でも、どんどん自由になっていく、という流れだけは間違いないらしい。固まっていたところからいったん自由になって、動き出してみればだんだん大事な流れができてくる。川のように。自由が不安で以前のようにガチガチ固めたい人々も出るだろうけど、結局、空気は自由で軽やかな方へ流れていくのでしょう。プロ野球もね、だんだん「風の時代」的な方向に向いていくんだと思います。というか、もうかなり、そういう方に流れが行っている気がする。

 

そもそも野球って、すごく風要素が強い。野球は全員に打席が回って民主的だと言ったアフリカの子供の記事がありましたが、確かにそういうところもある。チームプレーでありながら個人が特徴を発揮してプレーできるチャンスが多い。身長体重もあまり問われませんし。中々ガム噛みながらプレーしてるスポーツも他にない。

number.bunshun.jp

 

日本のプロ野球もね、まだ堅苦しい土の時代っぽいところは多々残っていますよね。でも、これから急激に変わっていくんじゃないのかな。例えばコロナ対策でチケットシステムが変わっていきました。オンラインになって、最初は色々めんどくさい〜って思ったけれど、慣れてしまえば便利で自由度が増したところがある。日本ハムに新庄監督が誕生したことも、風の時代の力が働いたんじゃないかとさえ思える。新庄監督本人の気質にはまだ土要素が残っているのに、状況的にやらざるを得ないことが結局風の方向に流れて行ってますね。スタは今、「風の時代」めっちゃパ・リーグに合ってるやん、とほくそ笑んでいます。

 

元々パには「自由」の気風が流れています。いつの間にかパ・リーグファンになっていたスタは、その自由な空気に惹かれたのだと思います。どこがどう自由?って聞かれてもうまく言えない。元ロッテの成瀬がインタビュー動画の中で、ヤクルトからオリックスに戻った時に感じた気持ちを「やっぱパだなあって思った」「なんか、ユルいんですよw」って言っていました。そう、パは「なんかユルい」、昔から。でも、そのユルさは自由のユルさ。

www.youtube.com

 

子供時代に昭和の野球を見て育ち、頭が固かったスタに、フレキシブルに考えるという自由を教えてくれたのもパ・リーグです。お客さんを集めるためになんでもやってみる。それをなりふり構わずみっともないという人もいる。でも、動いてみると何かがかわる。

 

例えば予告先発制度。最初はスタも、当日のサプライズが無くなるなって思いました。でも、先発を見て明日行こう!ってなったりするし、先発投手たちはプライドが高まって強くなっていったし、いいことばかりでした。前・後期制の尻すぼみにめげず、消化試合のしらけムードを無くすために実施したプレーオフ。改善点はあったけれど、いきなり生まれた激闘は不条理の美とさえ思えるぐらい。CSとなっても今だに色々文句を言う人はいるけれど、パでは確実に刺激的なドラマが生まれています。だから、スタはただただ、どんな制度変更があってもそこで最高の試合を見せてくれるパの選手たちを尊敬しました。グッズだって、日拓の7色ユニとか日本ハムのオレンジユニ、ダイエーのツバメヘルメット(藤本監督はめちゃ似合ってた)やらロッテのピンクユニ。当時は苦笑もの扱いだったけど、思い出したらかわいいし、今の企画ユニの走りだよねって思います。

 

先日行ったベルドでは、球場メシを冷凍で自宅に送ったり、座席まで運んでくれるデリバリーサービスを試みたりしています。観客動員に受けたダメージ回復のため、今までにない企画を編み出そうという姿勢です。こういった動きがこれからは当たり前になっていくでしょう。

 

選手たちの自由さも、近年はすごく際立ってきています。コロナが始まった一昨年から、パ・リーグは一気に世代交代し始めました。もうすでに主流は情報通な世代です。オリックスの若手選手や西武の新人投手のSNS動画対応を見ていると、既存メディアとは異なるSNS的対応の親近感を自家薬籠中のものとしていて驚きます。入団前からSNS発信の利点を知り尽くしている伊藤大海のような選手もいます。新人たちは高卒の子でさえ情報通で実力が高い。彼らはどんどんプロ野球選手の概念を変えていくだろうし、パ・リーグはそれを許容するでしょう。

 

とにかくファンに楽しんでもらうためにパはあらゆることを試みたし、選手はそういった企画に全力で取り組んできてくれました。本格的に風の時代になれば、彼らはますます自由に発想の羽を広げ、自在に飛び交って、流れに乗っていくのでしょう。今年は風の時代のパ・リーグのスタートの年。勝敗の一喜一憂を楽しみつつ、時代の変化を見つめて行きたいと思っています。

 

これを書いている最中に、新庄監督の「開幕戦は遊びます」発言への対戦相手ギータの応答の記事が出ました。ギータの返答は「ぼくも遊びます」。これがまさに風の時代のパの空気。

 

さて、スタは明日はベルドで観戦です。初開幕戦観戦なのです。コーナと由伸の投げ合いを堪能しましょう。ワクワクです。開幕のセレモニーを見ながら、胸の中で祈りたいと思います。

 

さあパ・リーグよ、風の時代に乗っていけ!