長いゴールデンウィークが終わりました。ゴールデンウィークって何？と仕事なさっていた方、しっかりゴールデンウィークした後に溜め息をつきながらも今日仕事をこなした方。皆さんほんとに立派です。お疲れ様です。
さて、パ・リーグのゴールデンウィーク(3カード9連戦)は、天国チームと地獄チームにくっきり明暗が分かれましたね。まさに黄金週間！と狂喜乱舞した天国チームファン。業火に焼かれる思いで阿鼻叫喚した地獄チームのファン。あなたはどちらだったでしょうか？
両方の気持ちがわかるコウモリ・スタが、天国組・地獄組のゴールデンウィークを、食事シーンに例えて振り返ります。
■天国組二大巨頭
いやもう、我が世の春を謳歌したに違いない両チームのファン。羨ましい限り。
フルコースディナー的GW🍽🥂😄・楽天
もちろん天国度No.１は、全勝でチームの連勝記録を伸ばしている楽天ですね。千賀→モイネロという最強リレーのソフトバンク相手の大逆転劇から始まり、豪華ベテラン先発陣の快投や粘投での勝利あり、打線爆発の勝利あり、僅差ゲームを終盤でものにするスリル満点の勝利あり、と、勝ち方もバラエティ豊か。勝利のフルコースという感じで文句のつけようがありません。
前回の順位予想記事でも書いたように、投打ともに抜群に効率が良い上に、カテナチオな堅守なのですから付け入る隙がない状態です。この勢いなら恒例の中休みが来ても吐き出せないほど貯金ができそう。見事な戦いぶりで120点満点のゴールデンウィークでした。
ファンの方もかつてなかった連勝をゴールデンウィークに味わえるという僥倖を堪能されたことでしょう。早や思いは秋に飛んでいるかも？ 不調の時が来ても、今の堅調ぶりを思い出せばゆったり構えていけそうですね！
食べ放題バイキング的GW🧆🍹😄・ソフトバンク
天国度No.２はソフトバンク。No.１にしても良い内容ではありますが、出だしで楽天に連敗を喫したので首の差がついた感じです。楽天戦はチームが噛み合う直前だった上、２試合目は雨天コールドの不運がありました。このカードがゴールデンウィーク後半だったら天国度も入れ替わっていたかもしれません。
No.２とはいうものの、こどもの日や母の日というイベントを考えると、お祭り度的には楽天を上回るほどの内容でした。もう、打線は花火か爆竹か、という華やかさ。この期間の打率は軒並み３割を越える打者ばかり。８試合103安打、１試合平均12.88安打、、、とんでもねーな、、、😅。しかも若手大活躍という幸せもあった。これはお皿山盛りでたらふくになれる食べ放題バイキング。多少不安があった投手陣も、もはや伸び伸び力を発揮していけるでしょう。110点は行けるゴールデンウィークでした。
まだまだ油断はならないとはいえ、去年までどこか本当の自信を持てずにいた若手が、自分たちの力でチームに勢いをもたらした自信は大きいですね。久しぶりにかつての強さを取り戻したと、ホッとしているファンも多いことでしょう。
■プチ天国組
二大巨頭に及ばぬものの、ちゃんと幸せだったであろうプチ天国チームのファン。仕事も軽やかにこなせたのでは？
アフタヌーンティー的GW🍰🧁😊・西武
勝ち負けだけを見れば５勝４敗と勝ち越しひとつ。でも勝ち方がめちゃ楽しかったし、心が折れるような負け方はなかったし。終わってみれば、ああ良かったね、とファンも微笑むことができる内容でした。
まあなんと言っても山川です。なんなんでしょう？ あのバット根っこで詰まってるのにファウルにもならずにスタンドインするホームランは。現状モンスターになってます。それも、でっかいのにニッコニコ笑顔がかわいいモンスターですから、まことにゴールデンウィークにふさわしかった。ニコニコモンスターのウキウキホームランが勝ち試合に全部出るというのは、普段は１個のスイーツをトレーからより取り選べるアフタヌーンティーですね。
源田がケガをしちゃったり若手がミスをしちゃったりもあったりしたけれど、ルーキー古賀の活躍や超ベテラン内海の復活が落胆を埋めて余りある。お茶を飲んでひと息ついては、ちびちび美味しいものをつまんでいく。ガッツリ満腹とは行かないけれど、明日も幸せが来そう、と思えたゴールデンウィークでした。
■地獄組二大巨頭
掛ける言葉が見つからないほど落胆したであろう両チームのファン。転じて闘志が湧き始めたかも？
山で迷子で食べ物尽きた的GW🍫😭・オリックス
二大巨頭、どちらの地獄度がマシなのか、、、う〜ん、いい勝負だ、、、考えれば考えるほどどっちもしんどい、、、。しかしながら、スタはオリックスを首の皮１枚の差でNo.１に推します(推すな）。３点取られたら負けるぞ、やばい１点取られちまった💦、ああ、２点入った、、、って、なんかもうホラー映画レベルでしたね。だんだん空気が薄くなるとか、首まで水が迫ってきたとか😅。
思えば今季は最初からじわじわ追い詰められていた。やっと調子が出そうだぞと思う度に、コロナで人が抜けていく。踏んだり蹴ったりの中、気づけば調子のいい者が誰もいない。投手陣が必死でロープを支えていたけど、カツンカツンとハーケンが抜けていく。そんな感じの前半戦から立ち直れないままのホラーウィーク。頭で２勝しただけで、なんだか遭難者の最後のチョコレート、みたいに切ない。
それでも、中継ぎ近藤の復帰や本田の好投などの好材料もありました。ファームでは調整中のレギュラー陣が着々と救援の準備をしています。悪夢のゴールデンウィークから一夜明け、ファンは今頃望みを持ち直しているのではないでしょうか。
夕飯ちゃぶ台ひっくり返された的GW🍚😩・ロッテ
ロッテも、最初の２カードではそれぞれ１勝ずつしてるんです。厳しい暮らしを強いられているけど、なんとか体裁は保ってやってたんです。貧打と言われてたけど、それなりにヒット打てるようにもなってましたし。
その地道な努力の積み上げの印象が、最後の対ソフトバンク３試合で全部すっ飛んでしまいました💦。この本拠地での３試合、並々でない意欲で低防御率先発３人衆の朗希、ゴエモン(石川)、ロメロを繰り出したロッテ。２勝以上を目論んでいたに違いない。ところがよもやの３連敗。そればかりか、３試合で失点29、被安打47というサンドバッグ状態。なんと申しましょうか、、、。オリックスと同じく打線が前半戦から中々機能しない中、コツコツ質素な夕飯でやりくりしてきて。ゴールデンウィーク最後の３試合だからね、ってメザシをシャケにしたりしてお皿を並べたところに、隣の家の星一徹が乱入してきてちゃぶ台ひっくり返して行った、みたいなね。どこか不条理感さえ漂う結末で、、、😅。
ただ、あまりにメチャクチャに壊れたので、わーい、もうどうにでもなれー＼(^^)／ みたいな開放感が無くもない。ファンも切り替えられるでしょう、たぶん(無責任)。そこが地獄度的にはオリックスとの首の皮１枚の差になりました。
■別府温泉風地獄組
戦時中の砂糖の配給来た的GW🍯😂・日本ハム
日本ハムもゴールデンウィーク中の勝利は２つ。しかし、この２勝が、最初のカードの３試合目、最後のカードの２試合目と、ファンの忍耐の限界スレスレのタイミングで来てるのがいい。絶妙です。そもそも今年の日本ハムは最初からこのぐらいの勝利ペースですから、既にファンの気持ちにも抗体が十分できています。ゴールデンウィークだから負けたら耐えられない、なんてことはないわけです。
たとえ負けが込んで来ても、これまたいい感じにポジ要素が散りばめられていたところも見逃せません。楽天・岸から清宮が２打席連続ホームランを打ったのはその最たる例。西武・山川のホームランは相手が凄かったけど、その山川に万波がアドバイスを貰ったなんていう、ちょっといい話が出てきたりもする。戦時中に配給された砂糖のように、ファンが飢渇しそうなところで、ポッと甘い幸せが訪れたゴールデンウィーク。
どんな時でもいいことは必ずやってくる。黒星の数だけ見れば地獄でも、鍛えられているファンにとっては、じわりと体に効能がある熱めの温泉レベルだったかもしれません。
