フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【ロッテ】コツコツ続け!藤原恭大の覚醒【スター予備軍】

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 ロッテの藤原恭大(きょうた)の活躍が続いています。開幕当初は4割を超えて爆発していた打率こそ280.まで下がりましたが、それでもパ・リーグ打撃成績の7位。ここ6試合も毎試合ヒットを打って、2位という好位置につけるチームに大貢献しています。すわ覚醒か⁉︎、とファンやパテレもワクワク状態。

 

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 でも、実を言えば、開幕当初の彼の絶好調ぶりをスタはちょっと怪しみながら眺めていました。だって毎年あるんですよ、手に負えないほど暴れ回る時が。でも、1ヶ月くらいするとシュゥ〜……ってすごい勢いでしぼんじゃう。本当に夏の花火みたいに華やかで儚い。今年は早々から打ち上がったけど、またすぐに、いつの間にか打線からも消えちゃうんじゃないかなあって思ってたんです。

 暴れ回ってる時の藤原はめちゃカッコいい。確かにこの子はスター予備軍だなあ、ってしみじみ感じさせてくれます。細身の体と見合わぬような豪快なホームランが打てる。見かけ通りの瞬足ぶりを、守りでも攻撃でも披露できる。そして、シャイなくせにどこか太々しさも漂う男前。

 ロッテファンと言えば骨太応援で鳴らしていますが、藤原は、女性ファンから「きゃー!❤️」という歓声が上がる貴重な選手。かつて彼について書いた記事で引用した動画でも、いわゆる黄色い声援がすごかったものです。

stadienne.xyz

 

 スタは、野球に詳しくない女性ファンも引き寄せられるアイドル素質の選手はチームを挙げて育てろ!と心底思っているので、藤原が暴れ始める度に「とうとう来たか⁉︎」「今度こそか⁉︎」とふわふわ気持ちが落ち着かなくなる。なのに毎度毎度、シュゥ〜だったんですよ。ハァ〜またか……ってなってたんですよ。

 だから、今年の4月ももちろん疑ってかかってました。そんな中迎えたGW、5月3日からのソフトバンク戦。彼はなんと、初戦が6打席5三振、第二戦は5打席3三振の計11打席8三振。ちなみに延長12回の5三振は、NPBワースト2位(1位は広島エルドレッドの6三振)とのこと。もうね、「あかん、いよいよか……」と目をつぶりましたね。

 ところが今年は違いました。三振量産後は、第3戦が雨天中止、その翌日が月曜で二日開き、次カードの西武戦初戦でヒットを打つと、またジリジリと打率を戻し始めたのです。

 少し気持ちを落ち着ける間が空いたのが幸いしたのかもしれません。ソフトバンク戦で打順1番で空回りしていたところから、西武戦では打順9番の下位に移り、責任を軽くしてもらったのも良かったかもしれません。とにかく、今年はすぐに立て直せました。

 この立ち直りで感じたことは、まずはメンタル面の安定です。藤原本人に、ちょっと悪くなったら出られない、という焦りが少ないように見えます。以前は失敗した後すごく顔に出ていたけど、今はすぐ「次、次」って切り替えられている感じなのです。

 吉井新監督が気長なタイプだし、荻野と髙部をケガで欠く外野陣が手薄だから簡単に控えに落ちることはない、という安心感もあるでしょう。が、それ以上に彼の内面の充実が大きい気がしてしょうがない。藤原本人が、自分の技術と体力の向上について自信を深めているように見える。

 その辺りについて、つい最近野球ユーチューバーさんが藤原の取材動画をアップしてくれたのですが、彼の変化が伺えてすごく興味深いんですよね。

※トクさんTV【A&R】

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 今年は吉田正尚の自主トレに同行させてもらっていたという藤原。動画で自分の技術について話すコメントを聞いてまず感じるのは、以前と変わったところや今注意しているところについての説明が非常に詳細で具体的だという点です。

 ああ、考え込まなくてもスラスラと自然に言葉が出て来るんだな。これだけ課題がしっかり頭に整理されているんだから、きっと今も迷いが少ないのだろうな。だから今年はすぐ切り替えができたんだろな。そう思える話し方。

 打撃が大崩れしない理由が見えたような気がしました。動画の中で、プレッシャーや不安はいつも感じるが4打席に1回打てばいいと思うようにしている、と言っています。それは、逆に言えば1回なら打てる自信があるってことです。そういう地味な自信て大きいんじゃないかなあ。

 さらに、動画の最後でユーチューバーさんも言っているように、体が大きくなっている。そりゃあまだまだスリムな選手ですけど、去年までのような華奢な感じが消えました。特に首がガッチリしたなあとスタは思います。あと胸板も厚くなってますね。

 やっと大人の頑丈さになってきたのかな。芯が強くなったことで、連日頑張っても疲労が溜まりにくくなったのでしょう。正尚から教わったトレーニングも適切だったに違いありません。

 さて、こうして春先の好調が5月まで維持できたなら、次の目標は交流戦越えです。普段と違う対戦相手を克服しないといけません。特に、セ・リーグの投手たちはパとは違う攻め方をしてきて一筋縄ではいきませんからね。これまで通り、頭を毎回整理しながらやっていってほしい。

 そうこうしながら厳しい夏に立ち向かい、次は疲労ピークの秋口を乗り切って。こつこつコツコツ、1ヶ月単位で壁を越えて行く。そんな風にしてシーズンを終えたなら、今度こそ本当の彼の覚醒になるだろな。

 楽しみで仕方ないけれど、やっと5月の半ばになったばかり。これから酷暑のマリンも待ってます。まだまだシーズンの先は長い。本人の打撃解説のようにあれだけ体の捻転を使っていたら、どこかでケガなども出るかもしれません。あまり先を急いじゃいけない。

 何はともあれ、今年の恭大花火は長いぞ、じっくり楽しめそうだぞ、とほくそ笑む。今はそれでいいかなと思っているスタであります。