2024年12月10日(火)15時。札幌大通り公園のテレビ塔に近い札幌カナモトホールで開催された、日本ハムファイターズの山﨑福也投手と伏見寅威捕手による「第2回さちとらトークショー」の見聞録。司会は、MCエスコンDJマラカイさん、ゲスト山本圭壱さん。
(未読の方向けの前回記事や第1回トークショーの記事は最下段にリンクを貼ってあります)
移籍期間を経て久しぶりに同じチームで1シーズン一緒に戦ったさちとらバッテリーによるトークショー。Part1.とpart2 では、もうすっかり本来の関係性を取り戻し、マイペースぶりを遺憾無く発揮する福也と、相棒の気性を愛しながらも振り回されるぼやきを繰り出す寅威の絶妙の掛け合いが楽しめました。
ここからは、自分たちの野球や仲間について、今年の感想や来年への思いが展開されて行きます。真面目な話の中でもユーモアたっぷりなテンポの良さはそのままです。
続けてお楽しみください!
※書起こしは運営会社様に許可をいただいております。
※現場の写真は友人提供のお写真タイムのもので本文と合致しません、その他の写真は自分の撮影です。
※トーク順序の入れ替えや、話題抜けの可能性あります。
2024.12.15当該トークショー新聞記事
- ⚾️ 投手福也と捕手寅威、好相性の訳
- ⚾️ さちとらが見たチームの躍進
- ⚾️ 寅威鼻骨骨折裏話
- ⚾️ さちとら期待のチームメイトは?
- ⚾️ さちとら貰って嬉しいプレゼント
- ⚾️ 質問コーナーとさちとらからのプレゼント
- ⚾️ まとめ
- ⚾️ 参考 前回記事と第1回トークショー記事
⚾️ 投手福也と捕手寅威、好相性の訳
新天地のファイターズで再度バッテリーを組んださちとら。移籍が決まって最初の頃は、一生懸命先輩捕手のペースに合わせようとしていた福也も、途中からはもう安心だとばかりにフルマイペースモードに戻ったらしい。トークショーはその様子を逐一寅威にバラされまくる感じになっております。
オリ時代から、どんなにガミガミ言われても、時には「もう口利かねえ」って喧嘩モードになっても、福也がやっぱり最後に頼るのは寅威です。もちろん人柄が優しくて信頼に足る先輩だから、ということもあるでしょう。でも、それだけじゃないんですね。結局、一番大きいのは試合での捕手としての頼りがい。捕手・伏見寅威のどこがそれほど福也にとって頼もしいのか。寅威はそれをどう受け止めているのか。
司会者達がその辺りを聞きにいきます。
<以下 🦦=福也 🐯=寅威、〈 〉=場内反応>
マ「結構寅威選手から山﨑選手へ、色々溜まってるる所もあるようですが 〈クスクス〉。去年11月、また組めるとわかった時の、寅威さんの気持ちは実際はどうだったんですか?」
🐯「まあ、いつも言ってる通りです。ほんとに嬉しかったです。もう1回バッテリー組めるっていうのは」〈拍手〉
マ「来年のバッテリーは、キャッチャーはこの人がいい、とか指定はありますか?」
🦦「や、もう、寅威さんです。もちろん!」〈拍手〉
マ「今までの話聞くと一瞬心配しちゃったけど大丈夫ですね」
山「これね、福也さんに聞きたいんですけど、ぶっちゃけ、素人が見るとキャッチャー誰でも一緒じゃないかって思ったりするんですけど、一体、投げる人にはキャッチャーの何がどう違うんですか?」
🦦「やっぱ寅威さん、左の球遅いピッチャー得意だなと思ってるんで。キャッチャーそれぞれあると思うんですけど。ボクみたいなタイプとはすっごい合う感じもしますし」
🦦「特に配球っていうんですかね。相手バッターの苦手な所だったり。一応データがあるんですけど、対自分(福也)の得意不得意がわかってる、そういう所のサインの出し方、リズム、テンポ、構え方、フレーミングって言うんですかね、トップクラスに上手いんで。〈拍手〉だからボクは一番、いつも安心感がありますね」
福也にしては頑張って、一生懸命に相棒のいい所を列挙。ファンミーティングの1分間相手べた褒め罰ゲームだったら楽々クリアできそう。要は「全部が安心」なんだろうなあ。
山「どうですか伏見さん、今の話を聞いて」
🐯「いや、もう、気持ちいいです(ニンマリ)」〈そうだろうそうだろうの拍手〉
山「左の遅いタイプのピッチャーは得意だ、という自負はあるんですか?」
🐯「あります」
山「例えば?」
🐯「球遅い左ピッチャー、ボクはやりやすいですね。右の、大海とか北山とか球速いピッチャーって別に、キャッチャーたぶんほんと誰でも一緒じゃないかって思っちゃうんですよね」
🐯「で、左の、福也みたいなピッチャーは、やっぱあの…普通に投げてても打たれちゃったりとか、相性で、このバッターこれが強い弱いとか組立てとか、ちゃんとしないと。球やっぱ遅い分……」
ものすごーく遠慮がちだけど、それとなーく「球遅い」を強調しまくるから、クスクスし始める客席のファン。そして、ステージでは、球遅い自負のある左投手もニコニコ嬉しそうに聞いてます。
🐯「いや去年ボク、打席に立ってますからね」〈打ちまくってた説得力〉
🐯「打ちやすいじゃないですか。バッティングセンターだって80Kmと120kmだったら、80Kmのほうが当たるじゃないですか」〈素人のバッティングセンターで例えられる福也〉
🐯「そういうのと一緒で、当たりやすいんで、やっぱ。…球がアレなんで…」
山「球が、アレ、なんですね」
🐯「頭使わなきゃいけないんで。ボク、そういうの好きなんで。だから、ボクに向いてるかな、って思います」
寅威が左の軟投派タイプ投手のリードが上手い、ということはもう定評になっていて、よく解説者などの話題にも出ます。でも、他の捕手がこうする所を彼はこうしてくる、というような具体的な技術論はほとん聞いたことがありません。たぶん、それくらい企業秘密な部分だし、頭の使い方も特徴も多岐にわたっていて、簡単に説明できるものじゃないのでしょうね。
山「では、今後も、来年もバッテリーを組む、ということで間違いないですね?」
🦦「 ハイ。ボクはそのつもりです」
決意表明で終わったかと思ったこの時、山本さんがちょっと逸れたことを寅威に聞きました。カットしようかなと思ったけれど、後のトークにも少し関わったりするので書いておきます。
山「まあこれ、新庄さんがスタメン決めるかと思いますけれども、例えば監督に。守備変えてください、とかは言ったらできるんですか?」
🐯「それは無理です。ダメですね、そこまで口出してしまったら。誰を使ってとかは、守備が上手い選手いてくれたらな、と思ったりすることはありますけど、そこは言えないですね」
たぶん、福也が「ボクはそのつもり」と言ったので、山本さんの頭に「最終決定は監督だものな」という考えがよぎったのかもしれませんし、後で出そうと思った話題と混ざったりしたかな。でも、そういえば今年は、ゴロピッチャーの福也の時に限ってチャレンジングな内野守備陣の起用が多かったりしたな、なんてことが思い出されました。
ともかくも、監督の起用がどうなるか、あれこれクヨクヨ考えたりしても仕方ない。特に新庄監督は意外性の塊なのですから。まずは、寅威のミットの刺繍にあるように、「最善を尽くす」だけですね。
と、いうことで、さちとら来季への決意は高らかに。
山「じゃあもうお二人で。来年も2桁は間違いなし、というこでよろしいですね」
🐯「よろしいです!」
⚾️ さちとらが見たチームの躍進
話題は野球自体の振返りに向かいます。躍進したチームについて、さちとらは何を見ていたのでしょう。まずは、新庄監督についての印象が聞かれます。
マ「今年はファイターズ躍進の年ということで」
山「この躍進の中で、ボスってお二人の中でどう映ってました?。どんな存在ですか?」
🐯「あのまんまですね。芸能人。変な話とかも結構ベンチでしてますし……」
山「変な話?」
🐯「ロッテでメルセデスっていうピッチャー投げてたんですよ。で、なんか、『こいつの車BMWだったらどうする?』、みたいな」〈爆笑〉
🐯「試合中急にボク訊かれて……どうする?って訊かれても……」
🐯「や、面白いっすねえ!って……」
山「そこは、なんかツッコまれたかったんじゃないですか?、監督としては」
🐯「そうだったと思うんですけど、そこはボクも試合中なんで、オイオイオイ!とかは言えなかったです」
きっとZOZOマリンでの話だなー。あそこでは大体いつも、寅威は監督の隣に座ってて、よく話しかけられてるんですよねー。笑ってることも多いんですよ。作戦とか相手や味方の選手のこと聞かれてるのかなと思ってたんですけど、そうか、そうだったのか。オヤジギャグ対応問題があったのか。
👇参考:23.8.2MvsF(大体この席)
ツーさん寅威独り占めはあかん、みんなで分けよう#伏見寅威#新庄剛志
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2023年8月2日
⚾️230801ロッテvs日ハム pic.twitter.com/f4jZnghQn9
さらに新庄監督の冗談については、つい先日郡司が、とあるユーチューブ番組の中で告白してました。監督に話しかけられても真面目か冗談かの見極めが難しいと、選手の間で問題になっているとかいないとか。インスタのDMで監督から連絡が来ることは知れ渡りましたが、スタメンや技術の話の合い間に、冗談も混じるらしい。
👇参考YouTube7:40辺り(その後のジェッシーの話も面白い)
寅威に対しては真面目なことを訊いたり、時には継投を任せたり(北海道ラジオ局情報)、オヤジギャグの相手をさせたりと、バラエティに富んだ話をしているらしき新庄監督。寅威も、1月のトークショーでも監督の上げ底シューズの話をバラしたりしてましたので、もうイジってもいい距離感なんじゃないでしょうかね。その一方で、福也に対しての監督は、ちょっと対応が違う感じがします。
山「CSに行く行かない頃の監督はどんな感じだったんですか?」
🦦「ボク自身は緊張して、勝たないといけない、頑張らないといけない、って気持ちあったんですけど、新庄さんは『楽しめ』って言ってましたね、常に。『楽しもうよ』みたいな。すごいなと思って。強い人だな、と思いましたね。人として、人間として。素晴らしい人ですね」
「強い人」を力を込めて言った福也。この後にあった清宮とのトークショーでも、CS1st第2戦の魂の中継ぎ3イニングについて、前のチームの時は待機してても実際投げることはなかったけど、新庄監督はまさかの場面で本当に投げさせてくれて嬉しかった、強い人だと思った、ということを話したようです。
移籍してきてからずっと、新庄監督は福也の気性を本当によく見極めてるなあと感じます。天然のようでいながら、どこかいつも切迫した真面目過ぎる所があるのを、常にリラックスさせようとしていた感じ。福也は、上の人からの言葉を真に受けるタチだから戸惑わせるジョークは言わない。期待に応えたい熱意が強いから、大事な所を本当に任せる。そういった細かい気遣いが積み重なって、福也も深いところで監督を信頼できたように感じます。
あとはやっぱり、お父さんの職場の仲間だった、という親近感も大きそう。「新庄さん」て呼びますものね。子供の頃に直接の関わりがあったかどうかは分かりませんが、優しくしてもらった稀哲コーチ達と同じサイドの人なんですよね、きっと。寅威のほうの「芸能人」という言葉には、子供の頃にテレビで見たり球場で新庄シートに座ったりした思い出の影響も感じますね。
トークは監督に続いて、チーム自体についての感想も聞かれます。
マ「では、躍進の要因となったのは誰だと思いますか?」
🦦「まずは、(新庄監督になって)1年目、2年目最下位の中で選手が成長していったのかなっていうのを思いますし。ボク自身もいいタイミングで入れたのかなと思いますし、レイエスだったり外国人選手も後半頑張ってくれましたし。そういうのが上手いことミックスしたのかな、と思います」
山「あー。ミックス」
🦦「ミックス(ちっちゃい声)」
山「ミックスしたんですね」
🦦「ミックスしました」
スポンジケーキかカルメ焼きか。最下位の1年目2年目は、卵黄とか砂糖とか最初の材料が厳選されて下ごしらえされてたというわけですよ。新参の選手は、泡立て卵白とか重曹みたいなもんで、これらを失敗すると膨らまない。でも、今年の福也や外国人選手は絶妙のタイミングで上手くミックスされて、しっかり膨張剤の役割を果たせた、と。
……上手く意訳でフォローしたかったけど、なんだか意味不になってきました。
まあそれはともかく。福也はずっと、最下位の日本ハムに飛躍の気配を感じていたと言ってましたからね。中に入っていい循環が生まれてくるのを体感できたのでしょう。
山「寅威さんは?」
🐯「ボクは…まあ、みんな打ったっていうのもあるんですけど…確実に、水野の存在だと思います」〈おぉー拍手〉
きっぱりひとりの名前を上げたことへの感嘆の声と同時に、同意の拍手が湧き上がりました。皆さん、「たしかに!」って思ってる。
山「大きかった?」
🐯「やっぱキャッチャーから見ても、大事なんですよね、セカンドショートセンターって。今年はゴー(松本)も大悟(上川畑)もみんな頑張ったんですけど、特に水野の守備がめちゃくちゃ光ってた。うわやばい!って時も捕ってアウトにしてくれるし、ここでゲッツーって時に必ず水野が捌いてやってくれてたんで、守ってる側としては本当に確かりましたね」
山「なるほど。じゃあ水野さんに感謝と」
🐯「感謝してます」
こういう時、八方美人な表現をせず、率直に言い切れるのが彼の良さ。本当に水野が春の段階で、去年苛まれた内野守備の不安を吹っ切ってくれましたもんね。郡司サード挑戦ができたのも、上川畑や石井がセカンドで安定したのも、水野がショートをがっちり守ってくれたおかげだったと思いますし。
つまらぬミスからの綻びは、ウチの内野にはもうないぞ、他のチームと互角だぞ。そう思える自信が、どれほどチームにとってありがたかったことか。
特に寅威は、移籍してきた去年は内野守備のミス続出がかなりショックだったと思うんですよね。彼はどこに打たせるか緻密に計算してリードする捕手ですが、その計算が狂わされまくってましたから。あと、盗塁への送球に二遊間の出足が遅れて届かないことも多くて、オリでは無かったことだから送球に迷いが出たりもしてました。水野への感謝はだから、本当にお世辞抜きの気持ちだと思います。
⚾️ 寅威鼻骨骨折裏話
次に山本さんが訊いたのは、CSでの一大アクシデントの話題。そう、寅威の鼻骨骨折の話です。
山「CSでソフトバンク戦の前、寅威さん鼻にボール当てたじゃないですか。顔が、ボクもテレビ見てびっくりしたんですけど。その時の話なんて詳しく聞けないですか?」
🐯「いやまあ、せっかくなんで。興味があるかわかんないですけど」
そりゃもう、興味津々でございますよね、もちろん。
まったく、あの事故の時の内出血で腫れた顔は痛々しかった。本当に今思い出してもぞっとなりますからね。なのに、そこでまた戻ってきて活躍しちゃって。もちろん本人の様子も気になるけれど、経緯もさることながら、その時の福也の反応いかばかりだったか?。興味ある。めちゃめちゃ聞きたい。
ということで、事故の経緯から話が始まります。詳細は「ここだけの話」ってことだったのでご了解ください。まあ、さちとらファンなら大体の様子はそれとなく情報を得てますよね。で、まあまあその通りだった、と思っていただければ。
GAORA放送の中継でチラリと映った通り、アップを兼ねたサード守備練習中のことだったのは間違いなく。で、順番の列で横に並んでいたんだけど、まあ色々不運な偶然が、というか、寅威からすると「なんでそうなるの⁉︎」と納得できない、実に不運な偶然が、いくつか重なったわけですね。で、まあ、なぜかボールは横に弾み、なぜか寅威の鼻を強襲した、と。
とりあえず、その不運は、かの日のビジョンに武田久コーチ誕生日の映像が流れていた、なんていうことや、いつも守備練の選手とノックのコーチが元気にやいやい煽りあってる、なんてことも影響したらしいバタフライ・エフェクト状態。それで鼻の骨折っちゃたんですから、とばっちり感は、風が吹いたらネズミに齧られた桶のレベル。
でも、大変気の毒な話なのに、何せ本人の寅威が福也にも手伝わせながら身振り手振りで話を盛るもんだから、もうほんとに大笑いさせてもらいました。
この話の途中、当たった箇所を訊かれた寅威が顔を指さした時、山本さんの機転で前席の人に見せてあげようということになったのが、多くの方がアップした写真です。そしてなぜか、捕手姿イメージということになり、後ろに球審のように立たされる福也(当然ノリノリ)。
ということで、ボールが鼻を直撃した寅威。発生原因に納得はいかないものの、その時はもちろん痛くてそれどころじゃなかったそうで、 気がついたらトレーナー室にいたという感じだとか。そりゃそうですよね。
で、
とんでもなく顔腫れてる→一応病院に行く→レントゲンを撮る→折れてる→エスコン戻る→試合の間中トレーナー室で冷やし続ける
という流れだったそうです。さあ、ここからがほんとの裏話。
🐯「……で、ボク、トレーナー室でずっと冷やしてたんですけど。8回裏の攻撃ん時に監督がなんかバーっと来て。『寅威、行ける?』みたいに言ってきて」〈監督てば〜笑〉
🐯「『最後の守備行く?』って言ってきて。だからタオル外して『こんなんですけどいいですか?』って見せたら、『…ん、今日はやめとこ』って」
新庄監督、一昨年ジェイ(野村)がデッドボールで鼻骨骨折した時も「鼻なら大丈夫」って言ってましたもんね。ジェイは当りどころが鼻先だったか腫れも少なく、翌日すぐ試合に出たので今回もと思ったんでしょうけれど……寅威がタオル外した腫れ具合をみたら、さすがの新庄監督も即座に撤退した模様。
山「でも、そこからファイナルでホームランを打った」
🐯「ホームラン、打っちゃいました」〈すごかった〜拍手〉
山「あれはちゃんと見えてた?」
🐯「いや、やっぱちょっと見えないぐらいのほうがいいかもしんない。見づらかったんで、右目が、ハイ。だからやっぱ、見ないほうがいいのかな?(はにかみ笑い)」〈きゅん〉
山「見ないで打ったら当たった?」
🐯「当たっちゃいました」(照れ笑い)
本人まぐれ当たりを強調してますが、もちろん該当試合の解説者の方が言っているように、読みバッチリでのホームランだったと思いますよね。相手先発リチャードが1回2回とノーヒットで調子に乗ってきたところ。そこで迎えた片目が腫れてる8番打者。まずはストレートで来るに違いないと読んでましたよね、たぶん。先制された自チームを鼓舞するには、コツンよりガツン!が必要でしたしね。去年の福也の時同様、半分狙っていた感じ。
山「それが全貌?」
🐯「全貌です。それを記者に訊かれても、恥ずかしいじゃないですか、あんな顔で。野球やっててだったら心配されてもいいんですけど、あんな…なんで久さん誕生日なの?って。久さん誕生日じゃなかったらボク当たってないですから」〈流れ弾過ぎな久コーチ〉。
山「で、福也さんは、その(ケガした)姿を一番最初に見た時はどうだったんですか?」
🦦「ボク、最初ケアを受けてて。誰かトレーナーさんが『寅威、やった…』って来たんですよ。で、『なんすか?、なんすか?』って…ま、ボク、バッテリー組むじゃないですか。なんか、寅威さんがケガとかしたらいつも『えっっ!』ってなっちゃうんで……」
🦦「その時に、『やった……』って来て。『…ぅわあ、またなんかやったか…って…」〈大爆笑〉
山「『また』」
🐯「『また』って言いましたね、今(苦笑)」
🦦「去年もなんかやってましたよね?」
🐯「…当たってたね…」
確かに寅威は去年も、練習中に目の所に当てて腫らして黒くしてたけど、たぶん福也が思い出すのはそれだけじゃないですね。不可抗力のアクシデントが多いんですよね。オリ時代の一昨年だって、コロナやら筋損傷やら打者のスイングしたバットが当たる頭部打撲やら。たぶん、その度に『えっっ!』ってオロオロしたのでしょう。
🦦「この辺当たったって聞いて、目の下だったらヤバいって聞いてたんですよ。(眼窩底骨折)だったら無理ってなって、『頼むから鼻であってくれ』って思ってて…」〈爆笑〉
祈りの方向性がなんか違う……が、本人的には必死の祈り。
山「頼むから鼻であってくれと」
🦦「鼻であってくれって思ってて。で、数時間後に帰って来たんですよね。もう、こんなんで(腫れてるジェスチャー)」
🦦「で、鼻とわかって…」
🦦「良かったあ!って(満面の笑み)」
山「こんな腫れてんの見て『良かったあ』って?」
🐯「こいつね、ほんとひどいんすよ。ほんとに!」
寅威、またまた理不尽を訴えるのにちょっと声が裏返っております。
🐯「ボクの心配じゃないんですよ。自分の心配なんです」
🐯「『寅威さん大丈夫ですか?。ボクの日、出れますよね?』みたいな」
🦦「(ニコニコしながら)言っちゃいましたねえ(てへぺろ)」
🐯「ボク、そん時見えてないんすから。これ心配しろよ、まず、って。大丈夫ですか?試合には出れますよね?、みたいな。『え?なんか、さち…え?オレのこと心配してる?』って…」
🦦「してます!してます!。もちろんしてます」
山「もちろん心配はしてるけど、『ボクの日、出れますよね?』」
🐯「第一声ですよ」
🦦「…(ニコニコニコニコ)…」
山「ちょっと間の言葉が抜けやすいんですね」
🦦「そうです、そういう人種だと…」
🐯「これがまあ、全貌です」
お後がよろしいようで。まさにみんなが聞きたかった裏話と、期待に100パー応えてくれる全貌でした。いやあすごいなあ福也。たったひと言が、もう絶対忘れられないもんなあ。きっと、コロナの時も筋損傷の時も頭部打撲の時も、まず第一声で訊いたんだろなあ。
「ボクの日、出れますよね?」。
そして、毎度それを聞かされながらも先輩捕手は、一生懸命少しずつ早めに復帰して相手の登板に間に合わせてきたんだね。球の遅い左投手のこの後輩が、どれほど自分を必要として頼っているか、一番わかっているからね。
⚾️ さちとら期待のチームメイトは?
次はまたチームメイトの話題。二人が期待する選手について訊かれます。
マ「着々と来シーズンが近付いているということで、ネクストブレイクは誰だとお考えですか?」
🐯「ボクは、矢澤だと思います」〈おー!とどよめき〉
🐯「矢澤に頑張ってほしいです。来年は外野で勝負するのかなって思ってるんですけど。彼の走攻守の、足もめちゃくちゃ速いし、肩も強い。バッティングも振る力ある」
🐯「で、あいつ、顔つき変わるじゃないですか。普段ヘニャヘニャしてるのに〈笑〉、皆さんわかりますよね。打席立った時とか走る時のあの顔。すごいカッコいいんですよね。それが来るんじゃないかなって」
🦦「ボク、ブレイクしてほしいな、と思ってる選手は……大悟(上川畑)ですね、大悟。今年もすごい頑張ってくれたんですけど、や、もっと頑張ってほしいなって。個人的に」
🦦「やっぱ、二遊間てめちゃくちゃ大事なんで。今年水野が守備もバッティングもすごい成績残して。大悟はもっともっとやってほしいっていう。今年も良かったんですけど、オールスターも一緒に出れて。頑張ったんですけど、もっとやってくれたら助かるな、っていう感じで」
客席に、さざなみのように広がるクスクス笑い。
🐯「自分がね。皆さんだいぶ分かってきたんじゃない?」
山「もっとやってくれたら」
山🐯「たすかるな」
山「何時ですか?今。…4時、自供ですね」
🐯「これはまたやりましたね。これですよ。福也はほんとこれですもん」
動機に口を滑らせた真犯人か(笑)。若月も良かったけどのトークも不安だから喋ってるだけのトークも鼻骨骨折のトークも、全部伏線回収する福也。まあまあ、そこは彼のために代わって言い訳してあげましょう。
三振奪取の少ないゴロピッチャーの福也にとって、内野手の守備、中でも二遊間の守備は命綱。特に、狙って打たせたゲッツーをきっちり捌いてくれるかどうかは重要で、試合の明暗が大きく変わってしまいます。
今年で言えば、本当は水野と大悟の二遊間が一番堅実。しかし、大悟の打撃がイマイチだったからか、なぜか福也の時にスタメンから外れることが多かったんです。水野も外れたファイアフォーメーションになったこともありました。そんなこんなで、福也としてはきっと、「大悟不動のセカンドになってくれよ〜」って印象だったのでしょう。
それにしても、ステージの幕開けは「ファッションも投球も以心伝心息ピッタリ」って話だったのが、どんどん福也の本性暴露会になっていくトークショー。エピソードが尽きないんだもんなあ、これが。
来季のブレイクについては、福也のバッテイングも話題に上がり、春のキャンプ用に追加注文したバットと革手袋で練習してると話してました。きっと、大学の後輩森下くん(広島)の打率超えと、オリで同僚だった中川くん(横浜)のホームラン並び辺りは内心狙っていそうです。こちらもぜひブレイクしてほしい。
ちなみに、スタジアムDJのマラカイさんは、DH解除に戦々恐々とのことでした。先輩も簡単にマニュアルが作れないくらいアナウンスが難しいらしい。そう聞けば、どんな感じか気になるのも人の常。1回ぐらいあると面白そうですよね。
⚾️ さちとら貰って嬉しいプレゼント
さて、話が楽しくてどんどん押すうちに、終了時間も迫ります。プレゼントタイムの前振りは、二人が貰って嬉しい物の話題。
🦦「スタバによく行くんですよ。1日数回行くこともあるほどスタバが好きで。最近ファンの方々にたくさんスタバカードを貰うので、ここ2、3年自分のお金で買ったことないんです。ほんとに感謝です」
🐯「じゃあもういらない?」
🦦「いや!」
🐯「これからも?」
🦦「これからも。継続して」
山「一生分あったらいいと」
🦦「いや……できれば… ハイ」
マ「何が好きなんですか?」
🦦「本当は甘いのとか好きなんですけど、摂りすぎると太ってしまうので。スターバックスラテの一番大きい、一番高いので」
マ「寅威さんは何が嬉しいですか?」
🐯「ボクはもう、手紙ですね」〈ちょっと意外のへぇ〜〉
山「手紙?」
🐯「手紙、ほしいじゃないですか」
山「手紙にも色々な内容がありますよ」
🐯「大好き、とか言われたら嬉しいじゃないですか。読んでますからちゃんと。全部読みますから」
山「手紙だけ、で大丈夫ですね?、じゃあ」
🐯「…いや……ボクもやっぱりスタバ行くんでえ…<だよねの笑>… 嬉しいすよね、やっぱね」
山「スタバカードって裏切らないですよね、好きなの買えて」
🐯「っていうのを福也からは聞いてます」
山「じゃあスタバカードにお手紙を」
🐯「添えて」
⚾️ 質問コーナーとさちとらからのプレゼント
最後のコーナは、ファンからの質問応答と二人からの特別プレゼント渡し。まずは出演者がランダムに選んだ座席番号の人。そして、アピールぶりが目立った人が選ばれました。質問者へのプレゼントは二人のサイン色紙。そして、特別プレゼントは、寅威が作ったという北海道土産定番お菓子「白い恋人」のオリジナル缶。さちとらがギャルピースしてる写真が貼られています。このブログ記事のイメージ写真は、ステージで二人がそれを再現した時のもの。
質問と答えは列挙で行きます。抜けていたらごめんなさい。
Q. ファイターズの選手で彼女にするなら?
🐯「みんなその質問しますね。ジェイ(野村)かな。ふわふわした感じで」
🦦「ゴー(松本)ですね。会長でしっかりしてる。ハキハキしてたくましい」
寅威はこの手の質問が出る度に答えの選手変えてますね。清宮、水谷、野村とか、期待の選手を選んでる感じ。福也も変えますが、理由が結構行き当たりばったり。優しいとか可愛いとか。今回の理由は、彼女にはしっかりしててほしいと言ってました。
Q.オールスターのバットは用意してたんですか?
🦦「ケガで出られなかった水野のを借りました。めちゃくちゃいいバットでした」
Q.小学校で体育意外で好きだった教科は?
🐯「ボクは算数ですね。答えがあるのが好き。割と得意でした」
🦦「理科。勉強苦手だったけど実験が楽しかった。顕微鏡覗いて動いてるなーとか」
寅威は高校の監督さんだったかが、通り過ぎた車のナンバーとかすぐ覚えるって話してたはず。福也はチームメイトを興味津々で見る視線に顕微鏡を感じます。
Q.今日つけてる香水は?
🐯「ルラボの一番人気のやつ」
🦦「エルメス」
Q.プライベートの時の声掛けは?
🐯「周りの目もあるから長々対応はできないけど、声掛けて貰えるのは嬉しいんで」
🦦「いつでも。ウェルカムです」
山「スタバカードも貰えたら」
🦦「泣くほど嬉しいですね」
寅威はきっと本当に、場が不適切でなければ応えてくれそう。福也は絶対半分リップサービスかな。本人が目的に一直線で相手の話聞いてない問題がありますからね。泣くほど嬉しいスタバカードも貰ったことを秒で忘れちゃいそう(笑)。
Q.質問じゃないですけど、来る時エスコン辺りで車が滑って回転しちゃったので、お二とも雪道運転気をつけていただきたいなと。特に福也さん。
🦦「怖いですし慣れてないけど運転するしかないんで気をつけて運転してます」
そのほか、本当に二人がカッコよかったと思いを伝えるだけで精一杯の人もいました。大宮の時は、質問者さんたちがみんな、ステージに上がっても臆せず一芸披露レベルの質問ぶりだったので、札幌の皆さんの初々しい質問ぶりはまた、二人に会えて感激してる気持ちが表れてて良かったですね。
さちとらの、ファンへの笑顔や、ステージに上がった小さな坊やを眺める優しい眼差しも素敵でした。
⚾️ まとめ
この後、お写真タイムなども怒涛のようでちょっとバタバタしたのですが、とにかく主役の二人が終始楽しそうな笑顔だったのが印象的。
いかがでしたでしょう。今回は細かい発言もできるだけ拾って書いてみました。ちょっと冗長になったかもですが、書いていると、言葉の端々に彼らの性格や思いが表れているような気がしました。
プライベートまで立ち入ることなくあっさりしているのに、野球では、ただの職場仲間を超える深い絆ができたバッテリー。結構性格は違ってる。でも、相手の考え方や思いは誰よりわかって、お互いの違いを愛しているし、関係性を楽しんでいる。その様子が、前回以上に伝わってきたトークショーでした。
1年を終えたトークショーがこんなに明るく楽しくなったのも、彼らが奮闘してしっかりした成績を残したからこそ。彼らが再び一緒に組めるようになったこと。その関係性がこうして表にたくさん出るようになったこと。心の底から、良かったなあと思えました。
プロ野球は厳しい世界で、選手たちも現状維持さえ並大抵のことではできません。それでも、小さな奇跡のような出会いをして頑張ってきた二人の、ドキドキハラハラでちょっとコミカルな道程を、なるべく長く楽しませてもらえるように祈ります。
来年こそ、彼らの宿願が叶いますように。二人がアクシデントなく健康に過ごせますように。お互いの会心の笑顔をたくさんみられますように。
最後に、楽しいトークを聞かせてくれた出演者の皆さん、書き起こし許可くださった運営さん、ありがとうございました。次回も楽しみにしています。
<完>
⚾️ 参考 前回記事と第1回トークショー記事
🔸前回記事 part1とpart2
🔸第1回トークショー記事
(他の回は記事内リンクで)