フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【日々呟き】投手たちの”一遇” 明暗(田中瑛斗、椋木蓮、二木康太、山岡泰輔)【軽ログ】

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深堀りしない軽いログ記事。千載一遇って言葉がありますが、プロ野球の選手にも、滅多に巡って来ないようなチャンスと出会う日がありますね。そういう日に投げた投手たちの様子に心が動いた今週前半。

 



■ケガで苦労の田中瑛斗(F)、5年で2回目の1軍登板で快投

 

7月7日(木)日本ハム・エイト(田中瑛斗)。入団して2年間で1軍登板は1試合。3年目の一昨年にケガで手術し、昨年は戦力外からの育成契約。コツコツ努力が実って、ロッテ戦で巡ってきた2度目の1軍登板のチャンス。

 

そこそこの出来でも、投げられたね、良かったね、と満足できる状況。しかし、やっと掴めたチャンスで彼が披露したのは落ち着き払った快心のピッチング。すごく速いという球ではないけれど、キャッチャーミットから目を切ることなく投げ込む姿が印象的でした。

 

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復帰を心待ちにしてくれた仲間たちの心強い援護もあって、見事に勝利投手。試合後のヒーローインタビューやコメントも良かった。何がいいって、初々しくないところがいい。ひと言ひと言しっかり言葉を選び、感動モードに誘う聞き手の言葉にも淡々と、最後まで大人っぽかった。それがかえって、彼が自分の内に積み重ねてきた思いの深さを偲ばせます。

自分をしっかり見つめながら、悔しさや不安を彼はきちんと消化して、チャンスに備えてきたのでしょう。やっと掴んだ1軍切符を完全に自分のものにする行程も、きっとしっかり考えているはず。がんば。

 

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■出遅れで辛かった椋木(B)、初登板で快投

 

7月7日(木)オリックス・ムック(椋木蓮)。即戦力と期待されたルーキー。なのにキャンプでケガをして回復に時間がかかり、ファームの登板でもなかなか結果が出ずにいました。チームの方もコロナ禍やらケガやらで離脱者が続いて苦戦中。そんな中、西武戦でようやく1軍登板に至りました。中継ぎも期待できるムックですが、まずは伸び伸び投げられる先発に挑戦です。

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前の2戦、連日の延長から負けた重〜いムード。初登板で連敗阻止のプレッシャーはきつ過ぎないか?、ちゃんと援護は入るのか?。周囲の不安をよそに、飄々と投げ続けたムック。コントロールと変化球のキレが抜群で、怖い山川からなんと3三振を奪う力投です。それでいながら、自分のピンチを切り抜ければニコニコと穏やかな笑顔。序盤に味方がなかなか点を取れない展開にも、我関せずの風情。おっとりした雰囲気が仲間の気持ちも落ち着かせたのか、やがて打線も点を取り、6回無失点という抜群の内容で初登板初勝利。

 

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ヒーローインタビューははっきりと、でもやっぱりおっとりと受け答え。平和な雰囲気がなんだかムーミントロールみたい。けれど、ほんの少し前、彼はなかなか結果が出ない悩みをふとSNSの書き込みで漏らしていました。やっぱりね、即戦力のはずだったのに期待外れみたいな心ない声が色々届いちゃうんですね、今の時代。それで期待に応えられていない自覚や焦りみたいなものを吐露した感じ。後日消したのですが、ファンが励ますコメントが残っています。

 

そんな経緯を知らない人が7日の投球やヒーローインタビューを見ても、憂いの気配は何も感じなかったことでしょう。この初勝利はきっと、心が折れかけた若者がファンや周囲に励まされて立ち直って掴んだものです。そう思うと、彼のSNSの短い勝利報告は感慨深い。無責任な外部の声を一瞬で黙らせるチャンスをものにしたムック。強い子です。きっと今後も活躍できるぞ。ガンバ。

 

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ちょっと落ち込んだ時のSNS

 
 
 
 
 
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■一遇運高めな二木(M)、またチャンス手繰り寄せる


7月8日(金)ロッテ・フタキ(二木康太)。6月の日本ハム戦でKOされて抹消となっていたところからの復帰登板で、今年一番のピッチング。”いい時のフタキ” の貫禄を見せました。

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でも、彼の場合、「復活や!、これからガンガン行ける!」という感じには中々ならない。どーーーも信用が足りない😅。というのも、いい時はすごい、ってのはもう十分に周知のことだけどそれが続かない、ということが長年続いているから。その不安定さがチーム内にも浸透しているのか、最近はなかなかローテに定着させてもらえません。

 

今回の1軍復帰登板も予定外のことで、佐々木朗希の指のマメのアクシデントがあっての緊急事態だった模様。まあ、このチャンスを今回はものにしたわけです。実を言えば、6月の登板も同じように他の投手のアクシデントで巡ってきたチャンスでした。なーんか二木には、一遇どころか二遇も三遇もチャンスが来る感じ。今年に限ったことでなく。

www.sponichi.co.jp

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でも、それだけチャンスが来るってことは、逆に沈んでしまってる時期が多いということでもある。活躍はするのにその期間が毎回短くて、いつの間にか抹消になっている。OBの里ちゃんも自分の動画でしばしば二木に言及するんですが、愛がある故にいつも辛口コメントになっちゃう。とはいえ、例え沈滞期があっても必ずチャンスが与えられるのは実力があればこそ。今回も、この好投で次回登板が与えられそうなので、大黒柱的活躍に繋げるピッチングを見せて行ってもらいたい。後半ずっとね。がんば。


二木についての過去記事

stadienne.xyz

 

 

 

 

■JAPANへの想いが強過ぎた山岡(B)、唇噛み締める

 

7月8日(金)オリックス・泰ちゃん(山岡泰輔)。予想外の乱調で敗戦投手に。本拠地での連勝記録は止まり、トップだった防御率もが〜んと悪化。味方の拙守が続いたことも大きな要因。でも、これまでの彼なら仲間のエラーにも笑顔を見せて、大崩れはしなかったのだけどなあ、、、。さらに珍しかったのが、打たれた後のマウンドや交代後のベンチの中で、悔しさ露わな仕草や表情を見せたこと。日頃は常に明るくて切り替えが早く、仲間の前で負の態度をとることはありません。本当に「らしくない」泰ちゃんでした。

 

www.tokyo-sports.co.jp

 

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色々な要因があったのだろうと思います。チームが中々調子が上がらぬ中、前日にルーキーのムック(椋木)が頑張ってくれたから、その流れをなんとしても続けたかった。仲間の拙守が続いたからこそ、絶対踏ん張ってあげたかった。そして、もうひとつ、JAPANの栗山監督の視察も影響があったのじゃないかしら。

 

2019年、プレミア12のメンバーとして優勝を経験した泰ちゃん。その時の感激をまた味わいたいという願いは、昨年のオリンピックの直前のケガもあり、叶うことはありませんでした。今回の栗山監督視察は、泰ちゃんにとって久々にJAPANが近づいたチャンス。しっかりした投球を見せたかったろな。不利な状況に陥っても動揺せずに切り抜けて信頼されたかったろな。それがよりによって、今年最悪の投球なんて、、、。

 

思いが強い分、心が揺れてしまったのかなって妄想します。でも、栗山監督からは「わかってるよ」というコメントが来ましたね。もちろん、対戦していた泰ちゃんの実力も知っている。今年の復活ぶりも知っている。そして、盟友だった稲葉前JAPAN監督からは、プレミア12の時の泰ちゃんの献身ぶりも聞いているはず。ブルペンで味方の戦いに前向きな言葉を言い続け、緊張する由伸(山本)を励まし続け、電話には真っ先に飛びついて伝言係をしていた泰ちゃん。表で明るく華やかに牽引することも、裏で地味に支えることも、両方得意な選手なのです。

 

今回の投球はうまく行かなかったけど、今年の泰ちゃんならすぐ立て直して巻き返せる。JAPANに近づくチャンスもまた訪れる。ニヤリと不敵に笑って、次の一遇をものにする泰ちゃんに期待しましょう。がんば。

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