8月19日(金)西武vsオリックス戦。西武・今井達也とオリ・山本由伸の若殿エース対決を現地観戦。イケメンでスマートなふたりがハァ😮💨ってなったり悪童モードになったりの意外な展開。人間くさ〜いエースくん達の姿やチームメイトの心配りを堪能しました。
首位と4位の戦いながら、差はわずか2.5G。両チームにとって大事な試合の頭を任されたふたりは同い年で同期入団。今井はケガが続いたことによる出遅れを取り返しにかかっている真っ最中。ちょっと由伸に先を行かれている感もあり、対戦の時にかなり意識するらしい。
※2021年5月の記事
一方の山本はノーノーの偉業を達成し、勝利数と防御率共にリーグトップというさすがの成績。しかし、今年は時々意外な不安的さを見せることもあったりします。さてさてチームの緊張感が高まる中でどんな投球を披露してくれるのか。
前回の西武が3連勝した時はとんでもなく暑く、由伸が「死にかけた😅」と口にするほどだったけれど、この日はだいぶ気温も落ち着いてました。これなら両エースの引き締まった投げ合いか?、と思いきや、試合は1回の裏からプチ波乱。
同行は由伸熱烈ファン女子さんで、今回はオリ側視点の観戦。前回の西武戦も彼女と一緒だったのですが、由伸が外崎と源田に打たれまくってたので、そのイメージが焼き付いている。「とにかくトノゲンだよねー」と言ってるそばから、先頭の外崎がクリーンヒット。源田にあっさり送られ1死2塁で強打者の森。打ち取ったと思った瞬間に、コロナ離脱から復帰初戦だった捕手のケンケン(若月)兄いがやらかしました。三振振り逃げのなんでもない送球をグラウンドに叩きつけてしまうびっくりエラー。なんだなんだ?何がどうした?と、スタンドも一瞬あっけにとられる珍プレー。
仲間のミスにいつもは鷹揚な由伸の背中に、珍しく「何それ?」モードが漂います。多少のことにはたいてい飄々としているケンケンも、ちょっと小さくなって目を逸らしている。スタンドからはよく見えなかったので帰宅後に動画確認したら、由伸の表情が「、、、あ、怒ってるよね、、、😅」て感じで。そりゃケンケンも目を逸らすわって思わず笑っちゃいました。その後山川にタイムリーを打たれますが、ここを1失点で止めるところはさすがでした。
一方の今井は抜群な立ち上がり。オリックス打線もひと回り目は付け入るスキがありません。でも、彼の不安定なところを何度も目撃しているスタ。「彼は急に乱れることが多いからチャンスはあるよ」と由伸女子を励まします。するとやっぱり4回に突然別人になる達ちゃん。あんなに快調に投げていたのに、1本のヒットからなぜか俄然ストライクが入らなくなる。
この時の今井とチームの仲間達の様子が印象的。かつては彼がこういう調子になってくると、バックもベンチも「またかよ、、、」って雰囲気になったもの。本人もイライラしてきて結局大崩れしてしまうということが多々あった。でも、最近は周りがすごく我慢しますね。いつも辻監督が「荒れることも彼の持ち味だから」と口にするようになりましたけど、この日もベンチや野手は黙って見守る雰囲気。
2死1、2塁からのフォアボール連発時で同点になった時の声掛けもひと言ふた言でサラリ。キャッチャーの友哉(森)も、あっちこっちに外れまくるボールを一生懸命守りながらもコース注意のジェスチャーはせず、困った表情を出さぬようにという気持ちが伝わってくるリードぶり。なんていうんですかね、急に飛んだり跳ねたりし始めた子馬を、力づくで手綱を弾かずに「よしよし、よしよし」って首の辺りをそっと叩きながら落ち着かせようとしている感じ。
今井本人もなんとか気持ちを切らさぬように、試合を台無しにせぬように、と波立つ自分の心と戦っているのがわかります。以前は四球連発したりすれば、落ち着かない所作が多くなっていたのが無くなりましたしね。暴投で勝越しを許した後のフォアボールの時だけ、初めて感情を出す動作をしました。「ちくしょー、チクショーなんでだよ」って感じでマウンドの土を2度ほど小さく蹴る達ちゃん。ちっちゃい子が拗ねてるみたいでかわいかった。
結局、ほんのささやかなそのガス抜きで気を取り直し、後続を断ち切ります。その辺りが過去の彼と変わったところ。相手を勢いづかせるヒットは打たせなかったことが、その後チームの反撃を呼びます。ちょっとずつ、でもちゃんと大人になって行ってる達ちゃんを感じましたね。
対する由伸の方もいつもノーノーできるほど完璧ではありません。人間だもの。勝ち越してもらったけれど、6回に天敵・源田にヒットを打たれると心を乱し、連続ヒットで追いつかれてしまいます。その後のピンチは「さすよし(さすがの由伸)」で乗り切って、直後に相棒ケンケンがなんと本人初の1試合2本目のホームランで再度勝ち越し。登板間隔も空いていた彼は、チームのプラン通りに完投を目指します。その8回のことでした。
この回はわずか5球で源田、森を打ち取って、スタンドから見ていても「ああ完投するんだね」と明らかにわかるギア・チェンジぶり。ところが、その後の山川にうっかりデッドボール。山川に当てちゃったことと球数減らしがチャラになったことで、「ああ〜、もお〜」という雰囲気になる由伸。すぐにベテランの安達とケンケンがなだめの声掛けに入り、次打者の呉へボールが続くと今度はサードの宗が声掛けに行き、呉にヒットされれば高山コーチがマウンドに向かい、、、。どう見てもセカセカモードになり始めた由伸を寄ってたかって落ち着かせにかかるその気の使いようたるや、ファンの我々も思わず「こりゃ大変だ😅」と苦笑してしまうほどでした。
こうして、周りの気遣いも功を奏し、見事完投勝利を納めた由伸。最後の最後、ヒーローインタビューでとっておきの人間くささを発揮してくれました。インタビュアーが2本のホームランで勝利打点をあげたケンケンに言及した時です。いつも、ケンケンのリードへの感謝を口にする由伸なんで、この日もそこそこお褒めの言葉が出るかと思いきや、、、。これでございましたね。
いつもインタビューなどでは優等生な受け応えが多い由伸。でも、山岡と一緒のゲーム動画などでは先輩のケンケンをいじり倒しているのはファンなら周知。今回は公の場で珍しく、完全にそっち方向のブラック・ヨッシー全開なインタビュー。正直、スタはこういう由伸は、、、、、、大好き❣️であります😝。ケンケンの方も、後輩にいじられても屁のかっぱぐらいな図太さと、なぜか笑いの雰囲気に変わるユーモラスな雰囲気を持ってますよね。チームメイトからしばしば「クソガキ」「ワガママ」と言われる由伸が、ちょっと上から目線で毒を吐いてガス抜きできる気楽さが、ケンケンとの名コンビの秘訣に違いありません。
さて、若様エースの心の揺れや彼らを見守るチームメイト達の心配りがよく表れた試合になった先週に続き、今日も同じ対決が見られます。今井は、逆転を許した場面について色々思うところがあった模様。今日はきっと、自分から調子を崩すことはないよう心して投げることでしょう。周りもきっと、先週と同じように彼を見守りながら援護を誓っているに違いありません。
由伸の方は、中嶋監督がコロナ陽性離脱という重大な局面を受けての登板です。今日の彼には、チームの今後の全てが掛かっていると言っても過言ではないほど大事な試合。もちろん仲間の野手達も、滅多に崩れない彼を勝たせるのに必要なのは、自分達の打力だということは重々承知。すんなり援護して、今回のヒーローインタビューではホワイト・ヨッシーを登場させたいと思っているはず。
いずれにしても見逃せない大一番です。(※26日試合の記事は最下段から↓)
※先週のオリックスの珍しい試合前シートノック
⚾️ベルド西武対オリ通い中。
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2022年8月21日
一昨日はベルドで初めてオリのシートノック遭遇。連携練習見るのはやはり楽しいすね。 pic.twitter.com/mdCfnR041Q
※先週の試合動画(有料動画)
※追加:26日の試合についての記事