フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

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【2023オリックスvs阪神日本シリーズ】「ボコられたらボコれ!」な予想外展開の1、2戦【振返り】

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 オリックスバファローズと阪神タイガースの関西ダービー日本シリーズ、始まりました。まずはオリックス本拠地京セラドームで開催の28日(土)の第1戦、29日(日)の第2戦をパ・リーグ目線で振り返りましょう!。

 自慢の投手力でペナントレースを制した両チーム。戦前の大方の予想は、失点の少ない僅差で進む大接戦。しかし幕が開いてみたらなんと、「ボコられたらボコれ!」の展開。誰もが驚く一方的ゲームの応酬となりました。

 

🔸第1戦 B0:8T

 初戦の先発は、B山本由伸とT村上頌樹。村上は大卒3年目の今年開花して二桁勝利。なんと防御率1点台という猛虎さん期待の星。日本シリーズという大舞台にも全く臆せずにシーズン内容通りの素晴らしいピッチングを披露され、オリ打線はチンチンに料理されました。

 2安打ですよ、2安打。いやもう、初戦にノーノーとかいう前代未聞の事態にならなかっただけマシ(冷や汗)。森の大飛球が天井に当たり、京セラルールで二塁打という不運があったけど、あれがホームランになってても焼け石に水だったでしょう。何しろオリは、頼りの由伸の出来が散々でした。

 由伸はCSファイナルのロッテ戦で崩れてたので心配されてたけど、予定通りの登板でした。立ち上がりは頑張ってたんですよね。自己最速を更新したりピンチで狙い通りのゲッツーを取ったりして、さすが!って所を見せてました。

 でも、よーく見てたらかなり危なっかしい感じが最初からあったんですよねー。まず変化球が制球できてなかったですもんね。とんでもなく手前でワンバンさせちゃったりして。直球だって、高めや外に抜けがちだったし。騙しだましで投げてる感があったのが、5回にセカンドにランナー進められると、CSロッテ戦と同じになっちゃいました。

 バント失敗処理の判断ミスもありましたし、球種が絞られて思わぬ盗塁も決められる中でバッテリーでテンパったようにも見えます。ただ、実はそれ以上に、やっぱり由伸に今年一年のバテが来てるんだろうなという感じ。

 今年の摺り足フォームって、反動で勢いつけない分体幹の柔軟さやパワーがいるのだろうと思うんですが、もうそこが思うように動かないっていう感じでした。特にセットポジションは、なおさら力が入らなかったんじゃないですかね。

 6回も続投しましたけど、全然制御できなくなってて途中降板。初戦から中継ぎ陣に負担かけられないという、ただただ責任感と負けん気で投げたんでしょうけど……。でも、気持ちだけじゃ持たないレベルだったんですよね、きっと。ベンチでも胸筋の辺りをさすってたし、ほとんどコンディション不良と言える状態だろうなあと思いました。

 そんなわけで、気がつけばエースで7失点。継投でアベちゃん(阿部)も1失点。よもやのボコられまくりで0-8というスコアで大敗です。そりゃもう虎チームファンはお祭り騒ぎでございます。現地の応援も地元甲子園かと思わせる大熱狂だった模様です。

 スタの観戦仲間の由伸ファンのオリ姫さんも当日その場に居合わせました。第1戦チケット抽選落ちたので、一般販売の日に半日粘ってゲットして駆けつけたんですよ。それで由伸KOと虎ファン応援の洗礼はしんどかったそうです。「でも、由伸くんの投球目に焼き付けましたから」って健気に前を向いていました(涙)。

 まあまあオリファンにはキツかった初戦でありますが、転んでもただでは起きぬ収穫もなかったわけではない。とにかく早いうちに日シリ未経験者を減らす、という姿勢が明らかな中島監督です。ラオウのケガを逆手に取り、2軍から上げた若い池田を1番に据える大胆起用。また、由伸早め降板の後は調子の波が大きいタイプの中継ぎ投手を次々投入し、場の雰囲気を味わせることもできました。

 あと、監督は由伸の乱調を多少想定してたんじゃないかなあ、という雰囲気でしたね。交代の時の表情柔らかかったし。準備は考えてたような気がしますね。仲間の選手たちもCSで見ていたのでショックは少なかったかも。エースKOの痛手はあるものの、監督インタビューにもあったように、「切り替えやすい」ということでふっきれる敗戦だったかと思います。

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🔸第2戦  B8:0T

 翌日は、B宮城大弥とT西 勇輝の先発です。西はFAで移籍した元オリックスの投手。京セラマウンドに慣れています。今年の阪神のローテ投手の中では、比較的安定感が低かったようで、付け入る隙はありそう。

 対する宮城は、固くならないかが心配されたけれど、今年はすっかり精神的に大人になったことを証明するようなピッチング。強気と自立心を養うのに好相性だったヤンチャ兄貴の森とバッテリーを組み、自分がチームを引っ張るという気概がボールに乗り移ります。

 この試合は球審のジャッジが非常に辛く、クロスファイアで低めに投げ込む球がことごとくボール判定。去年までの宮城だったら、これをやられると心が折れることが多かったのです。でも今年の彼はここでめげない。次にもっといい球を投げ込んで、ピンチも凌いでいきます。

 判定でクヨクヨせずに同じコースに投げ続けたので、ピッチングのバリエーションが狭まることがありませんでした。ギリギリのいい球は例えボールでも見せ球として効くのです。でも、めげずに投げ続けるのはなかなか難しいことで、ストライクにしようとして甘くなったり、そのコースを捨ててバリエーションが減ったりして崩れていくというのがよくあるパターン。

 宮城は一昨年、去年と現ハムの伏見(寅威)とバッテリーを組んでいました。最高の球!と思ったクロスファイアを投げてるのにどうしても取ってもらえない時、まだほんとに若かった宮城くんは目に哀しみが浮かんでしまう。投げたくなさそうになってしまう。そんなことがよくありました。

 それでも、その球のサインが出なくなることはないんですよね。その球こそ彼の生命線だから。他の球も、その球があるからこそ生きてくるわけなので。だから、取ってもらえなくても投げるべきだし、投げる以上は置きに行ったりしちゃいけないわけです。去年までの宮城くんは、少しずつそこを克服していってた感じ。で、大人になった今年の宮城はすっかり克服した感じ。

 彼が自信をつけたのはWBCでの快投だったと思いますが、開幕後のエスコンでの乱調ショックを乗り越えてから本格的に大人になった印象ですね。感受性が強い少年でそれが野球のセンスに繋がってもいたけれど、周りの状況や自分の調子の良し悪しに一喜一憂しない図太さを身につけた感じがします。

 ああ、くどくど長くなっちゃった。どうも宮城くんの話になると止まらなくなる。ともかくも、そういうわけで、第2戦の宮城投手は相手打線の勢いを完全に封じたのであります。

 その後は勝ちパターンの宇田川と山﨑颯が万全のリリーフ。9回は心配だった小木田を投げさせることができて、これも好投。低高高低の身長差リレーは相手も打ちにくかったみたい。特に、オリの高身長リリーバーは効き目がありそうです。第1戦のワゲスパックも良かったし、高めの速球に相手打者の目がついていけてない感じでした。短期勝負なので上手に利用したいところです。

 打線の方は第1戦と裏腹な大爆発。相手投手も辛いジャッジに苦しみ、いい球が決まらずショックを受けたり、取ってもらえないコースを避けたがる感じが見えたので、狙いが絞りやすかったかもしれません。立ち上がりこそ、昨日の負け方が尾を引いて無安打が続きましたが、1本ヒットが出た後は堰を切ったような猛打になりました。

 その最初の1本を放ったのが廣岡で、その後すぐタイムリーを放ったのが西野、という昨日は不出場のメンバーだったのも「全員で勝つ」がモットーのオリックスらしい所。主軸選手がまだお目覚めにならぬ中、下位打線から伸び伸びし始める、というのもらしい所。

 と、いうことで持ち味をフルに出せたボコり返しだったのでした。

 

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🔸第2戦現地観戦エピソード

 第2戦のチケが運良く当選したスタは、先乗りしていたオリ姫さんとそのママ上と3人でネット裏観戦。いやほんとに楽しゅうございました。クーラーの風が寒い席なんですがこの日はそれもなく快適(前日は寒かったらしい)。しっかり氷入りチューハイを飲みながら、躍動するオリ選手に拍手三昧できました。

 そしてなんと言っても、今年一度も会えなかったT-岡田を見れて、タオルを出せたことが嬉しかった!。岡田コールと応援歌すごかった。なんでデッドボール…と思ったけど贅沢は言わんです。Tが元気な姿を拝めるだけでもう胸いっぱいになるんです。

 長い攻撃中の拍手や心拍数アップで、スタのスマートウォッチは持ち主がエクササイズをしてると思ったらしく、再三「よくできました!」と褒めてくれましたね。ええ、そのくらい、オリファンがハイになれる試合でしたよ。

で、実はスタは人生初の阪神戦観戦で、正直ちょっと阪神ファンにビビっていたんです。過去のセファンの友(横浜,中日,ヤクルト,讀賣)全員に「阪神戦はやめよう」と言われたりして交流戦も行ったことがない。それでドキドキしていたのですが、当日は別段特別なアレはなかったですね。

 この1、2戦はどちらのファンも負けた日はすごく大変だったと思います。負けた日しかチケが当たらなかったファンは本当に気の毒でした。きっと高いチケット買って、遠くから旅してきたファンもたくさんいたことでしょう。お疲れ様です。

 さあ両チームは今日から甲子園。どちらのファンの気持ちも高まる良い戦いを見せてもらいたいですね!。

<観戦模様Xポスト⇩>

 

<前回記事:試合前考察> 

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