フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【フィルパリチョイス】2023年パ・リーグ名シーンベスト・ワン❣️【7年目のジャスティス】

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 いよいよ一年が終わりますね。皆様お疲れ様でした!。世界の片隅野球ブログを読んでくださるかた、本当にありがとうございます。来年も続きます。よろしくお願いいたします。

 今年は春先のWBCから始まったプロ野球。大いに楽しませてもらいましたねー。パ・リーグも、オリックスの独走にはなったものの、終わってみれば、なんだかんだちゃーんと面白かった!。まあまあなあれやこれやもあったけど、6球団頑張ってくれました。

 ということで、師走の大詰めに、パテレ動画のあまたの名シーンの中からベスト・ワンを選びたいと思います。

 いやもうほんと、ひとつ選ぶって無理なんじゃないかな、って思いますよね。パテレ動画がオフ企画で続々上げてくる特集を見ても「あ〜、あれも良かった」「う〜ん、これも素晴らしかった」「ヤバい、どれも凄かった!」ってなります。

 でも、選べちゃいましたよ。思ったよりすぐに。あまたのスーパープレーや圧倒的パフォーマンス、劇的ゲームがあった中、これしかないな、というシーンがすぐ脳裏に閃きました。

 ジャジャ〜ン!。

 日本ハムの田中正義、プロ入り7年目にして初セーブ!
 からの、涙の初ヒーローインタビュー〜。

 実はこの試合、現地観戦してました。だから、感情移入もあります。

 でもこれは、多分12球団ファンが皆、「ああ、良かったなあ……」って心の底から思えたシーンじゃないかなあ。ええもうね、動画のサムネだけでうるうるします。 
 

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 本当にきれいだったなあ、ジャスティス(田中正義)の涙。何度見てももらい泣き。試合を締めた時、ほっと深く息を吐いて肩の荷をおろした後は、あたふたとしてまだ実感が湧いてなかったかもしれません。

 

 それが、お立ち台の上で気持ちを声に出そうとした瞬間に、思いが溢れてきて言葉に詰まっちゃったんですよね。その30秒ほどの沈黙の時間は、彼の7年間の苦労を偲ばせるに十分で、溢れた思いはスタンドに届き、波が返すように暖かい拍手となって彼を包み込んでいきました。現地で味わったその時間はとても心地の良いもので、しばらく浸っててもいいな、と感じるくらいでした。

 涙がこぼれてしまうのをなんとか堪えて顔をあげ、言葉を絞り出そうと口を開く時、彼がちょっと微笑むのがいい。泣いちゃった自分を照れながらも受け入れている微苦笑です。なんだかすごく大人っぽくて素敵じゃないですか。その後は、声が震えることもなくしっかりとした受け答え。その切り替えにもまた、彼の7年を感じました。

 思うように行かなくて辛かった日々にも、彼は自分をこじらせて曲がったりせずに苦労をちゃんと消化して、こういう場面で端正な美しい姿を見せられる大人に成長してたんだな。7年、ずっと挫けず頑張ってきたんだな。

number.bunshun.jp

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 そう。「7年」という年月こそが、このシーンを選んだキーワードだと感じます。そして、その年月に心が反応したのは、たぶん数日前に山本由伸のメジャー移籍会見を見た影響だろうな、って思います。

 ほら、由伸とジャスティスは2016年ドラフトの同期生ですからね。同じ7年目なんですよ。片や甲子園とも無縁な高卒ドラフト4位。片や5球団競合で鳴り物入りの大卒ドラフト1位。

 入団の時の世間の扱いが対照的だった二人は、その後また、対照的な時間を過ごしました。スクスクと、一直線にスーパースターの道を駆け上がった由伸。ケガが度重なり、全く思うような結果を出せなかったジャスティス。そうして今年、7年目。彼らに大きな節目が来たのです。

 ご存知の通り由伸は、投手史上最高額の契約金でかねてより夢だったメジャーへポスティング移籍。今年も3年連続投手4冠という圧倒的な成績でチームをリーグ3連覇に導き、非の打ち所がありません。 7年で、誰をも唸らせる驚異の進化を遂げました。

 一方ジャスティスは、FAの人的補償で日本ハムへ移籍という、本人にとっては思わぬ形で環境が変わります。

 入団会見時は先発志望だったけれど、任されたのは中継ぎです。シーズンが開幕すると、まずは8回を受け持ち、それまで抑えだった石川直也が負傷リタイア(4月21日)したところで守護神へ。最初の9回裏登板では1点リードの場面で1死も取れずにサヨナラ負け。またしても不安定な投手に戻るのか?。

 そんな心配を吹き飛ばしたのが、この初セーブだったのです。しっかり投げきって記録を付け、初お立ち台で自分の積もり積もった思いもちゃんと受け止めたこの日以後、彼は掴んだポジションを手離すことなく1年を走り抜けました。

 もちろん、1年の内には色々なことが起こりました。新庄監督には、笑顔でいるよう言われたりホームラン打たれてこいと開き直りを教わったり。初めてのオールスター出場も経験しました。終盤に来ると「引き出しが無くなりました」とコーチに告げたというほど壁に突きあたったりもしました。

 けれど、とにかく最後までケガもなくマウンドに上がり続けた。本人にとってもファンにとってもそこが一番の収穫です。去年までの彼を見て来ていれば、1シーズン当たり前のように彼が1軍にいられたのがミラクルに思えるし、マウンドで笑顔を見せることにたまげてしまう。ただただ、ああ良かったねえ、頑張ったねえ……と拍手を送りたい気持ち。

 由伸とジャスティス。同じ7年目の2人。由伸のランクアップの輝かしさは眩いばかり。でも、ジャスティスがようやく掴んだ「1年投げ通した実績」も、見事な成果じゃないですか。

 スタはむしろ、苦労と忍耐の時間の長さ、崖っぷちから花開く努力と才能と強運に、プロの世界の奥深さを感じたりもするのです。しかもこのシーン、通常は辛さしんどさが滲み過ぎて重くなってもおかしくなかったのに、涙を湛えたジャスティスの瞳がきれい過ぎて透明感溢れちゃってますからね。プロ野球で、こんなに清らかに爽やかに苦労をねぎらわせてもらえること、中々無いと思います。

 そういう意味で、ジャスティス7年目の涙が今年のパ・リーグ名シーンベスト・ワン。

 本当にいいシーンをありがとう!。

 嬉しいことに、彼からはベルドでサインも貰えたんですよね。もうずっと応援しちゃう。初のシーズン完走で疲労も溜まったはずですが、うまくケアしてもらいたい。操る球種も増やし、絶対的守護神の地位を固めてもらいたい。

 7年の低空滑走から離陸して、ぐんぐん飛躍してほしいジャスティスです。
 がんば。

 

 

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