フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

2020年勃発!パ・リーグ韋駄天ブーム6人の立役者② 【日本ハム 西川、西武 金子】エレガントな技術にぶきっちょ人間味のスパイス少々

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どこまでもスタイリッシュな前盗塁王2人
西川遥輝(はるき)、金子侑司(ゆうじ)

 

昨年勃発したパ・リーグ韋駄天ムーブメント。もし周東と和田だけだったなら、ここまでの盛り上がりは無かったかもしれません。話題にしたい選手が続出したからこその現象でしょう。

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こうなれば、先ずは過去の盗塁王の名が上がる。周東・和田以前、競っていたのは女性ファンに絶大な人気のこの二人。 西川遥輝 と 金子侑司 でした。

 

2017、18年の盗塁王・西川は、昨シーズン後半打率を爆上げし、盗塁数もぐんぐん伸ばしました。独走かと思われた周東に貫禄の技術を持って追いすがり、さすがの存在感でした。一方、2016、19年の覇者金子は、早い段階でのケガの影響もあってか精彩を欠き、チーム内でも外崎の盗塁数を下回る状態。太腿の骨挫傷で、走ることにはもろに影響があったかと思われます。昨年の韋駄天盛り上がりは西川あってのもの。そこに金子も加わっていれば……、と考えない人はいないでしょう。

 

■公募の応募作品で大人気だった、周東・和田・西川の韋駄天動画。

www.youtube.com

 

西川と金子。彼らの盗塁は、ひたすらエレガントでスタイリッシュ。ぐいぐい行く若武者達とそこが違う。まあ、まず走る姿が端正ですわね。姿勢がいいし、腕の振り方、足の上げ方、全てバランスが取れている。スライディングも、すらりとしている。シュッと滑り込んでスッと立ち上がり、何事も無かったかのようにユニの泥を払う。惚れ惚れする〜。

 

www.youtube.com

 

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なんでこんなに優雅に盗っ人できるの? と考えれば、ポイントはスタートのテクニックに行き着くようです。二人は共に「失敗しないこと」にこだわりを見せ、去年の金子は例外として、基本的に高い成功率を誇ってきました。失敗しないために、一番気をつけているのがスタートのようです。

 

■西川が盗塁のスタートに付いてコメントした記事 2019/11/28 高校野球ドットコムより

www.hb-nippon.com

 

 

 ■金子が盗塁のスタートに言及した記事 2019/7/24 ナンバーウェブより

newspicks.com

 

失敗しないために一番大事なことが完璧なスタート。投手をじっと観察し、機を窺い、ここしかないというタイミングで勇気を奮う。だから、走り出すまでの間合いには独特な緊張感が漂います。スタートした、という時点で、彼らはほぼ勝利を手中に収めたに等しい。その後の所作がエレガントな理由はそこかなあ、とスタは思います。多少スタートが悪くてもスピードと身の交わし方で成功させてしまう若武者達の、荒々しく強引な走りとは対照的な、都会的で大人の走り。それが西川と金子の魅力です。

 

さて、盗塁はこんなにテクニカルでエレガントなのに、この二人は時々意外な不器用さを見せることがあります。レギュラーになる前の若い頃は共に内野を守り、ミスを繰り返した時代がありました。ケガも多く、独り立ちに結構時間がかかったものです。当時を思い出せば、「よくここまで来たものだ」としみじみするファンの方も多いのではないでしょうか。

 

そこを乗り越えて、外野手としてレギュラーの座を確保し、持ち前の快足を活かしたスマートな選手に変身。でも、外見と同じようにクールで要領が良いタイプかと思うと存外違う。思わぬかっこ悪さや泥臭さも見せるし、妙に愛嬌があったりもして、決して冷めたタイプではありません。

 

昨オフ、メジャー挑戦して玉砕した西川は、凹みまくっている姿を隠そうともしません。「立ち直ってない」と本人が言う通り、オープン戦の成績もしばらくの間はボロッボロでした。でも、かっこ悪い自分にめげない逞しさや、復活力もあるところを若い頃から見せているのも西川です。

 

■落ち込みまくる西川  2021/1/21 スポニチアネックスより

www.sponichi.co.jp

■立ち直ったらしい西川   2021/3/21 スポニチアネックスより

www.sponichi.co.jp

 

彼が入団した年、スタはハムの新人紹介イベントに参加しました。大人気の斎藤佑樹がセンターにいました。スタは高校野球は見ない方で、西川のことは知りませんでしたが、なぜか横にいた彼が印象的で写真を撮りました。内側にすごく野心を秘めている子に感じたからです。

 

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紹介イベントの時は地味に見えたけど、結局、この代の出世頭です。スタが感じた通り、狙ったら、物にするための努力は惜しまないのだと思います。きっと今年は、盗塁王奪還で挫折感を払拭しようと頑張るでしょう。西川はまた、ホークスファンから傘を借りてアンブレラ・ハルキになったり、周東にアドバイスしてまんまと活躍されるオシエテラ・ハルキになったりして、敵に塩を送りまくるユルキャラでもあります。人気の理由はそんなところにもありますね。

 

■アンブレラ・ハルキ

www.youtube.com

 

■オシエテラ・ハルキ

www.tokyo-sports.co.jp

 

一方、金子の方は、まあ色々とゴシップ多め。脇が甘い、甘すぎる (^◇^;)。でも、そっちの方に堕ちきらぬ生真面目さもあるゆえ憎めない。ライオンズが好き、と満面の笑みでFA前に複数年契約する打算の無さ。大事な試合で打てなかった時、グラウンドに座り込んで悔しがる熱さ。高校時代から、厳しく指導されれば感謝して励む素直さ。子供にも優しいファン対応。チャラさと同時に、朴訥さも確かに持っているネコなのです。

 

■実は新庄に憧れている金子(やっぱりチャラい・・・) 2021/3/17 サンスポより

www.sanspo.com

■でも泥臭いプレーも頑張る   2018/4/26 西日本スポーツより

www.nishinippon.co.jp

 ■ちょっと弱気な今年の金子のコメント記事 2021/2/19 スポーツ報知より

hochi.news

 

去年の走りは不調でしたが、金子も西川と同様、かなりな復活力の持ち主です。今年の盗塁に関しては「速い人が多いから」と殊勝なコメントをしていますが、内心はそうではありますまい。脚力が回復し、チームの打棒が戻ってくれば、遠慮なく走り出すことでしょう。

 

西川と金子。走塁テクニックはエレガントで一流だけど、人となりはかなり人間くさ〜い二人。自分のことだけでなく、周りにも気を配れる彼らが、今がむしゃらに邁進している若武者を慌てさせてくれれば、ますます韋駄天ムーブメントは楽しくなります。頑張ってもらいたいですね!

 

 

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