吉田正尚すごいですね。手負いでもあれです。というか、手負いでセーフティーモードで運転したら、確実性が120%アップしちゃったような。首位争いのこの2戦、9打席(打数は7)で5安打2四球1本塁打3打点、打率 .714 ……。手がつけられない。正に鬼神のごとき暴れっぷり。
初戦は2本、ロッテが敷いた引っ張り警戒の正尚シフト(内野手右寄り)の間を測ったように抜く、流し打ち。
さすがの技術!と感じるものの、やっぱり足が痛くて軸足に負担かけられないし、あまり全力では振り切れないんだろうね、なんて思っちゃいますよね。きっとしばらくの間は、コツコツ野手の間狙いで行くんだろうな、って。
ところがどっこい。そんな悠長な、人間っぽいリハビリモードなんてしないんですねえ、鬼神様は。
昨日の第2戦。ロッテの守備シフトが通常に戻ったと思ったら、今度はセンター返しですよ。基本の基本。まずは1本目、セカンドベースの上を定規で線を引くようにゴロで抜けていくヒット。続いて、はほぼセンター寄りの右中間を抜くライナーの2塁打。そして仕上げは、2本目と同じ位置で、そのままスタンドに運ぶホームラン。バッティング練習見ているみたい。次は、引っ張りを試みたりするんでしょうか?
復帰のニュースを聞いた時、オリックスファンでさえ、代打で打席に立って、犠牲フライのひとつも打ってくれたら儲けもの、彼が戻っただけで心強いぐらいの期待度だったのじゃないですか? それがまあ、ケガの前よりすごいバッティング見せちゃうんですからね。おかしいでしょう。
しかもこの鬼神様、眉を吊り上げるとか目が爛々とするとか、威嚇系の鬼じゃないのが相手にしたらますますタチが悪いはず。易々とヒットを打っては、塁上でニコニコニコニコ、穏やかな笑顔を振りまいている。余裕のよっちゃん。なんだかスタには音が聞こえるような気がします。ロッテのバッテリーやファンの気持ちが崩れ落ちる音、正尚不在の間に打率で猛烈な追い上げを見せていた森友哉(西武)の心が折れる音。
まあとてつもない選手だと、ここに来てあらためて見せつけてくれました。それでも、試合に勝とうと思ったら逃げてばかりはいられません。相手チームがどう対応していくかが、これからの見ものですね。また、スポーツではケガから復帰すぐには思ったより調子が良くて、その後に反動が来ることもよくあるので、吉田の今後も注目です。
今日は正尚スタメンお休みですね。ロッテもまだまだいけますし、ソフトバンクの勢いも上がってきました。パ・リーグ順位争い、楽しみが尽きません。