フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【意地】受け継がれるパ・リーグ魂名勝負【涙】

<
にほんブログ村 野球ブログ パ・リーグへ
にほんブログ村 野球ブログへ

f:id:Stadienne:20210531190041j:plain


天王山のオリックスvsロッテ3連戦初戦。熱かったですねえ、、、。何だかまだ余韻を味わっている自分がいます。ああ、これはまさしくパ・リーグ名物、魂の終盤戦。いつまでも「あの時のあの試合が」と思い出せる名勝負が、今年もまた生まれてきている。勝った方、負けた方、両者に拍手を送らずにいられない。

www.youtube.com

 

昨日の試合に勝ち負けはありません。それでも雰囲気は、勝者と敗者のように明暗分かれました。オリックスの宗は、序盤の2度のチャンスで手痛いWプレーをしでかした後、8回裏に巡ってきた最後のチャンスに、その試合唯一の甘い球を1球で仕留めて同点2ランホームラン。ベンチでは、先に失点しながらも味方打線を信じて気合の投球を続けた田嶋が、ポーカーフェイスを崩して声をあげながらハイタッチを待っています。興奮冷めやらぬ仲間との交歓が済むと、ひと息ついた宗の大きな目から涙が溢れます。

www.youtube.com

www.youtube.com

 


一方、宗に打たれたロッテ先発の小嶋は、そこまで完璧なピッチング。2点のリードを守って守護神益田に繋ぐだろう、と誰もが思った矢先の痛恨の失点。8回2死まで僅か88球。89球目がほんの少しだけ、低めを掬い上げるのが得意な宗のゾーンに行ってしまいました。気を取り直して次打者を三振に取り、ベンチに帰ってからは必死に味方を応援していたものの、試合が終わると我慢しきれずこちらも涙。

www.youtube.com


この名勝負の立役者、宗佑磨、田嶋大樹、小嶋和哉、の3人が全員揃って1996年生まれ。宗6月、小嶋7月、田嶋8月が誕生月の25歳というのも何かの縁でしょうか。思わず涙の宗や小嶋に対し、まだ勝負は続くのに泣くなという声も多々あります。でも、彼らの若さやキャリアを考えれば、この状況で気持ちが溢れ出してしまうのは察するに余りある。普段は明るいはしゃぎ屋のムードメーカーの宗や、飄々淡々として沈着に投げているように見える小嶋だからこそ、彼らがどんなに切羽詰まった気持ちでいたかが伝わる涙だったと思います。

www.nikkansports.com

www.sponichi.co.jp

www.nikkansports.com


パファンの方々なら、田嶋と小嶋の投げ合いに、CSでの斉藤と八木や、杉内と涌井の投げ合った試合を思い出した人も多いでしょう。ホームランを打たれてしゃがみ込んだ小嶋、かつての黒木の姿を見た人もいるかもしれない。スタは、ベンチで慰められている小嶋が、札幌のCSで負けて泣いていた若き日の成瀬みたいだなあ、と思っていました。

 

昨日の勝負の物語は、一夜限りで突然生まれたわけではなくて、一昨日のロッテ岡の起死回生同点2ランや、その前の対戦のオリックスTー岡田の逆転3ランから、ずっと糸が繋がっている。記憶をたどれば、もっともっと以前の熱い試合の思い出に繋がっていく。ちょっと涙もろくてベタかもしれないけれど、これがパ・リーグ。

 

昨夜の立役者たちの若い気概にほだされて、またこうやって、パ・リーグらしい熱さが脈々と受け継がれていくんだな、パ・リーグファンでいる幸せが続くんだな、としみじみ思った天王山初戦でした。