フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【2021五輪侍JAPAN】金メダル戦士たちの活躍振り返り ー投手・捕手編ー

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はや五輪の熱気も冷め、興味はペナントレースへと移っていくプロ野球。ですが、もう少しだけ2021五輪侍JAPANです。個々の選手の活躍について振り返っておきます。まずは投手と捕手たちについて。セ・リーグの選手に関しては、初めて知った、という調子になってしまうところがありますが(実際そうだったりする)、ご容赦ください。

 

 

<金メダル戦士振り返り:投手編> 

 山本由伸 (ベスト9)

結構緊張する子です。今回も、試合前のベンチで祈るような姿がありました。その中で、初戦のドミニカ戦を0に抑えたのは素晴らしかった。韓国戦も、コントロールが思うように決まらぬ中(高めが)、しっかり試合を作りました。若いのに、チームの初戦・嫌なイメージが多い韓国戦、という厳しい試合を任され、どちらも9奪三振。相手に決して舐められない投球をして、期待に応えましたね。そして、投球が終わってからも、ずっとベンチの一番前で応援してるのがいじらしい。凄いのに健気なヤツです、由伸は。これでまだまだ未完成。将来が楽しみでしかない投げっぷりでした。

 

岩崎 優

よっ!仕事人!て感じで渋くてカッコ良かった〜。初登板の1回目アメリカ戦、1球インズバお見事。居合抜きのよう。韓国戦、同点打されても平気な顔で後続を断ったのえらい。リリーフカーでの表情も、あれ?ちょっと嬉しそう?、痺れる場面が好きなの?と勘違いするくらいクールでした。国際試合に相性のいい選手って時々出てくるけど、彼もそういうタイプだったのかも。小心者なスタは、度胸が羨ましい。若者が目立つ中、めちゃいい味出してました。今回のチームには、絶対必要なキャラでしたね。

 

森下暢仁

彼もクールでした!もう本当に、顔立ちも表情も小鳥のように可愛いい(なかなか男子に言う形容ではない)のに、あの冷静沈着なピッチング。そりゃあ人気も出ますね。経歴を見ると、軟式から甲子園未経験という中で、着実に学生代表などを経験してきてる。とても賢くて、マイペースを保って状況に惑わされない強さがある感じ。決勝戦のピッチングにそんな才覚が溢れてましたね。立てば芍薬、座れば牡丹、投げる姿は百合の花、な上品さ。カープ女子ならずともうっとりですね。

 

伊藤大海、栗林良吏

言わずと知れた、くそ度胸ルーキーリリーフコンビ。鋼のハート!先輩選手たちを奮い立たせたと思います。マウンドで太々しいけど、押さえて降りてきた時の表情は初々しくて、可愛いいんですよね〜。伊藤は、弾む足取りとお日様のように陽気な洋風笑顔。栗林は、ほっと安堵しながらの、はに噛んだような和風笑顔。いい取り合わせ。共に、筋金入りの信念の持ち主と窺わせる経歴の持ち主。いい意味でしっかり我が強い。彼らも打たれる経験をするでしょうが、へこたれることはなさそう。今後も活躍してくれるでしょう。頼もしい限りです。

 

平良海馬

たぶん、若者たちの中で一番悔しさを噛み締めているであろう平良。でも、出番の少なさは力量ではない。巡り合わせだった、と思ってほしい。伊藤と栗林がたまたま予想以上にハマり、最短で決勝に進めたため、ギリギリ崩れずに最後まで持ったということ。ひと試合でも増えていれば、違う展開になっていたはず。また、里崎が動画で振り返ったように、球種の質と相手チームの相性(平良は小さい変化、今回の外国チームには縦変化が効果的)など様々な要因があったのでしょう。平良は、代表経験や国際試合の経験がほとんど無かったようなので、もしかしたら練習などで戸惑いを見せたりしたこともあったのかも。でも、劣っていたのではない。むしろ、未来を考えて大事に扱われてのだと感じます。だから、これが国際試合、短期決戦の流れ、時の運と割り切って、次回に生かして行ってほしいです。

 

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千賀滉大

一番危ぶまれ、一番批判の対象となったケガ明けでの招集。疑念の声を見返してみせたピッチングは流石でした。もう気持ちだけで立て直したんだと思いますよ、ほんとに。酷い捻挫って、体全体のバランスが崩れちゃうケガですもの(経験者)。それでも、本番は間に合わせた。殺し屋の目をして取った、最初のアメリカ戦の三者三振の凄まじかったこと!全ての批判者の口を塞がせましたね。呼んだ監督の面目を潰さない、という心意気。なんか任侠映画の域。敵地に乗り込む高倉健みたい。決勝は立ち姿のバランスも悪くて苦労したけど、必死に責任回を乗り切ったですね。凄い精神力を見せて頂きました。尊敬です。

 

大野雄大、山崎康晃

この二人も、今年はあまり調子が上がらず、招集を批判されがちだったけど、本番で翻す投球を見せてくれましたね!経験値が高いってのはこういう事なんだよ、って静かに示してくれたと思います。大野は、過去の国際試合もすごくいい投球をしてたのに、扱いが地味なんですよね。いつだったか、登板したらCMにされてた記憶がある。でも、いつも頼りがいあるピッチャーだと思う。表彰式で、亡くなった後輩に見せようと、メダルを空に掲げていた姿、優しくて泣けましたね。山﨑もいつも明るくて、常に投手陣のムードメーカーでいてくれますね。多少不調にも、出番の有無にも左右されずに明るい。ブルペンに彼がいてくれて、どんなに他の投手が安心することか。芯の強さと優しさが際立つ二人です。

 

田中将大

既に何度か記事にしたので、くどくど言いません。よく帰ってきてくれて、期待の重圧に耐えてくれて、みんなを引っ張ってくれました。やっぱり、坂本やギータや大野、あの世代の選手たちの心を支えたと思いますよね。そして、外国チームからのJAPANを見る視線も、彼によって大いに変わったはず。敬意を払われる。庶民的だから忘れられがちだけど、彼は本物レジェンドです。

 

青柳晃洋

繰り返し申します。スタは青柳のファンになりました。彼こそ、今回のチームに野球の神様が遣わしたラッキーボーイ、賜物です。彼は、結束力の強い今回のチームの、仲間を補い庇おうとする気持ちに火をつけました。いつ破裂するかわからない、ノーミス緊張風船を軽く突ついてガス抜きしました。失敗しちゃった後でも、坂本や菊池のフリに素直に応じてハッピーバースデーを熱唱し、みんなに楽しむ心を思いださせ、余裕を与えました。台風が迫り、コンディションが懸念される中、見事に雨をコントロールしてくれました。雨の神様と野球の神様に愛されまくった雨柳さん兼青柳さん、めちゃステキだったと思います。

 

<金メダル戦士振り返り:捕手編>

甲斐拓也 (ベスト9)

頑張りましたね〜、本当に。いや、頑張るだろう彼なら、と誰もが思うでしょうが、それを上回って頑張った。根性と読みの深さがバッティングにも出たところが甲斐らしい。サヨナラヒットもですが、韓国戦で3回に低めボール球を打ったヒットが凄かったなあ。ちょっと肌が粟立つくらい「すげえな、甲斐……」と思いました。リードも心臓バクバクしっ放しだったと思うんですよ。決勝戦で千賀がピンチになった時の、最後のキャッチャーフライを、大事に大事に、抱き抱えるようにして捕ってしゃがみ込んだ姿を見て涙が出そうになりました。日本の宝なキャッチャーです。

 

梅野隆太郎

緊急招集だったにも関わらず、すごく落ち着いていて、安心感のある選手でした。よく甲斐や投手陣を支えてくれていたと思います。サイン出す時の指ヒラヒラが面白い。甲斐より年上なのに若く見えて、コツメカワウソ的癒し感がある。顔を見るだけで安心できるタイプのキャッチャーですね。甲斐がブルペンに電話したりできたのも、その間、梅野がちゃーんとやってくれるから、という安心感があってこそでしょう。これからも、どんどん経験を重ねて、代表にバンバン呼ばれる選手になってほしい、絶対なれるよね、と思う選手でした。