フィルパリ的に注目しているパ・リーグ各球団U24(24歳以下)の若手選手。4月後半に1軍出場した選手たちの活躍度をまとめた記事をあげました。さすがに開幕1ヶ月を過ぎると若手お試し期間も終わり、ニューフェイスは急減します。そんな中、上記記事掲載後に1軍出場を果たして超目立った選手もいます。
今回はU24追加の活躍若手野手3人衆、フミヤ(楽天・黒川史陽)、リョーマ(オリックス・池田陵真)、ナツオ(西武・滝澤夏央) のフレッシュな姿をピックアップします。
■黒川史陽(楽天)
フミヤは高卒3年目今年21歳の内野手です。既に一昨年、昨年と1軍出場しており、将来は中心選手になると期待させる活躍もしていました。スタは2020年4月の東京ドームの日本ハム主催試合で初めて彼を生で見ました。16日の試合でまずタイムリーヒットを見て、あまりにも若さに似合わぬしっかりした打ち方だったのでびっくり。
知人たちと観戦した翌日17日(マー君帰国初登板の試合)は、仲間に「この子バッティング天才、楽天のネクストジェン」と紹介したそばからきれいなヒットを打ってくれて、すっかり注目選手になりました。この頃はパテレでもずいぶん取り上げられています。
ただ、やっぱり長続きしなくて打率は下がっていってしまう。そして、チームの内野レギュラー陣は非常に強力。1軍にいても試合に出ることが中々難しく、ならばファームで研鑽を積ませた方が、となりやすい立ち位置なのです。今年もオープン戦の時からレギュラー陣ががっちり働いていて出る幕無しだったのですが、U24記事公開の翌日に昇格しました。昇格して最初2週間ほどはまだペースを掴みきれず。しかし、GW後半の京セラドームオリックス戦辺りからペースアップ。バッティングは相変わらず年に見合わぬ巧みさで、5月の打率は現在3割超え。エラーも0、どころか好守を連発中。実績派ベテランで固まる楽天野手陣に風穴をあけ、新風を吹き込んでいます。
1年続けるのは大変そうだけど、彼の活躍が多ければ多いほどチームの好調維持は楽になる。若手野手(特に内野)の活躍をキーポイントにあげるフィルパリ順位予想にも大いに影響します。バッティングを見るとやけに落ち着き払った印象だけど、チーム公式動画などではぽわーっとのんびりしたキャラで、年相応のかわいさなんですよねー。このまま頑張ってほしいフミヤです。
■池田陵真(オリックス)
高卒1年目今年19歳のルーキーながら、あの大阪桐蔭高校やU15日本代表でキャプテンという経歴と、キャンプ練習試合やオープン戦で見せたルーキーらしからぬバッティングが話題だったリョーマ。
開幕こそ2軍スタートでしたが、ファームでも本塁打を放つなど安定した成績。コロナ禍で相次ぐ野手離脱で、1軍経験チャンスが回ってきました。が、さすがに1軍でガンガン打つというのはまだまだ難しい。守備も含め、戸惑い苦労する様子を見受けます。それでも少ないヒットで印象に残り、やっぱりこの子は並みじゃないね!と感じさせてくれるのです。
例えば昇格して即打点をあげる。世間が注目する佐々木朗希との対決で160Kmを弾き返してみせる。この辺が只者ではない。いやもう、パテレのサムネのバッティングフォーム見ただけで、おお〜!できるなお主!って感じっすもんね。
タッパこそ低いけれど、体の厚みや太い猪首で頑丈なこと間違いなし。インタビューの受け答えを聞けば、しっかり者ぶりも伝わってくる。苦労はしてもきっと乗り越えるだろうと感じさせる、キノコが苦手で朝が弱くて空回りしやすいリョーマくんです。
■滝澤夏央(西武)
この週末に突如現れたシンデレラボーイが、リョーマと同じ高卒ルーキー、今年19歳のナツオ。育成選手から一軍登録されたその日にスタメンデビュー、初ヒット、衝撃の快足走塁で初得点し、たちまちチームのマスコット。さらに翌日はチームを救う同点三塁打を放ち、なんとスポーツ紙の一面ジャックであっという間にアイドル状態。鮮烈デビューにもほどがある。
入団の時から球界最小(164cm)と話題を呼び、キャンプでは動きの良さがひときわ目立ち、1軍練習に特別招集されたりしていました。とはいえ、その後はずっとファームでしたし、格別にクローズアップされることも無かったのです。それが、源田の故障で若手内野手がテストされ、育成のナツオにも順番が巡ってきたのでありました。まさに幸運の女神の前髪ってやつです。
⚾️メモメモ 支配下登録滝澤西武新人合同合宿の時
— スタジエンヌ・裕子 (@Stadienne) 2022年5月13日
*西武公式動画よりhttps://t.co/aaQT6ZC8QD
まあ〜あ、とにかくかわいらしい! そして、動きは素晴らしいし、意外なパンチ力もあるし、冷静さと一生懸命さと両方備えるプロ向きな気性だというのが伝わってくる。西武でこんな流れで、いきなり活躍して注目を浴びてマスコット&アイドル状態になった選手って今までいないと思いますね。というか、球界でもほとんどいないのでは??
何より、チームメイトのお兄ちゃんたちの喜びぶりが印象的だったな〜。
たった3日で万人を魅了したナツオ。もちろん、このまま行けるなんて考える人は誰もいません。デビューの輝きがセピア色になっちゃったりすることもあるかもしれない。でも、彼のセンスは一発屋のそれではないな、と感じさせてくれますよね。あの二日間の輝きはきっとずっと忘れない、源田が帰ってきても、また絶対使ってほしい。そう思わせるナツオです。