筆者のフェバリットプレーヤーのウォッチングです。当初1年追うつもりでしたが予想以上に大変で春で挫折しました💦。でも、この年の春の彼らの動きが詳しくわかりますよ!。
about him 西川遥輝(楽天)
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1年ずっとウォッチしたい気になる選手。楽天2人目は、激動のオフを送った後に移籍してきた前日本ハムの西川遥輝。何をやっても注目されてしまうこと間違いなしの1年になりますね。そして、楽天に新たな女性ファン層を供給するのも間違いない。センスに満ち溢れ、華やかで、俺様モードで、めちゃくちゃ負けん気が強い。これぞプロだなあ、と感じさせる選手。
移籍先見つかって良かった。楽天での様子を見ると、やっぱり佇まいに華があって目立ちますねえ。ただ、周りの視線をよそに、最初は意外とおとなしく入るかも、と思ったりもするのです。彼は結構慎重派だし、意外に素直じゃないところがあるし、周りに合わせて「はーい、がんばりまーす!」なんて弾けてみせるようなタイプではないんですよね。自分のペースが崩れぬよう、無理しない気がするんです。
なにしろ去年が悪すぎましたからね。オフもいつものようには過ごせなかったでしょうし。調子を戻さないうちに周りに合わせてばかりいたら、去年の二の舞になりそうですし。いやいや、そんな悠長なこと言ってられないでしょ、崖っぷちでしょ、という声もあると思います。外野手と左打者飽和状態の楽天なんだし、のんびりしてたら出る幕ないよってなりますよね。西川の高校の恩師も心配されていますね。
■覚悟なければ「1、2年で終わる」 楽天入り西川へ…恩師・高嶋氏の厳しい言葉に滲む愛 | Full-Count
西川、自負心とプライドの塊ですからね。多少出遅れても、自分の調子が戻りさえすれば最後に目立つのはオレだ、っていう自信あると思うんです。とにかく自分の調子を取り戻すことが真っ先にすべきこと。戻ったという自信が持てるまでは派手なことをする必要もない、と割り切れるんじゃないかな。それまでは、チームに不可欠なピースとなるためにじっくりチームの様子を確認し、自分がハマるスペースを見極めていくのじゃないかな。
目上の選手も多くなった新しい環境を新鮮に感じているようですが、根は唯我独尊系。若い頃から※目標の選手とか特定のライバルとかじゃなく誰にも負けたくない。今時の選手に珍しいくらい孤高のタイプです。
※2018年のインタビュー記事
https://magazine.hotpepper.jp/dcms_media/other/nishikawa.pdf
練習なども、まずは自分。あれこれお手本の選手を探して教えを乞うようなところはほとんど見た記憶がありません。守備も打撃もたくさん失敗しながら、自分の道を自分で探して拓いていった。高校時代からケガたくさんしたり、プロでは内野手失格したり、悔しい思いを乗り越えて来てます。
人にあまり頼らないからか、スランプの時などはなかなか上がって来ない。すごくもがく感じだし、表情にも出てしまう。集中力も無くなって凡ミスしたりする。で、側から見ると、「ハルキ、ダメダメやん、、、」てなる😅。でも、自分で模索して乗り越えたいのでしょうね。
若い頃に自分についてどう考えているか答えたインタビューがありました。とても理想が高いです。ミスしてはいけない、100% でなくちゃいけない、という言葉が目立ちます。
■スペシャルインタビュー 西川遥輝 | adidas baseball
自分はこうでないと、という気持ちでずっとこだわってやってきたのでしょう。仲間に対しても、仲は良くても妙に褒めあったり優しさを前面に出したりはしない。相手を認めながらもちょっとシニカルなことを言ってみたり、突き放してみたり。自分に厳しく孤高な感じで技術をものにして来たから、人にも厳しくなったかもしれないですね。ハムでの最後の頃の態度などは、そのこだわりがポーズになってしまい、空回りしたかなと思ったりする。
■日本ハム西川の負けん気見た「悔しかった」プロ1号 - プロ野球 : 日刊スポーツ
今回の移籍は、彼の野球人生にとって大激震だったと思います。でも、本人も気づかないうちに頑なになっていたこだわりを、いったんほぐすにはいい機会になったのではないでしょうか。チーム内で背負うものも少し軽くなって、自分を取り戻すことに集中できるかもしれない。
筋金入りの負けず嫌いですからね。やり返したるわ、という思いはふつふつしてると思いますよ。そして、溜まった思いを表に出すときは、爆発させたりせず、至極クールに披露するに違いない。そういう姿を今年は見せてもらいたいものです(変身して感情爆発させるならそれはそれで見たい)。盗塁、最低35は行ってください、韋駄天シリーズピンチなので。
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2021年オフ〜2022年3月
2022.2.19up 5.2更新
2021年オフ
10月末、突然の、稲葉GM・新庄監督就任で騒然となった日本ハム。若手主体の秋季練習が始まった直後、またまた驚きのニュースとして流れたのが、FA権利を持つ3選手(西川、大田、秋吉)へのノンテンダーの発表でした。またハムがなんかやっとる。ノンテンダーって何やねん? 何だかみんな意味さえよくわからないうちに、「西川放出」が既定事実になっていきます。お金の問題もあったでしょう。ポスティングでメジャー行きが叶っていた場合とのお金のプラスマイナスの差額がすごいことになっていたと思うんですよ。ハムに戻るとしたら、とんでもなく低い額の提示になったかも。
■日本ハム西川遥輝ら3選手に来季契約提示せず ノンテンダーで功労者に配慮 - プロ野球 : 日刊スポーツ
中田騒動もあったことから、西川には態度に対する有る事無い事の憶測や批判も飛び交いました。そこについてはスタも、まあ批判は出ちゃうよねえ、とは思いました。知らない人から見たら、確かに去年の西川の様子は目に余った。やる気なさや投げやりな態度に見えて、本人の心持ち(メジャー行きが叶わなかった傷心など)を慮ってもらえるようなものではなかったですね。
仲間への態度ももっと側からの目を意識すべきでした。陰ながら努力してきた彼から見たら若い選手たちの緩さはイライラするし(スタもイライラした😅)、そういう状態を招くチームへの不満もあったかもしれない。さらには冒頭で述べた、自分のキャラとしてのポーズの空回りもあったのかな。色々重なって客観視できなくなっていたように感じます。
でもやっぱりそれでも、どんなに不調とはいえ見過ごされるレベルの選手ではありませんので、いずれ声は掛かるとは思いました。楽天も全然驚かなかったですね。確かに外野手と左打者余ってるけど、西川レベルの選手を近くで見て勉強にならないわけがないですからね。
■楽天電撃加入・西川遥輝がもたらす「メリット」と「デメリット」。MLBも危惧した“穴”とは | THE DIGEST
2022年1月
自主トレは沖縄で行っていたようです。毎年通っているトレーナーさんのところかと思われますね。ググるといつの時点か不明ですが、トレーニングしている動画などもあります。スター選手なので芸能人さんとの絡みの動画もありますね。
■日本ハム・高浜“西川トレ”で肉体強化 1年間フルで戦える体に/野球/デイリースポーツ online
西川といえば細マッチョの筋肉美の代名詞みたいな選手です。トレーニングには定評があります。今年は坂本勇人選手が参考にしているという記事がありました。
■【巨人】坂本勇人はハム西川直伝「瞬発系トレ」で32歳の進化にチャレンジ:中日スポーツ・東京中日スポーツ
1月末には一度仙台に戻って、本拠地で自主トレを公開しています。元チームメイトの横尾は帰っちゃったけど、岸が付き合ってくれたらしい。
2022年2月
キャンプイン前日にはまた沖縄。ミーティングではしっかりとご挨拶しながらも、先輩には自分から聞きに行くけど、後輩には「お前らから来いよ」と仄めかしているあたり、やっぱりクセ者ハルキ健在です(笑)。そして、練習で目立つのはソフトバンクからの移籍組で、日本ハムでの先輩でもある慶三さん(川島)に任せることにしたっぽいな。きっとそうだな、うん。
とはいえ、楽天が一番期待したであろうお役目は早々に果たしています。大サービス。こういうことやるようになったのはかなりの変身なのではあるまいか。いいですねえ。楽天、走るようになってくれ。スタのブログ的にも西川の楽天移籍は非常に美味しい。
日本ハム球団に対してはサラッとクールな受け応え。またまた〜、としつこい記者にも我慢強く答えているあたりもささやかな変身かも? でも割り切って引きずっていないというのは本音ではないかしら、それが彼のスタイルとプライドのように思えますね。
15日には練習試合に出場してノーヒット。まだまだ体慣らしの調整中。結果よりは、心境についてのコメントの方が面白かったりする。日本ハム同期唯一の生き残り選手。その強かさに期待したいと思います。
※移籍では失ったものより得たものが多かったと語る
■楽天・西川遥輝 15日のロッテ戦で移籍後初出場へ 石井監督が明かす/野球/デイリースポーツ online
※まだ結果を求めてほしくない、と案の定自分のペースを強調して語る
■【楽天】初実戦の西川遥輝は2打数無安打も「いい緊張感の中でプレーできた」 : スポーツ報知
その後の試合ではきっちりとヒットや盗塁を決め、マイペースながら復調ぶりを予想させる出来栄え。そして、元同僚の中田についてのコメントではまたまたチクリと捻った答え。楽天ではビター遥輝が炸裂するのか?(いいぞもっとやれ)。
■楽天西川遥輝が足でアピール、状態は「3歩進んで2歩下がって。1歩ずついきます」 - プロ野球 : 日刊スポーツ
その直後のインタビューでは、移籍を経ての現状や日本ハムへの気持ち、相変わらず高いファンからの人気への対応などについても語りました。パフォーマンスも考えているらしい(パテレが手ぐすねひいて待っている)。
翌日には三塁打も放ち、ひっさびさのガッツポーズも披露。チームからの信用はこの1、2試合でガッチリ。石井監督も納得顔。掴みはOK!って感じですね。あとは実戦の感覚を掴んでいけば、というところでしょう。
■楽天西川遥輝、盗塁数4年連続リーグ最下位の攻撃を変える 石井監督から厚い信頼 - プロ野球 : 日刊スポーツ
そして楽天にもたらす新しいファン層ですが、こちらは凄まじい勢いです。あっという間にグッズ売上No.1選手。ダントツだそう。逆に言えば、固い忠誠心のハルキストも新たに開拓されたわけです。楽天生命パークのみならず、札幌ドームの試合も彼のタオルの花が咲きますね、きっと。両方のスタンドが、それぞれ黄色とピンクで染まりそう。
楽天球団もあらためて彼の人気に驚嘆したことでしょう。そそくさとプロモーションに余念がありません。いや、さすがとしか言いようがないハルキ様。
NPBで十二分な実績を積んだ選手なのに、一昨年、昨年と、本人的には本当にどん底レベルの悔しさを味わった遥輝。クールな素振りをしていますが、メッラメラですよ、内心はね。屈辱晴らさずにおくものかと思ってますね、絶対。そして、どうも晴らしてくれそうです、このキャンプの様子を見ると。ここからの調整とビターな一言一句に注目です。
2022年3月
楽天に移籍してのキャンプを、無茶に張り切ったりせず慎重に過ごしていた西川。3月に入るとすぐに存在感を爆上げしていきます。4日のオープン戦では2打数2安打1打点1得点の大活躍。
11 日にもマルチ安打を放ちますが、ヒット数以上に目立つのが出塁率。元々選球眼には定評のあった西川が、その能力を遺憾無く発揮してみせることで、楽天打線が目に見えて活性化し始めています。
また、この頃にはチームに馴染めているというコメントも。西川のことですから、「チームに溶け込む」という状態は、ただ仲良しになるだけではなく、野球の試合に勝つ役割を果たすことが大前提で成立することなのかもしれません。
この後も快進撃は続き、オープン戦はかつてないほどの好成績で終わります。3割後半の打撃はもちろん、出塁率は驚異の5割超えでした。20日の読売戦では、元同僚の中田と大人な絡みを見せています。
【プロ野球】 2022年3月20日 オープン戦 巨人×楽天#西川遥輝 #中田翔 #巨人 #楽天イーグルス #ジャイアンツ #イーグルス #東スポ pic.twitter.com/5BKNMGpoN7
— 東スポ 写真部 (@tospophoto) 2022年3月20日
23日には、 開幕に向けての意気込みを語っています。「クビになった」「結果を残さないと」という危機感溢れる言葉の内には、「やり返してみせる」という彼らしいニュアンスの意地が仄見えます。また、石井監督は、1番打者としての起用を明言しました。
こうして迎えた開幕戦。ちょっと力が入ったのか初戦はノーヒットに終わりました。それでも、出塁して盗塁を決めているところがさすがです。
翌26日は雨天中止。この水入りがいい方に作用したかもしれません。27日には初安打。そして、この日も盗塁を決めています。また、30日と31日には、守備の方でも見事な活躍を見せました。
この、盗塁と守備での活躍に、スタは彼の秀でたセルフプロデュース力を見ます。盗塁や守備範囲という他の選手を上回る自分の得意技を見せつける。好守備のひとつは刺殺でしたが、弱肩という懸念は球場等の特徴にも左右されるもので、今現在の不安要素ではない、と知らしめることになりました。
自分の利になるプレーを、彼はただ漫然とやるのではなく、間をおかずに連発してみせます。そのことで、彼の優位さを非常に強く印象付ける。プロとして秀でた能力です。バッティングに関しては打率250. で4安打のうち3本が単打、とぼちぼちのできでした。しかしながら、この「ぼちぼち」も彼らしさだな、と感じます。まだ本拠地は寒気が強い。ここでケガをしたら元も子もない。余計な張り切りは不要です。
自分に一番に求められていることを期待通りにやれること。不安視されていたことは杞憂だと知らしめること。そこさえアピールすれば良い。おそらくは、自分のプラン通りに勧められたであろう、ハルキの3月です。