フィールド オブ パリーグ           -パ主義野球ブログ-

なが〜く愛してきたパ・リーグとファイターズをゆる〜く語るブログ、フィルパリです。

【伏見寅威】202301松山自主トレ選手ウォッチング③【猫とら&とらムーチョ】

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 初めての自主トレ見学 at 松山坊っちゃんスタジアムレポート、選手ウォッチ最終回は、スタを松山まで飛ばせた一番の目的選手、伏見寅威(Fふしみとらい)です。ほんの3年半前にアキレス腱断裂という選手生命を問われる大ケガをして見事に復活した彼は、同じケガをしたスタ(2回やらかしてます😅)にとって希望の星です。

 彼の春先のトレーニング開始は慎重ですが、今年は勝ちに走ると張り切っている新庄監督が「キャンプ初日から戦力見極め紅白戦」と言ってますので、そんなにマイペースでばかりもいられない。さてどんな様子だろう、と現地で見たくなったのです。

 昨年末にFA宣言からの日本ハム移籍をした寅威。オフもしばらくは古巣の施設でトレーニングしていましたが、それも年末にて卒業。沖縄でも自主トレをする、その直前の3日間だけ、松山自主トレにお世話になりました。ヤクルトの主戦捕手・中村悠平が同い年ということで仲が良く、そのご縁だった模様。

 

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 捕手大集合とニュースになった今回の自主トレは、色々情報交換できますね。また、日本ハムでチームメイトとなるやちやち(谷内)も同行しますが、彼も寅威と同い年。日本ハムのことを聞いたりもできるから、その辺りでも参加の意義があります。実りが色々ある3日間だったことでしょう。

 非公開の室内練習が多く、希少動物観察状態だったけど、希少な寅さんは結構ウォッチできました。その様子をご紹介します。

 ツイッターや過去記事と動画や写真が被りますが、視点を変えるとまた味わいが変わります。未読の方は、良かったら過去記事もお読みください。

 

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じっくり調整感あった練習風景

 飛行機に乗って松山に飛び、坊っちゃんスタジアムにたどり着いたのがもう午後だった初日。すでに選手たちは窓にブラインドが降りた室内練習場の中。寅威の影さえ見られなかったけれど、かすかに聞こえるバッティング練習の打撃音を聞き、ああこの中で彼も今年の野球を始めているんだな、とワクワクしました。

 2日目はありがたいことにグラウンド練習公開。しっかり姿を拝めました。アキレス腱だけでなく、負傷歴が少なくない彼は、若い頃も、自主トレやキャンプに影響したことがが何度かあったらしい。だからでしょうか、新チーム移籍だからとガツガツ追い込む様子はなかったですね。

 でも、動きは軽やかで体調は良さそうです。まずはひと安心という感じ。きっつい外周ランニングはゆっくりーズのトリw。うん、大丈夫、わかってる。とにかく、ケガ(日シリ第7戦の”軽い捻挫”みたいなヤツとか😅💦)がなければいいの。無事に走り終わったら、もうそれだけで御の字なのね。

※笑顔でファンに応えながらグラウンドへ

 

 

※キャッチボール、ノック等動き軽やか

 

 

 

 

 室内での練習では、なかなか姿を捉えることが難しく、バッティング練習もチラリと見えただけで動画は無理でした。唯一練習姿を収められたのがこれ。走る姿のカバみはオリ時代本人公認なのであります(でもカバって本気出すと速いんだけどなー🤣)。

 

 ずっと室内だった3日目は、帰路に着く直前に、練習終わりのストレッチをする姿が見られました。寅威ももう最終日だったので、ぎりぎりで希少生き物の生存確認できて満足です(テレビの◯◯発見隊スタッフな気分😅)。

 このストレッチをしてくれていたトレーナーさんが、前日のランニング前なども寅威の様子をとても気遣ってくれていたんです。たぶん情報で、ケガの多い選手なこと知っていてのことでしょう。

 初参加ですから寅威も遠慮がちになると思って、話しやすいよう先に声を掛けてくれてた感じ。ご本人も超忙しそうな中、優しいです。ありがとうございます。

 トレーナーさんのストレッチが終わった後も、入念に体を伸ばしていた寅威。足首などはケガを考えたらすごく柔らかいけれど、180度開脚でべたーっと前屈が床に着く由伸(山本)やら朗稀やらを思えば、全体的には硬くも見える。本当にこれから開幕までの間、十分気をつけて調整して行ってほしい。

 

 

 

寅さん猫になる 

 こうして、練習は元気にこなしていた寅威。しかし、スタはある異変を感じました。いつも見ていた彼の様子とどうも違う、と練習が始まるとすぐに思ったのです。

 「……寅威、めっちゃおとなしいやん🙄」

 オリックスの時は、寅威と言えば元気印。仲間を鼓舞し続けるよく通る大きな声が代名詞。試合でも練習でも、彼がいれば姿を見る前にすぐわかる。今回のあんなに人の少ない球場、いつもの彼なら声が拡声器レベルで響き渡ってるはず。仲間の選手を煽りまくってるはず。

 

※オリ時代の練習での彼の様子がちょっとわかる記事

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 もちろん、初参加で人様の庭、という遠慮があるだろうけど、彼なら名刺代わりに声を張ってるんじゃないかって思ったのですよ。ところが予想と大違い。

 寅威が声で居場所がわからないとか、彼のファンが見るとかなりの異常事態。去年も「試合前練習で寅威がやけにおとなしい」ってツイッターファンが怪しんだら、欠場となってしかもコロナだった、なんてことがありましたからね。体調不良を疑う事態😅。

 まあ、今回はもちろんそんな不穏さはありません。先ほど書いたように動きは元気。そして、聞いていれば普通の会話は聞こえてくるんです。普通の会話がスタンドまで通るっていうのも、考えてみれば中々すごい声質ですけど。

 ただ、日頃を知るファンは驚いちゃう。最終日に何人か寅威ガールさんたちと話したら、みんな同じ感想でしたもの。

 <ファンのびっくり>

「寅威が普通にしか喋ってない!だと?」
「仲間の練習を黙ってニコニコしながら見守っている!だと?」

   ⬇︎

 <ファンの総意>

「寅威、借りてきた猫やん!」 
 (寅🐯→猫🐱) 

 

 いつも元気いっぱいに振る舞ってるけど、猪突猛進な元気じゃないんだな、初見の相手、出会いの入口では結構慎重なタイプかな、って感じました。なんだかリードに一脈通じるかもw。プロ入り6年目に決意したという「張り切ってやる」ことも時にはブレーキがかかる、とファンは知ったのであります。

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 そういえば、練習中によく見かけたのが、後ろ手に手を組んでニコニコ笑っている姿。そんな時は、彼が周囲をウォッチングしている感じがしました。何だか、転校してきた小学生のように見えました。自分も興味津々なくせに、ちょっとはにかむ体の大きな小学生。

 

 

 試合を見に行けば、どこのチームにも必ず親しげに話す選手が寄ってきて、審判さんにも仲良しが多い寅威の人見知りモード。これはなかなか新鮮でした。

 

 

ニャンコな寅さんと若手捕手くん

 意外や意外、松山自主トレで借りてきた猫になっていた寅威。でも、短いウォッチングの間でも、他選手たちとのフレンドリーな姿が垣間見えました。

 まず注目は、同じパ・リーグの捕手、コオくん(M松川虎生)ですよね。ノックやセカンド送球練習の時には、送球を課題にしているコオくんにアドバイスするなど、ニャンコ寅威も要所ではちゃんとアニキーズしてましたよ。そして、その後には、しっかりツーショット自撮り。

 オリ時代の動画や日頃のSNSからも、「かわいい」にはめっぽう弱いことが窺える寅威です。テディ・ベア感溢れるコオくんのキュートさにやられちゃったのが、自撮りインスタのタグに表れてるw。

 

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 向上心に溢れ、キャンプを終えた頃にはふた回りくらいレベルアップしてそうなコオくんです。去年の寅威が受けていたオリックス戦では、非常に上手い流し打ちなども見せていました。寅威もさらにしっかりマークしていくでしょう。その中で、仲良しになったふたりがどんな様子を見せるのか。楽しみしかありません。

 そういえばニャンコ寅威、同じリーグで戦っていたコオくんや年の近い捕手ズとは話してましたが、ヤクルト若手選手たちとの絡みが無かった。もちろん、練習の一部をちょろっと見ているだけですから、決めつけちゃいけないけれど、見ている限りではほぼほぼ無かった。

 で、最後の最後にほんの一瞬だけ、ヤクルト若手さんと話す姿が見れまして、その時はなんか嬉しかったなあ。

 相手は、ヤクルト育成捕手の松井聖(まついしょう)くん。ストレッチを終えた寅威に、何やら話し掛けてくれたんです。

 若手選手と言っても、聖くんは、大学中退後に独立リーグ2チームを経て育成指名された苦労人です。今年は支配下を目指しての自主トレ中。プロとして試練を乗り越えてきた寅威に何か感じてくれたのかな。練習の終わりにぽつんとしそうな寅威に気を遣ってくれたのかな。バッティングフォームをしながら陽気な雰囲気が伝わってくる。

 そして、それを聞いている寅威は……。

 ほらほら、また後ろ手してますよw。

 

 ヤクルト若手くんから話しかけられてニコニコしていた寅威。離れて歩き出してもいい表情が続いたから、その場面を切り取って見直してしまいました。ニャンコな寅さんのいい表情を引き出してくれた聖くん、ありがとう。

 

 

とらムーチョ

 3日間という短い滞在の中で、様々な交流を見せた寅威。でも、やっぱりなんといっても目立ったのが、ヤクルトのムーチョ(中村悠平)との絡み。同い年で2年連続日シリで相交(あいまみ)えたわけだから、それは親しいだろうなあと思ったけれど、こんなに仲良しとは予想してなかった。

 せーしろー(T坂本)とも良く一緒でしたけどね。せーしろーは彼の方から寄ってきてくれる感じがあったな。彼がせっせと話しかけてくれて、寅威がうんうんと聞いてる感じ。オリの試合では、いっつも寅威がせっせと投手に話しかけてたので、おとなしい聞き役な姿がまた新鮮w。トリオな場面もありました。

 

 

 まあみんな仲良いのですけれど、でも、ムーチョと寅威ってなんか、また違う雰囲気なんですよ。仲良くしようって意図的な感じがない。さっきまで離れていたのに、気がつくと近づいてる。ナチュラルにそばにいる。どっちが寄って行ったとかって感じが全然ない。空気みたいに隣にいる。熟年夫婦か、とらムーチョ😅。

 話している様子も、技術論を戦わせるっていうような熱っぽさは無いんですよねえ。茶飲み話で相槌打ってるような穏やかさ。本当に気が合う、心を緩めて話せる相手なのかもしれないな、って感じました。

 

 


 今年ムーチョはWBCに選ばれました。でも、ヤクルトが優勝する前はやっぱり、リードやら何やら色々批判もあったりしたようです。評価爆上げしたのはここ2、3年のことなのです。寅威とは同い年だけどプロ入りに4年の差がある。苦労もそれだけ長く味わってるとも言える。

 寅威も仲良しなムーチョのジャパン入りに励まされて、刺激されて、ますますレベルアップしていってほしいですね。

sportiva.shueisha.co.jp

 

まとめ

 寅威が初めて参加した松山自主トレ。3日間と短かったけれど、たくさん収穫があったようです。沖縄に移動した直後、マスコミ取材を受けて意気込みを語っています。コメントからは、新庄監督の打ち出すハイペースに惑わされない長期的な視点で先を見据えていることが伝わります。

 

www.nishinippon.co.jp

www.doshinsports.com

 

 先を見据えた意思が揺らがないのは、2年連続、苦難を乗り越えてリーグ戦優勝できた自信でしょう。優勝する、というのは実に大きな経験なのだなあ、とわかります。

 明るくて、カラッとして見える選手です。でも、本当は執念深い選手です。大ケガから復帰を果たして人を見返す。常時出場できなくても、ぎりぎりの優勝争い最後の最後の負けられぬ試合で攻守に活躍してみせる。まだまだ数字などに派手に表出することはないけれど、そのしぶとさはただごとではない。

 ケガやらアクシデントが多い運命の選手だけれど、無事に元気に試合に出続け、若くて脆い日本ハムに、一本しぶとさの芯を通してほしいと思います。

 がんば!