パ・リーグ好きの皆さん、里崎チャンネル見てますか？。第１回WBCのベスト９捕手、里崎智也のユーチューブチャンネル。スタは、里ちゃんは現役時代大好きな選手だったし、意見もうなずけることが多いのでいつも見てます。特に、彼がセパ全試合についてポイントを語る総チェックは欠かせないですね。忙し過ぎるから時々雑になる時もあるけど、リーグ戦ほぼ全試合を毎日チェックするって並大抵ではない。彼が選手を表する時は、さすがずっとウォッチングしてる人だなあ、と思うことが多いのです。
総チェックはこの日本シリーズでも全試合後にアップされました。毎試合終了時刻が遅かったシリーズなのに直後に動画がアップされて、やると決めたらやり通す里ちゃんのタフネスぶりにほとほと感心。シーズン中から両チームをしっかり見てきた彼だからこそ、各選手の動きについての見解も公平で的確。
そんな総チェックの中でスタが心を打たれたのは第４戦後。オリックス捕手のケンケン(若月健矢)と寅威(伏見寅威)が、目立たない部分の仕事をどんなに頑張っているか、ということを熱く切々と語った回。
里ちゃんて、意見を言う時は基本的にドライ。good、badの褒める叱るも、合理的な根拠を持って割り切って話すタイプで、第４戦の総チェックのように「この選手たちを庇いたい」という情をモロ出しに語ることは滅多に無い。初めて見たかもというぐらい珍しい。日頃はドライで割切り型解説の里ちゃんが、地味な選手たちの目立たぬ頑張りをファンに伝えようと一生懸命に語る姿を見て、なんだかすごく感激しました。
オリックス捕手ケンケンと寅威、ヤクルトの中村捕手とずっと比較され、今回のシリーズの序盤も負けたり打たれたりする度に「捕手の差」と言われ続けてた。投手のコンディションや慣れない球場という条件まで何もかも捕手がカバーすれば克服できるかのような言われよう。たぶん、里ちゃんには忸怩たる思いがあったはず。
ケンケンと寅威は完全併用なもので、好みが偏ったファンから常々あいつがダメだこいつが悪いと誹謗されがち。プロOBユーチューバーの先駆者里ちゃんは、そういったネットの評判などにも敏感。しばしば寅威に好意的なコメントしてたけど、それでケンケンを落とすことにならぬよう、いつも気を遣って話してた。今回の動画でも、ケンケンの所作をものすごく褒めながら寅威の名を出すのを忘れない。さらに、次の試合のチェックでは寅威の心境を思いやり、克服した姿を褒めている。ついでに言うなら、負けた相手の中村捕手も褒める。自称「キャッチャーを守る会会長」の里ちゃん。このシリーズの捕手陣に対しても、さすがの心配りだったのです。
捕手の評価について里ちゃんは、日頃から「打つか、勝つか」っていうのが口癖(今回動画でも言ってる)。外からの査定や評価が上がる要素が結局そこなんだよね、というわけです。たぶんそれは、里ちゃん自身がそこの評価で地位を築いたから。彼の現役時代の話題になれば、やっぱり勝負強い打撃という点がまず挙げられる。チームでレギュラー張れたのも打てたからだし、印象的な活躍で取り上げられるのも、WBCやCS、日シリといった大舞台でのヒットやホームラン。
でもね、スタにとっては、里ちゃんと言えば「鉄壁の守備」なんですよねえ。凄かったですもん、里ちゃんの守備。後ろに逸らすなんてまず滅多にない。飛ぶわ跳ねるわで、とにかく荒れ球も止めてた(捕逸最少記録保持者)。ホームクロスプレーのコリジョンが無い時代、ふた回りデカい外国人選手にアメフトみたいなショルダータックルされてもボール離さない。走者が滑り込んできたら、完璧ブロックで指１本の隙もない。リードだって、中日との日本シリーズの時に和田や谷繁をインズバ勝負で打ち取った配球とか、本当は語り草になっていいレベルだったと思う。
本人も、守備には自負心を持っています。そして、「カバーリングきちんとやる選手が好き」と言ってるぐらい、地味なことをコツコツやる選手をちゃんと見てるんですよ。捕手に関して言えば、「リードって配球だけじゃないから」って動画でしばしば口にするように、自制が大変な投手を集中させたり、野手の守備位置に気を配ったりといった部分までがリード。そこをちゃんとやってるかどうかまで見てる。
で、オリックスに関して言えば、ケンケンや寅威がシーズン中からずーっと、そういった地味なことをサボらずにやってきてたのも見てきてて好きなんだと思う。里ちゃん自身は「今ならパワハラだよね」って笑うくらい投手を叱咤するタイプ。だからこそ、投手にはいつも優しく接して我慢強く献身的なオリの2人がいじらしくて仕方ない。ちょっとした結果だけで貶められ批判されるのを聞くと、人ごとでなく黙ってられない。日頃割切り型里ちゃんの割り切れぬ人情味に、ちょっとジンとしちゃたな。
かつての名捕手・里崎智也が名物動画で寄せたオリックス捕手2人への賛辞。これは、彼の情の厚さと捕手の地味な仕事や苦労や献身への深い思いが伝わった、心情溢るる名スピーチ。2022日本シリーズ隠れ名場面のひとつだったな、と思ったスタなのです。
※オリックス捕手(主にケンケン)の奮闘を熱く褒めまくった動画（下にショートあり）
※該当部分のショート動画
※寅威と中村をフォローした動画
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